株式会社かんぽ生命保険(以下、かんぽ生命)は、日本郵政グループの生命保険会社として全国約2万の郵便局ネットワークを活用し、国内最大級の顧客基盤を誇ります。就職・転職先として注目を集めるかんぽ生命ですが、「実際のところ年収はどのくらいなのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、有価証券報告書などの一次情報をもとに、かんぽ生命の平均年収推移・役職別・年齢別データを詳しく解説します。転職・就職を検討している第二新卒・若手ビジネスパーソンの方に向けて、年収の実態と会社の特徴をわかりやすくお伝えします。
かんぽ生命保険の会社概要
かんぽ生命は、2007年の郵政民営化によって誕生した生命保険会社です。その前身は1916年に逓信省が創業した簡易生命保険事業であり、100年以上の歴史に裏打ちされた信頼と実績を持ちます。東京証券取引所プライム市場に上場しており(証券コード7181)、日本郵政株式会社が主要株主となっています。
総資産は約60兆円規模を誇り、国内でもトップクラスの運用資産を有するアセットオーナーとしての側面も持ちます。養老保険・終身保険を中心としたシンプルでわかりやすい保険商品を全国の郵便局を通じて提供しており、顧客数は全国民の約15%にのぼるとされています。近年は大和証券グループとの資本業務提携も発表し、成長領域への取り組みを強化しています。
かんぽ生命保険の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | 株式会社かんぽ生命保険 |
| 英語表記 | JAPAN POST INSURANCE Co.,Ltd. |
| 設立 | 2007年10月1日 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスウエストタワー |
| 資本金 | 5,000億円 |
| 証券コード | 7181(東京証券取引所プライム市場) |
| 収入保険料等 | 2兆4,840億円(2024年3月期実績) |
| 従業員数(連結) | 18,427名(2024年3月31日現在) |
| 主要株主 | 日本郵政株式会社 |
| 事業内容 | 生命保険業 |
出典:株式会社かんぽ生命保険 公式サイト・各採用情報ページ(2024年3月期)
かんぽ生命の事業の根幹は、「比較的低廉な保険料、無診査で簡易な手続きにより、国民の基礎的な生活保障手段を提供する」という簡易生命保険の社会的使命を受け継いだ点にあります。全国2万局以上の郵便局という圧倒的な販売チャネルを持つほか、アクチュアリー・クオンツ・デジタル・資産運用といった専門コースを設け、理系人材や高度専門職の採用にも積極的です。近年はDX推進やESG投資の高度化にも力を入れており、伝統的な保険会社というイメージを超えた事業変革が進んでいます。
かんぽ生命保険の平均年収はどのぐらい?
かんぽ生命の平均年収は、有価証券報告書の「従業員の状況」に記載された平均年間給与をもとに確認できます。日本経済新聞のデータによると、最新開示値は716万円(約7,155,000円)となっており、全国平均を大幅に上回る水準です。以下では年度別の推移を詳しく見ていきます。
年度別の平均年収推移
下表は有価証券報告書に基づく年度別データです。「従業員の状況」に記載された単体(正規従業員)の数値を掲載しています。
| 年度(決算期) | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 従業員数(名) |
|---|---|---|---|---|
| 2018年3月期 | 644 | 38.8 | 14.6 | 7,490 |
| 2024年3月期 | 652 | 非開示 | 非開示 | 非開示 |
| 最新開示値 | 716 | 非開示 | 非開示 | 非開示 |
出典:株式会社かんぽ生命保険 有価証券報告書(2018年3月期)、OpenWork(2024年度有価証券報告書開示値)、日本経済新聞データ(最新開示値)
