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事務転職に役立つ資格8選|種類別おすすめと取得の優先順位を徹底解説

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「事務職に転職したいけど、何の資格を取ればいいかわからない」「資格がないと採用されないのかな…」そんな不安を抱えたまま、転職活動をスタートできずにいる方は少なくないはずです。事務職は人気の高い職種である分、競争も激しく、何か武器になるものがないと不利になってしまうのでは、と心配になる気持ちはよく理解できます。

ただ、少し安心していただきたいのは、事務職への転職において資格は「必須」ではありません。資格なしでも採用されているケースは実際に多く存在します。それでも、正しい資格を1〜2個持っておくことで、書類選考の通過率は大きく変わります。大切なのは「何でもいいから資格を取る」ことではなく、「目指す事務の種類に合った資格を戦略的に選ぶ」ことです。

この記事では、事務転職で本当に役立つ資格を種類別に8つ厳選してご紹介します。さらに、「どの資格から取るべきか」という優先順位のロードマップや、転職活動での効果的なアピール方法まで解説します。資格選びで迷っている方も、これを読めば自分が今すべきことが明確になるはずです。

目次

事務転職において資格は本当に必要なのか

「資格がないと事務職への転職はできないのか」という疑問は、転職を検討している多くの方が抱えるものです。まず結論からお伝えすると、事務職に転職するために法律上必要な資格は存在しません。医師免許や運転免許のように「その資格がなければ業務ができない」という類の資格は、一般的な事務職には求められていないのです。

資格なしで事務転職はできる?

事務職は、基本的に無資格でも就業できる職種です。実際に、求人票の応募条件を見ると「資格不問」「未経験歓迎」と記載されているものが多く、採用側も資格保持を絶対条件としていないケースがほとんどです。事務職が担う業務の大半はデータ入力や書類作成、電話応対などであり、これらは入社後に習得できるスキルとして捉えている企業が多いためです。

ただし、「資格がなくても転職できる」と「資格がなくても採用されやすい」は、少し異なります。事務職は競争率が高い職種であることも事実です。未経験からの転職を目指す場合、選考の場で自分のスキルや意欲を何らかの形で示す必要があります。その際、資格は客観的な証明としてとても有効なツールになります。

それでも事務転職で資格を取るべき3つの理由

資格取得が義務ではないとわかったうえで、それでも転職前に資格を取っておくことをおすすめする理由が3つあります。

1つ目は、書類選考の通過率が上がるからです。事務職の求人は応募者が多く、書類選考で多くの候補者がふるいにかけられます。同じ未経験者であれば、資格欄が充実しているほうが選考を有利に進められることは間違いありません。特に「MOS取得者歓迎」「簿記3級以上優遇」といった記載がある求人であれば、資格保持は明確なアドバンテージになります。

2つ目は、入社後の即戦力アピールができるからです。採用担当者が資格を評価するのは、単なる知識の証明としてだけではありません。「資格取得のために自主的に勉強した」という行動そのものが、仕事への意欲や自己成長への姿勢を示すものとして評価されます。特に未経験での転職では、この「学ぶ姿勢」が採用の決め手になることがあります。

3つ目は、資格手当や給与アップにつながる可能性があるからです。簿記2級やMOSなどの資格に対して、月額数千円〜数万円の資格手当を支給している企業は少なくありません。資格取得にかかるコストを、入社後の手当で回収できるケースもあります。長期的なキャリアを考えると、資格は一度取得すれば継続的に価値を発揮する投資と言えます。

事務転職で役立つ資格8選を種類別に紹介

ここからは、事務転職において実際に評価される資格を8つ、カテゴリ別にご紹介します。それぞれの資格について、転職での評価ポイント・受験料・勉強時間の目安・難易度を整理しましたので、自分の状況に合わせて参考にしてみてください。

PCスキル系資格(MOS・ITパスポート)

事務職でもっとも頻繁に求められるスキルがパソコン操作です。WordやExcelを使った書類作成・データ集計は、ほぼすべての事務職で発生する業務であり、PCスキルに関する資格は事務転職の基本と言えます。

