アイコム株式会社(以下、アイコム)は、大阪市平野区に本社を置く無線通信機器の専業メーカーです。アマチュア無線から業務用・海上・航空無線、IP無線機、衛星通信無線機まで幅広いラインナップを持ち、1964年の創業以来60年以上にわたって業界をリードし続けています。東証プライム市場に上場しており、その財務情報は有価証券報告書で公開されています。
この記事では、アイコムの有価証券報告書に基づく平均年収データを中心に、年度別推移・同業他社との比較・役職別・年齢別の公式開示状況を詳しく解説します。転職・就職を検討している方はぜひ参考にしてください。
アイコムの会社概要
アイコムは1954年に井上電機製作所として創業し、1964年7月に株式会社井上電機製作所(現アイコム株式会社)として法人化された、日本を代表する無線通信機器メーカーです。社名は創業者・井上徳造氏の頭文字「I」と「communication」の略「com」を組み合わせたもので、世界各地に現地法人・販売拠点を持つグローバル企業です。陸上業務用・海上・航空・アマチュア・IP無線機・衛星通信無線機・ネットワーク機器など、あらゆるジャンルの無線通信機器を自社設計・自社工場での生産という一貫体制で製造・販売しており、国連(UN)や各国政府・大使館からの需要もある国際的な知名度を誇ります。
アイコムの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | アイコム株式会社(ICOM INCORPORATED) |
| 設立 | 1964年7月 |
| 本社所在地 | 大阪府大阪市平野区加美鞍作一丁目6番19号 |
| 代表取締役会長 | 井上徳造 |
| 資本金 | 70億8,100万円 |
| 証券コード | 6820(東証プライム) |
| 決算期 | 3月31日 |
| 業種 | 電気機器 |
| 主要事業 | 無線通信機器・ネットワーク機器の製造および販売 |
| グループ構成 | 連結子会社13社・持分法適用関連会社2社 |
| IR情報 | アイコム株式会社 投資家情報 |
アイコムの主な事業は、陸上業務用無線通信機器・アマチュア用無線通信機器・海上用無線通信機器・航空用無線通信機器・IP無線機・衛星通信無線機・ネットワーク機器(無線LANアクセスポイント等)の製造と販売です。国内市場ではIP無線機への置き換え需要やストックビジネスが伸長しており、海外市場では欧州・アジアを中心にアマチュア無線や業務用無線の需要獲得を積極的に進めています。また、大規模災害時にも通信が維持できる衛星無線通信機は、BCP(事業継続計画)対策製品として民間企業・官公庁から高い評価を受けています。2026年3月期を最終年度とする3ヵ年の「中期経営計画2026」のもと、「アイコムを100年企業へ」をスローガンに事業拡大を推進しています。
アイコムの平均年収はどのぐらい?
アイコムは上場企業として有価証券報告書(提出会社の状況)に平均年間給与を毎期開示しています。最新の2024年3月期(2023年度)有価証券報告書によると、アイコムの平均年収は643万円です。これは賞与および基準外賃金(残業代等)を含む数値です。国税庁の民間給与実態統計調査(2023年分)における給与所得者全体の平均給与460万円と比較すると、相当に高い水準といえます。一方、東証プライム上場企業の平均年収(742万円程度)と比べると、やや低い水準に位置しています。
年度別の平均年収推移
下表は、アイコム株式会社の有価証券報告書(提出会社の状況)に記載された従業員データをまとめたものです。2022年3月期・2023年3月期・2024年3月期の3期分を掲載しています。
| 年度(決算期) | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 勤続年数(年) | 従業員数(名) |
|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期(2021年度) | 572 | 43.9 | 18.4 | 596 |
| 2023年3月期(2022年度) | 572 | 非開示 | 非開示 | 非開示 |
| 2024年3月期(2023年度) | 643 | 非開示 | 18 | 非開示 |
出典:アイコム株式会社 有価証券報告書(各年3月期)
2022年3月期から2024年3月期にかけて平均年収は572万円から643万円へと約12.5%増加しており、直近の上昇トレンドが確認できます。2023年3月期の平均年齢・勤続年数・従業員数については、今回参照できた一次情報から数値を確認できなかったため、該当セルを非開示としています。より詳細なデータはアイコム株式会社の投資家情報ページから有価証券報告書原本をご確認ください。
他企業との比較データ
下表は、アイコムと同じ電気機器・無線通信機器関連の主な上場企業について、有価証券報告書ベースの平均年収を比較したものです。なお、各社の直近期有報を個別に取得・照合できた範囲での掲載であり、決算期・対象従業員の定義は各社によって異なる場合があります。