2018年3月期の有価証券報告書では平均年収644万円・平均年齢38.8歳・平均勤続年数14.6年・従業員数7,490名が確認できます。その後、2024年度の有価証券報告書に基づく開示値として652万円が報告されており、日本経済新聞が集計する最新データでは716万円となっています。中間年度(2019〜2023年3月期)の詳細な平均年間給与・平均年齢・勤続年数・従業員数については、金融庁EDINETに提出された有価証券報告書の「従業員の状況」にて各期の数値をご確認ください。なお、連結従業員数は2024年3月31日現在で18,427名(単体正規従業員とは別の数値)となっています。
他企業との比較データ
生命保険業界の主要各社との平均年収を比較します。下表の数値は各社の有価証券報告書または公開データに基づきます。
| 企業名 | 平均年収(万円) | 備考 |
|---|---|---|
| かんぽ生命保険 | 716 | 日本経済新聞データ(最新開示値) |
| 第一生命ホールディングス | 非開示 | 持株会社のため単純比較不可 |
| T&Dホールディングス | 非開示 | 持株会社のため単純比較不可 |
出典:株式会社かんぽ生命保険 有価証券報告書・日本経済新聞データ(2026年3月時点)
生命保険大手の多くは持株会社形式で上場しており、単体の平均年間給与を有価証券報告書で直接比較することが難しい状況です。かんぽ生命は事業会社として単体で上場しているため、716万円という数値は単体正規従業員ベースの公式開示値です。上場保険会社のなかでも相対的に高い水準にあり、日本の全国平均年収(国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」における約460万円)を大幅に上回っています。
かんぽ生命保険の役職別年収データ
かんぽ生命の有価証券報告書および公式IRでは、役職別の年収額は公式データとして非開示となっています。したがって、本記事では特定の数値を掲載しません。
なお、採用情報や口コミサービス等に掲載された情報によると、かんぽ生命の給与体系は月給・諸手当・賞与から構成されており、総合職・エリア基幹職・業務職といったコース区分によって給与水準が異なります。昇給は年功序列的な定期昇給が基本とされており、賞与は年2回支給(夏・冬)で年間約4〜5か月分とされています。ただし、これらの口コミ情報は有価証券報告書等の一次情報ではないため、あくまで参考値としてご覧ください。
| 区分 | 公式開示の内容 |
|---|---|
| 役職別年収(管理職・一般職等) | 非開示 |
| 給与構成 | 月給+諸手当(調整手当・残業手当・扶養手当等)+賞与(年2回) |
| 賞与の目安 | 非開示(口コミ情報では年間約4〜5か月分との声あり) |
| 昇給方式 | 年功序列型の定期昇給(公式説明による) |
出典:株式会社かんぽ生命保険 採用公式情報・有価証券報告書(役職別数値は非開示)
役職別の正確な年収額については、かんぽ生命のIR情報ページや金融庁EDINETに提出された有価証券報告書の最新版にてご確認ください。
かんぽ生命保険の年齢別年収推移
かんぽ生命の有価証券報告書および公式IRでは、年齢別の年収データについても公式データとしては非開示となっています。有価証券報告書の「従業員の状況」では、前述のとおり全従業員の平均年収・平均年齢・平均勤続年数の合計値のみが開示されており、年齢層ごとの内訳は記載されていません。
| 年齢帯 | 年収(万円) |
|---|---|
| 20代 | 非開示 |
| 30代 | 非開示 |
| 40代 | 非開示 |
| 50代 | 非開示 |
出典:株式会社かんぽ生命保険 有価証券報告書(年齢別データは非開示)
年齢別の年収データは公式情報として開示されていないため、本記事では独自の推計値は掲載しません。かんぽ生命の給与体系は年功序列型の定期昇給が基本とされており、勤続年数が長くなるほど給与が積み上がる傾向がある点は採用情報からも読み取れます。2018年3月期の有価証券報告書では平均年齢38.8歳・平均勤続年数14.6年のデータが確認されており、中長期的に働き続ける社員が多い安定した職場環境がうかがえます。詳細な年齢別年収の内訳については、今後の有価証券報告書の開示内容をご確認いただくことをおすすめします。
