株式会社ダイセキ（以下、ダイセキ）は、産業廃棄物処理・リサイクル事業を主力とする環境創造企業として、業界でトップクラスの地位を築いています。1958年の創業以来、「廃棄物を資源に変える」というコンセプトで事業を展開し、現在では東証プライム市場に上場する安定した企業として注目されています。本記事では、ダイセキの平均年収や役職別・年齢別の年収推移、福利厚生、転職難易度について詳しく解説します。転職を検討されている方や就職活動中の学生の方は、ぜひ参考にしてください。

株式会社ダイセキの会社概要

ダイセキは、産業廃棄物処理・リサイクル事業のパイオニア企業として、1958年の創業以来60年以上にわたって環境ビジネスを展開してきました。廃油、廃液、汚泥などの液状産業廃棄物の中間処理を主力事業とし、約9割をリサイクルすることで資源の再循環を実現しています。東証プライム市場と名証プレミア市場に上場しており、売上高673億円（2025年2月期連結）を誇る業界大手企業です。

株式会社ダイセキの基本情報

項目	詳細
会社名	株式会社ダイセキ
本社所在地	愛知県名古屋市港区船見町1番86号
設立年	1958年10月1日
業種	環境・リサイクル業
事業内容	産業廃棄物処理・リサイクル事業
上場市場	東証プライム市場、名証プレミア市場

ダイセキの事業内容は多岐にわたり、廃油処理・リサイクル、廃液処理・リサイクル、汚泥処理・リサイクルを柱として、石油化学製品の製造販売、環境関連分析・研究なども手がけています。特に液状産業廃棄物の処理においては、全国7カ所の事業所ネットワークを活用し、お客様のニーズに迅速に対応できる体制を整えています。また、グループ企業として株式会社ダイセキ環境ソリューションなど8社を擁し、土壌汚染対策から鉛リサイクルまで幅広い環境ソリューションを提供しています。

株式会社ダイセキの平均年収はどのぐらい？

ダイセキの平均年収は、最新の有価証券報告書によると712万円となっており、全上場企業の平均年収614万円を大きく上回っています。また、サービス業全体の平均年収531万円と比較しても、約180万円高い水準を維持しています。同社の平均年齢は40.7歳、平均勤続年数は11.4年となっており、安定した雇用環境のもとで着実にキャリアアップできる企業といえるでしょう。

年度別の平均年収推移

年度	平均年収	平均年齢
2024年2月期	712万円	40.7歳
2023年2月期	707万円	40.2歳
2022年2月期	685万円	40.1歳
2021年2月期	665万円	39.9歳
2020年2月期	679万円	39.8歳
2019年2月期	686万円	39.5歳

出典：株式会社ダイセキ 有価証券報告書（2024年2月期）

過去6年間の推移を見ると、ダイセキの平均年収は安定的に上昇傾向にあります。2021年2月期に一時的に665万円まで下がったものの、その後は回復基調を維持し、2024年2月期には712万円に達しています。この背景には、主力事業である産業廃棄物処理・リサイクル事業の堅調な成長と、半導体関連需要の拡大による収益改善があります。

他企業との比較データ

企業名	平均年収	業界
株式会社ダイセキ	712万円	産業廃棄物処理
株式会社ダイセキ環境ソリューション	667万円	土壌汚染対策
全上場企業平均	614万円	–
サービス業平均	531万円	–

ダイセキの平均年収712万円は、業界内でも高水準の待遇といえます。グループ企業である株式会社ダイセキ環境ソリューション（667万円）と比較しても45万円高く、親会社としての安定性と収益力の高さが給与水準に反映されています。産業廃棄物処理業界全体の中でも、ダイセキは上位企業として位置づけられており、転職市場での評価も高い企業です。

株式会社ダイセキの役職別年収データ

ダイセキの役職別年収については、公式データとしては非開示となっています。ただし、転職口コミサイトの情報などを総合すると、新卒入社から3年程度で主任クラスに昇格し、年収600万円台に到達するケースが多いようです。課長クラスでは800万円台、部長クラスでは1000万円を超える年収が期待できるとの情報もありますが、これらは推定値であり、実際の金額は個人の成果や評価によって変動します。

役職	推定年収（万円）
係長・主任クラス	非開示
課長クラス	非開示
部長クラス	非開示

同社では年功序列制度ではなく、実力主義的な評価制度を導入しており、成果に応じた昇進・昇格が可能です。特に技術職においては、専門性を活かしたキャリアパスが用意されており、管理職に就かなくても高い年収を実現できる環境が整っています。残業代も満額支給されるため、若手のうちは残業により年収を上積みするケースも多く見られます。