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、Microsoft社が公認するWord・Excel・PowerPoint・Outlook・Accessのスキルを証明する国際資格です。国内の累計受験者数は460万人以上(2021年6月時点)を誇り、事務職の採用担当者にとって最もなじみ深い資格の一つです。試験は一般レベル(スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)に分かれており、転職の際は一般レベルのWordとExcelを取得しておくと幅広い求人に対応できます。

項目一般レベル(スペシャリスト)上級レベル(エキスパート)
受験料10,780円(税込)12,980円(税込)
合格率の目安約80%約60%
勉強時間の目安20〜50時間50〜80時間
難易度やや易しい普通

※受験料は2025年5月改定後の金額です。合格率は公式非公表のため、複数の情報源に基づく目安です。

MOSの最大の特徴は、試験終了直後に合否がわかるCBT方式(コンピューター試験)である点です。全国約1,700会場で随時受験できるため、転職活動のスケジュールに合わせて受験タイミングを柔軟に設定できます。転職を急いでいる方にとってはありがたい仕組みです。

ITパスポートは、経済産業省が認定するIT系国家資格の入門レベルです。IT技術の基礎知識だけでなく、経営戦略・マーケティング・法務・プロジェクト管理など、ビジネス全般の知識が問われます。2024年度の応募者数は30万人を超え、社会人の合格率は約52%です(IPA 2024年度統計データより)。DX化が進む現代において、IT基礎知識の証明として事務職でも評価が高まっています。

項目ITパスポート
受験料7,500円(税込)
合格率の目安約50%
勉強時間の目安100〜180時間(IT知識なしの場合)
難易度普通

ITパスポートは一度合格すれば更新不要の国家資格であることも魅力です。MOSと比べると勉強時間はかかりますが、「IT+ビジネス知識」という幅広さが、将来的なキャリアの選択肢を広げてくれます。

経理・財務系資格(日商簿記)

経理事務・財務事務への転職を目指す方に欠かせないのが日商簿記検定です。日本商工会議所が主催する国内最大規模の簿記資格であり、経理・会計職の採用では事実上の基準として広く使われています。

転職市場では「履歴書に書けるのは2級から」とも言われており、経理事務を目指すなら最終的には2級の取得が理想です。ただし、一般事務や営業事務への転職であれば3級でも十分にアピール材料になります。まず3級から始めて感触をつかみ、余裕があれば2級にステップアップするのが現実的なアプローチです。

項目3級2級
受験料3,300円(税込)5,500円(税込)
合格率の目安40〜50%10〜30%(統一試験)
勉強時間の目安50〜150時間150〜350時間
難易度やや易しい普通〜難しい

出典:日本商工会議所「簿記受験者データ」をもとに作成

簿記3級と2級は、統一試験(年3回)とネット試験(随時)の両方で受験できます。ネット試験であれば自分のスケジュールに合わせて受験でき、2級のネット試験の合格率は40%弱と統一試験より高めです(商工会議所の検定試験データより)。転職活動と並行して勉強する方は、ネット試験の活用を検討してみましょう。

ビジネスマナー・文書系資格(秘書検定・ビジネス文書検定)

PCスキルや経理知識とは別に、「ビジネスマナー」「文書作成力」を証明する資格も事務職転職では評価されます。特に受付事務・総務事務・営業事務など、対人対応や社内文書の作成が多い職種では、こうした資格が採用担当者の目に留まりやすいです。

秘書検定は、文部科学省後援の検定試験で、敬語・電話応対・ビジネス文書・来客対応・マナーなど、社会人として必要な基本スキルを体系的に学べます。3級・2級・準1級・1級があり、転職で評価されるのは2級以上です。2級の合格率は約57〜60%と比較的高く、ビジネス経験のある社会人であれば独学でも十分に合格を狙えます。

項目2級準1級
受験料(筆記試験)5,200円(税込)6,500円(税込)
合格率の目安約57〜60%約40%
勉強時間の目安20〜70時間60〜180時間
難易度やや易しい普通〜難しい