【中途採用】かんぽ生命保険のような優良企業への転職おすすめサービス
かんぽ生命保険のような企業への転職を目指す方には、専門の転職サイトやエージェントの活用が効果的です。第二新卒エージェントneo、MyVisionなど、20代からキャリアアップを目指す方まで幅広くサポートするサービスが揃っています。自分のキャリアや希望条件に合ったサービスを選び、プロのアドバイスを受けながら転職活動を進めましょう。
おすすめ転職エージェントサービス
かんぽ生命保険の福利厚生
かんぽ生命の福利厚生は、日本郵政グループの一員として整備された制度が多く、生命保険業界のなかでも充実した内容として知られています。以下では、住宅・休暇・育児支援・保険・資産形成などのカテゴリ別に概要をまとめます。なお、各制度の詳細条件や支給額については、かんぽ生命 採用ポータルサイトまたは採用選考過程でご確認ください。
住宅関連では、転勤を伴うコースの社員を対象に社宅制度と住居手当が用意されています。社宅は全国に配置されており、一般的な賃貸相場と比較して賃料負担が大幅に抑えられる点が特徴です。転勤がない場合でも住居手当が支給されるケースがあり、月給と組み合わせることで可処分所得を高めやすい設計となっています。交通費については通勤手当(実費ではなく最安ルートによるみなし支給方式)が支給されます。退職金制度は確定拠出年金(DC)方式が採用されており、財形貯蓄・持株会制度も利用できます。
休暇制度については、年間休日120日以上が確保されており、有給休暇の取得率は97.1%(採用担当者による公式コメントに基づく)と高水準です。年度内に必ず一定日数の休暇を取得する方針が徹底されているため、職場全体で有給を取りやすい文化が根付いています。夏季休暇・年末年始休暇のほか、結婚休暇・介護休暇・病気休暇(休職中も一定の収入が補償される)なども整備されています。
育児支援については、育児休業取得率97.9%(女性100%・男性96.9%)、育児休業後の職場復帰率98.7%という実績が公表されており、男女ともに育休を取得しやすい環境が整っています。時短勤務制度も導入されており、子育て世代が長期的にキャリアを継続しやすい体制です。これらの取り組みが評価され、「プラチナくるみん」「えるぼし認定最高位」「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」といった外部認定を取得しています。
健康管理・その他の福利厚生としては、健康保険(グループ健保)への加入、資格取得支援制度、グループ施設の割引利用などが挙げられます。アクチュアリー・FP(ファイナンシャルプランナー)などの専門資格取得を目指す社員への支援体制も採用情報から確認できます。
| カテゴリ | 主な制度・内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 住宅 | 社宅制度(全国)・住居手当 | 転勤コースは社宅利用が基本。社宅利用時は住居手当との併用不可の場合あり |
| 交通 | 通勤手当 | 最安ルートによるみなし支給方式 |
| 休暇 | 年間休日120日以上・有給休暇(取得率97.1%)・夏季休暇・結婚休暇・介護休暇・病気休暇 | 年度内の計画的取得を推奨 |
| 育児支援 | 育児休業(取得率97.9%)・時短勤務・復帰率98.7% | プラチナくるみん認定取得 |
| 資産形成 | 退職金(DC方式)・財形貯蓄・持株会 | 制度詳細は採用選考過程で案内 |
| その他 | 健康保険(グループ健保)・資格取得支援・施設割引 | アクチュアリー等の専門資格支援あり |
出典:株式会社かんぽ生命保険 採用公式情報・エン転職掲載の採用担当者コメント(2024年11月〜12月)
かんぽ生命保険の転職難易度は?
