株式会社フォーラムエンジニアリング(以下、フォーラムエンジニアリング)は、技術系人材派遣事業を主力とする東証プライム市場上場企業です。全国3,200以上の企業との取引実績を持ち、エンジニア派遣業界で確固たる地位を築いています。
転職や就職を検討される際、気になるのはやはり年収面ではないでしょうか。この記事では、フォーラムエンジニアリングの最新平均年収データから、役職別・年齢別の詳細な給与体系まで、転職検討者が知りたい情報を網羅的に解説します。同業他社との比較データや福利厚生制度、転職難易度についても詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
フォーラムエンジニアリングの会社概要
フォーラムエンジニアリングは1981年の設立以来、40年以上にわたり技術系人材派遣事業を展開している業界のパイオニア企業です。機械・電気・電子分野のエンジニアに特化した人材派遣サービスを提供し、自動車、電子部品、家電メーカーなど国内大手企業との強固な取引関係を構築しています。従業員数は4,967名(エンジニア4,645名、スタッフ322名)を数え、人材派遣業界でも有数の規模を誇ります。
フォーラムエンジニアリングの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社フォーラムエンジニアリング |
本社所在地 | 東京都港区虎ノ門2-10-4 オークラプレステージタワー15階 |
設立年 | 1981年4月 |
業種 | 人材派遣業 |
事業内容 | エンジニア派遣事業、エンジニア紹介事業 |
上場市場 | 東京証券取引所 プライム市場(証券コード:7088) |
同社の主力事業であるエンジニア派遣事業では、機械設計、電気・電子設計、組込みソフトウェア開発、生産技術、品質管理・品質保証など幅広い技術分野をカバーしています。特に自動車関連、電気電子・精密機器、機械関連、家電・AV・IT分野において豊富な実績を有しており、無期雇用派遣(特定派遣)による安定した雇用形態を提供しているのが特徴です。また、「コグナビ」シリーズと呼ばれる独自のエンジニア特化型転職サイトの運営も手がけ、テクノロジーを活用した人材マッチングサービスの拡充にも注力しています。
フォーラムエンジニアリングの平均年収はどのぐらい?
年度別の平均年収推移
フォーラムエンジニアリングの平均年収は2024年3月期時点で400万円となっています。過去6年間の推移を見ると、2019年度から2020年度にかけて一時的に下降したものの、近年は回復傾向にあります。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
---|---|---|---|---|
2024年3月期 | 400万円 | 36.8歳 | 7.2年 | 4,311人 |
2023年3月期 | 399万円 | 36.5歳 | 7.1年 | 4,143人 |
2022年3月期 | 396万円 | 36.2歳 | 7.0年 | 4,377人 |
2021年3月期 | 394万円 | 35.8歳 | 6.8年 | 4,420人 |
2020年3月期 | 389万円 | 35.5歳 | 6.5年 | 4,561人 |
2019年3月期 | 402万円 | 35.2歳 | 6.3年 | 4,680人 |
出典:株式会社フォーラムエンジニアリング 有価証券報告書(2024年3月期)
他企業との比較データ
人材派遣業界内での年収比較では、フォーラムエンジニアリングは88位(全98社中)となっており、業界内では中位に位置しています。同業他社との比較を以下の表にまとめました。
企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | 業界順位 |
---|---|---|---|
フォーラムエンジニアリング | 400万円 | 36.8歳 | 88位/98社 |
人材派遣業界平均 | 約450万円 | 38.2歳 | – |
全国平均 | 624万円 | 40.1歳 | – |
フォーラムエンジニアリングの年収は全国平均と比較すると約224万円下回っていますが、これは派遣業界特有の給与体系や、同社の従業員の平均年齢が全国平均より若いことが要因として挙げられます。一方で、技術系に特化した派遣会社として安定した収益基盤を持ち、無期雇用派遣という雇用の安定性を提供している点は評価できるポイントです。
フォーラムエンジニアリングの役職別年収データ
フォーラムエンジニアリングの役職別年収については、公式データとしては非開示となっています。しかし、社員の口コミ情報等を参考にすると、以下のような傾向が見られます。
役職 | 推定年収(万円) |
---|---|
係長・主任クラス | 非開示 |
課長クラス | 非開示 |
部長クラス | 非開示 |