| 企業名 | 証券コード | 市場 | 平均年収(万円) | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| アイコム株式会社 | 6820 | 東証プライム | 643 | 有価証券報告書(2024年3月期) |
| 東証プライム 電機・精密業界 平均 | — | 東証プライム | 753 | 東証プライム上場企業集計データ |
| 東証プライム 全業種 平均 | — | 東証プライム | 742 | 東証プライム上場企業集計データ |
アイコムの平均年収643万円は、電機・精密業界の東証プライム平均(753万円)を約110万円下回る水準です。ただし、アイコムは従業員数600名前後の専業メーカーであり、大手総合電機メーカーと比較すると組織規模が異なります。無線通信機器という高度な技術領域に特化した企業として、専門性の高い職種を中心に安定した給与水準を維持しているといえます。業界内の個別他社との詳細な比較は、各社の有価証券報告書(金融庁EDINET)でご確認いただけます。
アイコムの役職別年収データ
アイコムの有価証券報告書(提出会社の状況)では、役職ごとの年収内訳は開示されていません。提出会社の従業員の状況として記載されるのは、平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数の4項目のみであり、役職別の賃金データは公式データとしては非開示です。
| 区分 | 公式開示の状況 |
|---|---|
| 一般社員(総合職) | 非開示 |
| 主任・係長クラス | 非開示 |
| 課長クラス | 非開示 |
| 部長クラス | 非開示 |
| 役員報酬(取締役) | 有価証券報告書「役員の報酬等」に総額・人数を記載 |
役員報酬については、有価証券報告書の「役員の報酬等」の項目に取締役・監査役それぞれの総額と対象人数が記載されています。ただし個人別の開示は一定基準(1億円以上)を超える役員に限られており、一般的な役職(課長・部長等)の年収レンジは公式情報としては確認できません。正確な役職別年収を把握したい場合は、アイコムの採用担当者への直接問い合わせや、転職エージェントを通じたヒアリングが有効です。
アイコムの年齢別年収推移
アイコムの有価証券報告書では、年齢別の年収データは開示されていません。提出会社の状況に記載される従業員データは全従業員の平均値(平均年収・平均年齢・平均勤続年数)のみであり、年齢層ごとの賃金テーブルや年収レンジは公式データとしては非開示となっています。
| 年齢層 | 平均年収(万円) |
|---|---|
| 20代 | 非開示 |
| 30代 | 非開示 |
| 40代 | 非開示 |
| 50代 | 非開示 |
有報ベースで把握できる参考情報として、全従業員の平均年齢は43.9歳(2022年3月期)、平均勤続年数は18年超(2024年3月期)となっています。長期勤続者が多いことは給与水準の安定につながる一方、若手の早期昇給の機会については公式情報からは判断できません。年齢別の詳細な年収水準については、アイコムの採用情報ページや転職エージェントを通じた情報収集をおすすめします。
【中途採用】アイコムのような優良企業への転職おすすめサービス
アイコムのような企業への転職を目指す方には、専門の転職サイトやエージェントの活用が効果的です。第二新卒エージェントneo、MyVisionなど、20代からキャリアアップを目指す方まで幅広くサポートするサービスが揃っています。自分のキャリアや希望条件に合ったサービスを選び、プロのアドバイスを受けながら転職活動を進めましょう。
おすすめ転職エージェントサービス
アイコムの福利厚生
アイコムは、社員が安心して長期的に活躍できる環境づくりに力を入れています。公式採用サイトおよび新卒採用ページに開示されている主な制度・待遇は以下のとおりです。出典はアイコム株式会社公式採用情報ページです。
給与・賞与
昇給は年1回(4月)、賞与は年2回(7月・12月)の支給です。2024年3月期の有価証券報告書に記載された平均年間給与643万円には、賞与および基準外賃金が含まれます。
休日・休暇
年間休日は123日(週休2日制)で、年次有給休暇は初年度10日付与(最高20日)となっています。 有給休暇を取得しやすく、効率的な業務体制により残業時間を大幅に削減。男女ともに育休取得実績も多数あり、将来を見据えて長期活躍しやすい環境が整備されています。
住宅・保養・資産形成
独身寮(大阪市平野区)のほか、自社保養所(兵庫県・和歌山県・三重県)、その他各地の健康保険組合の保養所を利用可能です。また、従業員持株制度およびライフプラン(企業年金)制度も整備されており、長期的な資産形成を支援する仕組みが揃っています。交通費については公式採用ページで支給制度の記載があります(詳細はアイコム採用情報ページにてご確認ください)。
教育・研修
新入社員研修、階層別研修、通信教育受講制度、職種別研修(営業・設計等)が用意されています。 成長段階に応じた幹部社員研修や専門知識研修もあり、着実にスキルアップ・キャリアアップを目指すことが可能です。技術職・設計職を中心にキャリアを積みながら専門性を高めていける環境が特徴といえます。
アイコムの転職難易度は?