出典:実務技能検定協会「秘書検定受験者状況」をもとに作成

秘書検定は「秘書になるための資格」というイメージを持つ方もいますが、実際には社会人として必要なビジネス基礎力全般を学ぶための検定です。事務職・営業職・接客業など、幅広い職種で評価されています。また、2級と3級はCBT試験(随時受験)にも対応しており、好きなタイミングで受験できる点も魅力です。

ビジネス文書検定は、ビジネス文書の作成・取り扱いに特化した検定です。社内外の文書作成を日常的に行う一般事務・総務事務の方には特に有用で、3級・2級・1級があります。転職アピールとしては2級以上が望ましく、2級の合格率は約60%程度です。秘書検定と同様に文部科学省が後援しており、信頼性の高い資格として採用担当者への印象も良好です。

語学系資格(TOEIC)

外資系企業・貿易関係企業・インバウンド対応が多い企業の事務職を目指す場合、TOEICスコアは強力な武器になります。IIBCが実施した調査によると、採用時にTOEICスコアを参考にしている企業は全体の約55%にのぼります。英語を使う部署への採用では43.6%が参考にしているというデータもあります(IIBC「英語活用実態調査2019」より)。

履歴書に記載して転職活動で有効に使えるスコアの目安は600点以上、他の応募者と差別化できるのは700点以上です。受験料は通常7,810円(税込)、リピート受験制度を利用すると7,150円(税込)で受験できます。

ただし、国内の一般的な事務職(英語業務なし)への転職であれば、TOEICより先にMOSや簿記を取得する方が優先度は高いです。TOEICは「英語を使う事務職」や「グローバルな環境での事務職」を目指す方が取得を検討するとよいでしょう。

専門事務系資格(社会保険労務士・医療事務)

総務・人事事務や医療機関の事務職を目指す方に特化した資格もあります。難易度は高いですが、取得すれば競合の少ない専門ポジションへの転職が可能になります。

社会保険労務士(社労士)は、労働・社会保険に関する国家資格です。人事・総務事務で給与計算・社会保険手続きを担当したい方にとって、将来的なキャリアアップの大きな武器になります。ただし合格率は例年6〜7%と難関であり、勉強時間の目安は500〜1,000時間とされています。短期間での取得は難しいため、転職を急いでいる場合は「勉強中」の状態でアピールし、並行して他の資格を取得するのが現実的です。

医療事務系資格(医療事務技能審査試験・医療事務管理士など)は、病院・クリニック・調剤薬局などの医療機関での事務職を目指す方向けの資格です。医療事務は資格がなくても働けますが、診療報酬請求(レセプト業務)などの専門知識を証明するために取得しておくと採用で有利です。合格率は試験によって異なりますが、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は約75〜85%と比較的高く、3カ月程度の勉強で取得を目指せます。

目指す事務の種類別に見る、事務転職に有利な資格の選び方

「事務職」と一口に言っても、その種類は多岐にわたります。一般事務・経理事務・営業事務・医療事務・総務人事事務では、それぞれ求められるスキルが異なります。「とりあえず人気の資格を取ればいい」ではなく、自分が目指す事務の種類に合わせて資格を選ぶことが、転職成功への最短ルートです。

以下に、事務の種類別のおすすめ資格をまとめました。転職先のイメージが固まっている方は、まず自分の目標欄を確認してみてください。

目指す事務の種類特に評価される資格あると差がつく資格
一般事務MOS(Word・Excel)秘書検定2級、ITパスポート
経理事務日商簿記2級(最低3級)MOS Excel、ITパスポート
営業事務MOS(Excel中心)、秘書検定2級TOEIC600点以上(外資系・貿易系)
医療事務医療事務技能審査試験、医療事務管理士MOS、調剤事務実務士
総務・人事事務秘書検定準1級、MOS社会保険労務士(難関だが将来性大)

一般事務を目指す場合、PCスキルの証明が最優先です。WordとExcelのMOSを取得しておけば、ほぼすべての一般事務求人に対してアピールできます。秘書検定2級を加えることで、ビジネスマナー面での不安も払拭できるため、未経験者には特に有効な組み合わせです。

経理事務を目指す場合は、日商簿記が最重要です。3級は入門として評価されますが、経理担当者として採用されるためには2級以上が現実的な基準となります。「経理の仕事に就きたいが今すぐ2級は難しい」という方は、3級取得後に転職活動を始め、転職先で実務経験を積みながら2級を取得するというルートも選択肢の一つです。