株式会社ダイセキの年齢別年収推移

ダイセキの年齢別年収についても、公式データとしては非開示となっています。しかし、転職口コミサイトや業界情報を参考にすると、20代で400万円台後半から500万円台、30代で600万円台から700万円台、40代以降で700万円台から800万円台以上の年収レンジになると推定されます。

年代	推定年収範囲（万円）
20代	非開示
30代	非開示
40代	非開示
50代以上	非開示

ダイセキでは、新卒入社者の初任給が月額22.7万円（大卒）となっており、年収ベースでは約350万円からスタートします。その後、主任昇格により大幅な年収アップが期待でき、中堅社員になると全国平均を大きく上回る年収水準に到達します。同社の平均勤続年数が11.4年と比較的長いことからも、長期的なキャリア形成と年収向上が可能な環境であることがうかがえます。

株式会社ダイセキの福利厚生

ダイセキは、従業員が安心して働ける環境を整えるため、充実した福利厚生制度を提供しています。基本的な社会保険制度に加えて、住宅手当、家族手当、退職金制度など、生活をサポートする各種手当が用意されています。また、有給取得率は70.2％と業界平均を上回る水準を維持しており、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。

制度・手当	内容
住宅手当	年数制限あり
交通費	全額支給
退職金制度	あり
有給取得率	70.2％

その他の福利厚生として、確定拠出年金制度、社員持株会制度、ライフサポートクラブ（保養施設）、資格取得補助制度などが整備されています。特に資格取得については、業務に関連する各種資格の取得費用を会社が負担するなど、社員のスキルアップを積極的にサポートしています。また、産休・育休制度も充実しており、男性社員の育休取得実績もあるため、子育て世代の社員にとって働きやすい環境が整っています。年間休日124日、完全週休2日制で、月平均残業時間は10時間程度と、プライベートの時間も確保しやすい労働環境です。

株式会社ダイセキの転職難易度は？

ダイセキの転職難易度は中程度と考えられます。東証プライム市場上場企業としての安定性と、業界トップクラスの年収水準により人気が高い一方で、専門性の高い技術職や営業職において、定期的に中途採用を実施しています。離職率1.9％という低さからも、従業員満足度の高さがうかがえ、欠員補充や事業拡大に伴う採用がメインとなっています。

求められる人材像

ダイセキが求める人材像は、環境問題に対する高い関心と使命感を持ち、チャレンジ精神旺盛な人材です。同社は「環境創造企業」として社会課題の解決に取り組んでおり、持続可能な社会の発展に貢献したいという強い意志を持つ人材を歓迎しています。技術職においては、化学工学、環境工学、機械工学などの専門知識を有する人材、営業職においては法人営業経験やコミュニケーション能力の高い人材が求められます。

項目	内容
中途採用実績	年間14名程度
求める人材像	環境への関心が高く、チャレンジ精神旺盛な人材
応募条件	大卒以上、関連業務経験者優遇
選考プロセス	書類選考→面接（複数回）

転職成功のポイント

ダイセキへの転職を成功させるためには、まず同社の事業内容と企業理念を深く理解することが重要です。産業廃棄物処理業界の現状や課題、サーキュラーエコノミーの重要性について自分なりの見解を持ち、面接で具体的に語れるよう準備しましょう。また、前職での経験をダイセキの事業にどのように活かせるかを明確に示すことが求められます。技術職の場合は、関連する資格や実務経験をアピールし、営業職の場合は顧客折衝能力や課題解決力を具体的な事例とともに紹介することが効果的です。さらに、同社が重視する「前へ、すこしでも前へ」という行動指針に共感し、自らのキャリアビジョンと関連付けて話すことで、採用担当者に強い印象を与えることができるでしょう。

まとめ

株式会社ダイセキは、平均年収712万円という高水準の待遇と、充実した福利厚生制度により、転職市場で高い評価を受けている企業です。産業廃棄物処理・リサイクル事業という社会的意義の高い事業を通じて、環境問題の解決に貢献できることも大きな魅力といえるでしょう。転職を検討される方は、同社の企業理念に共感し、専門性を活かして長期的なキャリア形成を図りたい場合、非常に有望な選択肢となります。ただし、転職難易度は中程度であり、しっかりとした準備と戦略が必要です。自身の経験やスキルを棚卸しし、ダイセキでどのような価値を提供できるかを明確にした上で、転職活動に臨むことをおすすめします。