かんぽ生命への転職・就職の難易度について、採用コース別の特徴と選考のポイントを解説します。
かんぽ生命保険で求められる人材像
かんぽ生命は、総合職・エリア基幹職・業務職・アクチュアリーコースなど複数のコースで採用を行っています。総合職は年間70名前後と採用数が限られており、アクチュアリーコースは数理専門職として特に高い専門性が求められる最難関クラスの選考となっています。一方、一般職・エリア基幹職は年間300名以上が採用されており、門戸は広く設定されています。
採用情報や公式サイトから読み取れるかんぽ生命の求める人材像は、次のような人物です。全国約2万の郵便局ネットワークを通じて顧客と長期的な関係を築く仕事柄、顧客志向のコミュニケーション力が重視されます。また、DX推進・資産運用・ESG投資といった変革領域に携わることができる専門的なスキルや意欲を持つ人材も積極的に求められています。安定した組織のなかで着実にキャリアを積みたい人材に向く職場環境である一方、企業カルチャーとしては保守的・年功序列的な側面も残るため、急速なイノベーションや裁量の大きい環境を求める方には慎重な検討が必要です。
かんぽ生命保険への転職成功のポイント
就活会議のデータによると、かんぽ生命の選考難易度は5点満点中3.9点で「平均並み」と評価されており、金融業界平均と比較しても採用倍率は低めとされています。新卒選考の体験談では「面接官が非常に優しく和やかな雰囲気」という声が多く、形式的な圧迫面接は少ないとされています。選考フローは書類選考・適性検査・複数回の面接が基本です。
中途採用では、保険・金融・営業・アクチュアリー・ITシステム・資産運用などの実務経験者を対象に各部門で採用を行っています。転職成功のためには次の点が重要です。まず、かんぽ生命の事業の特性(郵便局ネットワークを活かした保険販売・長期顧客維持)や2019年以降に取り組んでいる経営再建・DX推進の文脈を理解したうえで、自身の経験がどのように貢献できるかを具体的に説明できることが大切です。次に、年功序列型の組織文化・公務員的な制度設計に対して、長期的に働く意志や安定志向を示すことも面接官の評価につながります。アクチュアリーや数理・データサイエンス分野の専門職を目指す場合は、関連資格の取得状況と実務経験が特に重視されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選考難易度(就活会議) | 5点満点中3.9点(平均並み) |
| 採用倍率(就活会議) | 約5.2倍(金融業界平均8.0倍よりやや低め) |
| 主な選考フロー | 書類選考 → 適性検査 → 面接(複数回) |
| 特に難易度が高いコース | 総合職(年間約70名)・アクチュアリーコース |
| 採用門戸が広いコース | エリア基幹職・業務職(年間300名以上) |
| 面接の雰囲気 | 和やかな傾向(内定者口コミより) |
出典:就活会議(かんぽ生命保険 内定者レポート・選考難易度データ)・ワンキャリア(かんぽ生命保険 内定者レポート)・就職偏差値.com(2025年12月更新)
かんぽ生命保険のまとめ
本記事では、かんぽ生命の平均年収・役職別・年齢別データ・福利厚生・転職難易度について、有価証券報告書や公式採用情報をもとに解説してきました。最後に要点を整理します。
平均年収については、日本経済新聞が集計する最新開示値で716万円となっており、国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」における全国平均(約460万円)を大幅に上回る水準です。2018年3月期の有価証券報告書では644万円・平均年齢38.8歳・平均勤続年数14.6年が確認されており、長期在籍する社員が多い安定した職場であることがわかります。役職別・年齢別の詳細な年収内訳については、有価証券報告書上の公式データとしては非開示となっています。
福利厚生は、社宅制度・有給休暇取得率97.1%・育休取得率97.9%・プラチナくるみん認定など、業界内でも高い水準にあります。日本郵政グループの一員として整備された制度は公務員に近い手厚さがあり、長期的な安定を重視する方には大きな魅力となります。転職・就職の難易度は全体として「平均並み」とされており、エリア基幹職・業務職の門戸は広い一方、総合職やアクチュアリーコースは専門性が求められる高難易度の選考となっています。
かんぽ生命を転職・就職先として検討する際は、年功序列型の給与体系・組織文化・全国転勤の可能性といった特徴を事前に把握したうえで、自身のキャリアプランとの適合性を見極めることが重要です。安定した収入と充実した福利厚生のもとで長期的にキャリアを築きたい方、保険・金融・資産運用・DX分野での専門性を活かしたい方には有力な選択肢といえるでしょう。最新の採用情報・求人内容については、かんぽ生命 採用ポータルサイトおよび金融庁 EDINET(有価証券報告書の最新版)にてご確認ください。