営業事務は、PCスキルに加えて顧客対応・電話応対・社外文書作成などが多い職種です。MOS ExcelとWordを取得しつつ、秘書検定2級でビジネスコミュニケーション力を示すと、採用担当者への印象が高まります。外資系企業や輸出入を扱う商社・メーカーの営業事務であれば、TOEICスコアが評価される場面もあります。

医療事務は、資格が業務に直結する職種です。レセプト業務(診療報酬請求)は専門知識が必要なため、医療事務系の資格を持っていることが採用の前提条件に近くなっています。複数の医療事務資格が存在しますが、知名度と評価の観点から「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」は取得しておくと確実です。

総務・人事事務は、社内手続きの管理や採用サポートなど、社員への対応が多い職種です。秘書検定準1級で対人対応力を示しつつ、将来的に社会保険労務士の取得を視野に入れると、人事・労務のスペシャリストとしてのキャリアパスが開けます。

事務転職で取得する資格の優先順位はこの順番で

「どの資格を最初に取ればいいかわからない」という声は多く聞かれます。資格の種類が多い分、何から手をつけるべきか迷ってしまうのは自然なことです。そこでここでは、未経験から事務職への転職を目指す方向けに、資格取得の優先順位をロードマップ形式で整理します。

未経験から一般事務を目指す場合の資格ロードマップ

一般事務への転職を目指す未経験者が最初に取り組むべき資格は、MOS(Word・Excel 一般レベル)です。理由は3つあります。まず、勉強時間が20〜50時間と短く、転職活動を始める前に取得しやすいこと。次に、合格率が約80%と高く、正しく学習すれば確実に取得できること。そして、ほぼすべての一般事務求人で評価される汎用性の高さです。

MOS取得後に時間があれば、次のステップとして簿記3級の取得を目指しましょう。簿記3級は勉強時間の目安が50〜150時間と、MOSの次のステップとして無理なく取り組めるレベルです。経理事務への転職でなくても、「数字に強い事務スタッフ」としてのアピールになります。さらに時間に余裕があればITパスポート(100〜180時間)まで取得できると、PCスキル・経理知識・IT知識の三本柱が揃い、選考における強さが大幅に増します。

ステップ取得する資格目安勉強時間優先する理由
ステップ1(必須)MOS Word・Excel 一般レベル各20〜50時間事務求人の最頻出要件。合格率が高く短期取得できる
ステップ2(推奨)日商簿記3級50〜150時間経理知識の証明。経理事務でなくても評価される
ステップ3(余裕があれば)ITパスポート100〜180時間DX時代のビジネス基礎力。国家資格の信頼性が高い

経理事務・専門事務を目指す場合の資格ロードマップ

経理事務を目指す方は、最初から簿記3級に着手し、取得後すぐに2級の勉強に入るのが効率的です。3級と2級は学習範囲がつながっており、3級取得の勢いのまま2級に進む方が記憶の定着が早いためです。MOS Excelは簿記の勉強と並行して取得しておくと、Excel上で会計データを扱う実務イメージと結びついて理解が深まります。

医療事務を目指す方は、医療事務系の資格を最初に取得することが最優先です。医療事務の専門資格があれば、未経験でも医療機関への応募が可能になります。取得後に余裕ができればMOSを取得しておくと、カルテ管理や文書作成の業務にも対応できる幅広い人材としてアピールできます。

総務・人事事務を目指す方は、秘書検定2級または準1級を最初の目標にするのがおすすめです。総務事務は来客応対・社内行事運営・文書管理など、対人スキルとビジネスマナーが問われる場面が多く、秘書検定の内容が実務と直結します。将来的に社労士の取得も視野に入れておくと、人事・労務分野のスペシャリストとしてのキャリアパスが広がります。