同社では派遣エンジニアが従業員の大部分を占めるため、一般的な企業とは異なる給与体系となっています。派遣エンジニアの場合、配属先や担当業務、スキルレベルによって給与が決定される仕組みが採用されています。営業職については、口コミ情報によると平均年収が419万円程度とされており、技術職の390万円、エンジニア・SE職の374万円を上回る水準となっています。ただし、これらは公式発表ではない推定値であることにご注意ください。
フォーラムエンジニアリングの年齢別年収推移
年齢別の詳細な年収データについても、公式データとしては非開示となっています。ただし、一般的な傾向として以下のような推移が予想されます。
年代 | 推定年収範囲(万円) |
---|---|
20代 | 非開示 |
30代 | 非開示 |
40代 | 非開示 |
50代以上 | 非開示 |
口コミサイトの情報によると、20代の想定平均年収は296万円、30代の想定平均年収は404万円程度とされています。同社の給与制度では、年に一度の昇給があるものの昇給額は比較的少額となっているとの声が多く見られます。また、派遣エンジニアの場合は配属先企業との契約単価に基づいて給与が決まるため、個人のスキルや経験、担当プロジェクトの内容によって大きく変動する可能性があります。新卒入社の場合、初任給は約19万円程度からスタートするとされています。
フォーラムエンジニアリングの福利厚生
フォーラムエンジニアリングでは、従業員の働きやすさを支援する各種福利厚生制度を整備しています。主な制度は以下の通りです。
制度・手当 | 内容 |
---|---|
住宅手当 | 詳細は企業公式情報に基づく |
交通費 | 全額支給 |
退職金制度 | 有(詳細は非公開) |
賞与 | 年2回(月給の1.5倍程度) |
有給取得率 | 取得しやすい環境 |
育児休暇 | 取得しやすい制度 |
時短勤務 | 育児支援として利用可能 |
特に女性の働きやすさに配慮した制度が充実しており、育児休暇の取得率は高く、時短勤務制度も活用されています。また、エンジニアのスキルアップを支援するため、eラーニングによる無料研修や100種類以上の通信教育講座が用意されています。ただし、派遣先によって労働条件や環境が大きく異なるため、配属先企業の制度も併せて確認することが重要です。同社では全国に営業拠点を展開しており、地域密着型のサポート体制を構築していることも特徴の一つです。
フォーラムエンジニアリングの転職難易度は?
フォーラムエンジニアリングの転職難易度は、職種や応募者の経験・スキルによって大きく異なります。技術系人材派遣業界のリーディングカンパニーとして安定した経営基盤を持つ一方で、離職率の高さも指摘されており、継続的な人材採用を行っています。
項目 | 内容 |
---|---|
中途採用実績 | 積極的に実施 |
求める人材像 | 技術系スキル保有者、営業経験者 |
応募条件 | 職種により異なる(未経験者も歓迎の場合あり) |
選考プロセス | 書類選考→面接(複数回) |
求められる人材像
フォーラムエンジニアリングが求める人材は、主に以下のような特徴を持つ方です。技術系職種では、機械設計、電気・電子設計、組込みソフトウェア開発などの実務経験者が優遇されますが、未経験者でも技術的な素養や学習意欲があれば採用される可能性があります。営業職では、人材業界での経験や顧客折衝スキルが重視されます。また、全国の拠点で勤務する可能性があるため、転勤に対応できる柔軟性も求められます。派遣先企業での適応力やコミュニケーション能力、継続的な学習意欲なども重要な評価ポイントとなります。
転職成功のポイント
フォーラムエンジニアリングへの転職を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。まず、同社の事業モデルや派遣業界の特徴を十分に理解することが大切です。派遣エンジニアとしての働き方や、配属先が頻繁に変わる可能性があることを受け入れられるかどうかを事前に検討しましょう。技術職を希望する場合は、具体的なスキルや実務経験をアピールできる資料を準備し、継続的な学習姿勢を示すことが効果的です。営業職の場合は、顧客との関係構築能力や課題解決力を具体的なエピソードとともに伝えることが重要です。面接では、なぜ派遣業界、そしてフォーラムエンジニアリングを選んだのかという動機を明確に説明できるよう準備しておきましょう。
まとめ
フォーラムエンジニアリングの平均年収は400万円で、全国平均と比較すると低い水準にありますが、技術系人材派遣業界では中位の位置を占めています。40年以上の歴史を持つ同社は、安定した事業基盤と全国3,200以上の企業との取引実績を背景に、エンジニアに安定した雇用機会を提供しています。
転職を検討される際は、年収面だけでなく、派遣業界特有の働き方や、スキルアップの機会、キャリアパスについても十分に検討することが重要です。特に技術系のキャリアを積みたい方にとっては、多様な企業での実務経験を積める環境として価値があるかもしれません。一方で、長期的なキャリア形成や年収アップを重視される方は、他の選択肢も併せて検討されることをお勧めします。転職活動では、自身のキャリア目標と同社の事業特性がマッチするかどうかを慎重に見極めることが成功の鍵となるでしょう。