アイコムへの転職難易度を考えるうえでは、同社が専業の無線通信機器メーカーであること、そして設計・開発を中心とした技術職の比重が高いことが重要なポイントになります。
求められる人材像
公式採用サイトでは、新卒採用において 「しっかりコミュニケーションをとり協調性・チームワークを大切にできる。また、日々現状に満足せず、改善を重ね少しずつでも進歩していける方」という人材像を掲げています。技術的な専門性だけでなく、チームで課題を解決していく姿勢と継続的な成長意欲が重視されています。
キャリア採用(中途採用)では、 次世代移動体通信(5G)機器の企画・設計や、移動体通信機器の設計実務経験・開発プロジェクトのサブリーダー相当の経験を持つ即戦力エンジニアが求められる求人も公開されています。回路設計・ソフトウェア設計(組込系)・通信プロトコル開発などの実務経験を持つ方にとってはチャレンジしやすい企業といえます。一方、文系職種(営業・経理・総務など)については採用枠が限られる傾向があり、競争率は相対的に高くなりやすいことが想定されます。
転職成功のポイント
アイコムへの転職を成功させるためには、いくつかの点を押さえておくことが重要です。まず、同社は 1964年の創業以来、数々の業界初・世界初の技術と製品を生み出し続けてきた総合無線機メーカーであることから、無線通信技術や組込システム開発に対する高い関心・専門性が選考でプラスに働きます。技術職志望の場合は、自分が担当してきた開発領域とアイコムの製品ラインナップとの親和性を具体的に示すことが大切です。
次に、 社員が安心して長期活躍できる環境整備を重視している企業である点から、長期的なキャリア形成を志向していることをアピールすると好印象につながりやすいでしょう。平均勤続年数が18年超(2024年3月期有価証券報告書)であることからもわかるように、定着率の高い社風を持つ企業です。
また、アイコムはグローバルに展開するメーカーであるため、英語力や海外市場・国際規格に関する知見があれば、海外営業・海外向け製品開発などのポジションで強みを発揮できます。中途採用の募集状況は随時変動するため、最新の求人情報はアイコム株式会社キャリア採用ページで直接確認することをおすすめします。
アイコムのまとめ
この記事では、アイコムの平均年収を有価証券報告書に基づいて解説してきました。最後に要点を整理します。
有価証券報告書(2024年3月期)に記載されたアイコムの平均年収は643万円で、2022年3月期の572万円から約12.5%の増加が確認されています。平均勤続年数は18年超と長く、長期安定的なキャリア形成が期待できる環境です。役職別・年齢別の詳細な年収データは公式情報として開示されていませんが、有価証券報告書の役員報酬欄で取締役・監査役の総額と人数は確認できます。
福利厚生面では、独身寮・自社保養所・従業員持株制度・企業年金制度・充実した研修体制が整備されており、年間休日123日・育休取得実績多数など、ワークライフバランスを重視した職場環境が公式情報から確認できます。
転職・就職を検討している方は、技術職(回路設計・ソフトウェア設計など)の場合はキャリア採用ページから最新の求人情報を確認し、自分の専門領域とアイコムの製品・技術との接点を整理しておくことが選考対策の第一歩となります。正確な給与水準や採用条件については、アイコム採用情報トップや転職エージェントを通じて最新情報を収集することをおすすめします。