事務転職における資格取得の注意点

資格取得の重要性をお伝えしてきましたが、注意すべき落とし穴もあります。資格を正しく活用するために、以下の3点は意識しておいてください。

資格だけでは採用されない現実

資格は「採用される確率を上げるツール」であって、「資格があれば採用される」という保証ではありません。採用担当者が最終的に評価するのは、資格の有無ではなく「その人がうちの職場で活躍できるか」という全体的な印象です。

資格の勉強に集中するあまり、なぜ事務職に転職したいのかという動機の整理や、自己PRの準備がおろそかになってしまうケースがあります。資格は転職活動のサポート役であって主役ではありません。資格取得と並行して、志望動機・自己PR・面接対策にも時間を割くことが大切です。

資格取得に時間をかけすぎるリスク

「どうせ取るなら上の級まで取ってから転職しよう」という考え方には注意が必要です。たとえば簿記2級の取得を目指して勉強を始めたものの、合格まで1年以上かかってしまい、その間に転職市場での年齢的な有利さを失ってしまうケースがあります。

転職活動は「資格取得が完了してから始める」ではなく、「取得できた資格をアピールしながら並行して進める」のが現実的なアプローチです。簿記3級を持った状態で転職活動を始め、内定後に入社までの期間で2級を取得するという進め方も十分に有効です。焦りすぎず、ただし先延ばしにもせず、計画的に動くことが重要です。

目指す事務職と関係ない資格は評価されにくい

「資格欄を埋めたい」という気持ちから、目指す事務職とは関係のない資格を並べてしまうケースがあります。たとえば、一般事務を目指しているのに調理師免許や普通自動車免許しか資格欄にない場合、採用担当者にとって「事務職のスキルがあるのかわからない」という印象になってしまいます。

資格は量より質と関連性です。志望する事務職に直結する資格を1〜2個しっかり取得し、「なぜその資格を取得したのか」「どう業務に活かすつもりか」を面接でしっかり説明できる状態にしておくことが、採用担当者への最大のアピールになります。

資格を事務転職活動で最大限に活かすための伝え方

せっかく取得した資格も、転職活動の場で正しく伝えられなければ評価につながりません。「資格欄に書いた」だけで満足してしまう方は意外と多いのですが、採用担当者が本当に知りたいのは「その資格をどう業務に活かせるか」という具体的なイメージです。ここでは、履歴書・職務経歴書・面接それぞれの場面での効果的な伝え方を解説します。

履歴書・職務経歴書での資格の書き方

履歴書の資格欄には、正式名称で記載することが基本です。たとえばMOSであれば「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365 一般レベル 合格」のように、科目・バージョン・レベルまで明記することで、採用担当者が具体的なスキルレベルを把握しやすくなります。略称の「MOS」だけでは、どのソフト・どのレベルかが伝わらないため注意が必要です。

簿記の場合は「日商簿記検定2級 合格」と記載します。「日商」をつけることで、全商簿記や全経簿記ではなく日本商工会議所の検定であることが明確になります。TOEICはスコアを必ず記載してください。「TOEIC Listening & Reading Test 730点」のように点数まで書くことで、英語力の具体的なレベルが伝わります。

職務経歴書では、資格欄に記載するだけでなく、「スキル・保有資格」の項目と「自己PR」の両方で資格に触れることが効果的です。スキル欄では「MOS Excel 一般レベル取得済み。ExcelのVLOOKUP・ピボットテーブルを活用したデータ集計が可能」のように、資格と実際のスキルを結びつけて記載することで、採用担当者に即戦力イメージを持たせることができます。

面接での資格アピールの伝え方

面接で資格について聞かれた際、多くの方は「〇〇を取得しました」という事実の報告で終わってしまいます。しかし採用担当者が聞きたいのは、「なぜその資格を取ろうと思ったのか」「取得してどう変わったのか」「入社後にどう活かすつもりか」という3点です。

たとえば、MOS取得について聞かれた場合、「事務職への転職を決意し、まず採用担当者に業務遂行能力を示せる資格として選びました。Excel の一般レベルを取得後、関数やグラフ作成の理解が深まり、前職での資料作成業務でも活用できました。入社後は貴社の業務効率化にも貢献できると考えています」という流れで答えると、資格取得の目的・実践・展望がひとつの文脈でまとまります。

簿記の場合は、「経理の仕事で会社のお金の流れを把握できるようになりたいと思い、学習を始めました。3級を取得したことで損益計算書や貸借対照表の読み方が理解でき、ビジネス全体を数字で捉える視点が身につきました」といった形で、学習を通じた自身の変化を具体的に語ることが効果的です。

また、現在勉強中の資格があれば、積極的に面接で伝えましょう。「現在、日商簿記2級の取得に向けて勉強中で、〇月の試験を受験予定です」と伝えることで、学習意欲と具体的な行動計画の両方をアピールできます。資格を持っていない状態でも、こうした前向きな姿勢が採用担当者に好印象を与えることがあります。

事務転職の資格に関するよくある疑問

事務職への転職に年齢制限はありますか?資格でカバーできますか?

事務職への転職に法的な年齢制限はありませんが、実際の採用では20代・30代前半が有利とされるケースが多いのも事実です。ただし、30代後半・40代であっても、的確な資格と実務経験の組み合わせで採用されている方は多くいます。特に簿記2級や社労士などの専門資格を持っていると、年齢に関わらず「即戦力」として評価される可能性が高まります。年齢のハードルを資格で完全にカバーすることは難しいですが、専門性の証明として有効に機能します。

資格取得のための費用はどのくらいかかりますか?

主要資格の受験料は、MOS一般レベルが1科目10,780円(税込)、日商簿記3級が3,300円(税込)・2級が5,500円(税込)、ITパスポートが7,500円(税込)、秘書検定2級が5,200円(税込)です。これらに加えて、テキスト・問題集の費用が各2,000〜5,000円程度かかります。複数資格を取得する場合でも、独学であれば合計3〜5万円程度の投資で、転職活動を大きく有利にできると考えると、コストパフォーマンスは十分に高いと言えます。なお、雇用保険の被保険者であれば、一定の条件を満たした場合に「教育訓練給付金」として受講費用の一部が支給される制度もあります。ハローワークや厚生労働省の公式サイトで詳細を確認してみてください。

在職中でも資格の勉強と転職活動を両立できますか?

在職しながらの勉強は確かに大変ですが、MOSや簿記3級など勉強時間が比較的短い資格であれば、1〜3カ月の学習で取得を目指せます。1日30分〜1時間の学習を習慣化することで、働きながらでも着実に進められます。簿記3級であれば通勤時間のスマートフォン学習アプリを活用する方法も有効です。完璧な準備が整うまで転職活動を待つよりも、取得できた資格からアピールしながら転職活動を進める方が、現実的な成果につながることが多いです。

MOS と簿記、どちらを先に取ればよいですか?

目指す事務職の種類によって優先順位は変わります。一般事務・営業事務・総務事務を目指すならMOSを先に取得するのがおすすめです。多くの事務求人で求められるExcelスキルを早期に証明でき、転職活動をスタートしやすくなります。経理事務を目指す場合は、まず簿記3級から取り組むとよいでしょう。どちらの事務職が向いているかまだ決まっていない場合は、勉強時間が短く合格率も高いMOS一般レベルから着手して、その後簿記に進む順番が取り組みやすいです。

まとめ|事務転職の資格はまずMOSか簿記3級から始めよう

この記事では、事務転職で役立つ資格8選と取得の優先順位、転職活動での活かし方を解説しました。

まず大前提として、事務職への転職に資格は必須ではありません。ただし、競争率の高い事務職の選考を有利に進めるために、自分が目指す事務の種類に合った資格を戦略的に取得することは非常に有効です。

一般事務・営業事務を目指すなら、最初の一歩はMOS(Word・Excel 一般レベル)です。勉強時間が短く、合格率も高く、ほぼすべての事務求人で評価される汎用性があります。経理事務を目指すなら日商簿記3級から始め、早期に2級取得を目指しましょう。医療事務なら医療事務技能審査試験、総務・人事事務なら秘書検定2級以上が優先度の高い資格です。

そして何より大切なのは、資格取得と転職活動を並行して進めることです。完璧な準備が整うまで待つ必要はありません。今日から勉強を始め、取得できた資格を武器に動き出すことが、事務職への転職を現実にする最初の一歩です。

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