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30代の未経験への転職|成功できる人の特徴と狙うべき職種を解説

Photo by Redd Francisco on Unsplash
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「30代で未経験の仕事に転職したいけど、もう遅いのだろうか」——そんな不安を抱えている方は、決して少なくありません。年齢を重ねるほどに即戦力を求められるイメージがあり、キャリアチェンジへの一歩がなかなか踏み出せないのは、あなただけではないはずです。

しかし実際には、働き方の多様化と人手不足の拡大を背景に、30代の未経験転職を後押しする環境は着実に整いつつあります。データを見ると、30代前半で職種を変えた転職者は半数近くにのぼるという調査結果もあります。

この記事では、30代の未経験転職のリアルな現状を公的データで整理し、狙い目の職種や成功のための準備、そして「やっておけばよかった」と後悔しないための具体的なアクションをすべてお伝えします。

目次

30代の未経験転職|現状とリアルなデータ

まず、「30代の転職はどのくらい行われているのか」という実態を確認しておきましょう。感覚的な話ではなく、公的機関のデータを見ると、現状が見えてきます。

総務省の労働力調査では、2024年平均の転職者数は331万人と前年比3万人の増加で、3年連続の増加となっています。転職はますます身近な存在になっていることがデータからも読み取れます。

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概要」によると、2023年における30代の転職入職率は、30〜34歳の場合、女性が14.2%、男性が10.0%でした。35〜39歳では女性が12.4%、男性が8.5%となっています。 20代と比べると数字は低くなりますが、それでも毎年多くの30代が転職を実現していることがわかります。

では、未経験への転職はどうでしょうか。 リクルートエージェントの2022年度の転職決定者データによると、30〜34歳で「異業種×異職種」に転職した人は35.7%、35〜39歳では31.4%にのぼります。「同業種×異職種」も加えると、30代前半では46.9%、後半では43.2%に達しており、30代の半数近くが異職種への未経験転職を実現していることがわかります。

異業種・異職種へ転職する人は30代前半で33%、30代後半で28%と4人に1人以上にのぼります。さらに、転職後に「年収が上がった」人は約4割で、平均年収は約17万円アップしているという調査結果もあります(マイナビキャリアリサーチLab「転職動向調査2024年版」)。

一方で、かつては「35歳転職限界説」という考え方が広まっていましたが、少子高齢化による人手不足や働き方の多様化により、企業の採用に対する考え方は変化しており、現代においてこの説は過去のものになりつつあります。

30代の未経験転職が難しいといわれる理由

可能性があるとはいえ、30代の未経験転職が20代より難しい面があることも事実です。主な理由を理解しておくことで、対策が立てやすくなります。

即戦力を求められるプレッシャー

企業が30代の求職者を採用する際は、これまでのスキルや経験・実績を活かして即戦力として活躍できる人材かどうかを重視します。そのため未経験の場合、業界や職種の知識・経験がないぶん、即戦力として採用されにくい側面があります。

30代の転職では、テクニカルスキルやポータブルスキルといった即戦力として活躍するためのスキルが求められます。スキルが不足している状態では市場価値が低く、よい条件で転職するのは難しくなる場合もあります。

ポテンシャル採用の枠が20代より少ない

転職の成功率は年齢によって大きく異なります。ポテンシャルが重視される20代の転職成功率が高いのに対し、30代・40代になると成功率は下がるものの、実務経験が豊富で高いスキルをもっていれば、希望する企業や業界への転職のチャンスは大いにあります。

異職種へ転職した人の割合は30代で28%となっており、同職種に転職した人の半分以下という調査もあります(doda「未経験の業種・職種に転職できる可能性はどれくらい?」)。ただし、30代を超えても約3割の人が未経験の職種に転職できているとも捉えられます。

転職理由の説得力が求められる

30代以降の転職活動では、面接で転職理由を深掘りされることが多く、説得力のない理由では「またすぐに辞めてしまうのではないか」と懸念される可能性があります。志望動機と一貫性のある転職理由を明確に伝え、長期的に働いてくれるという印象を与えることが非常に重要です。

30代の未経験転職で狙い目の職種・業界

難しい面がある一方で、30代未経験でも積極採用が続いている職種・業界があります。ここでは代表的なものを紹介します。

IT・エンジニア職

経済産業省の試算によると、日本国内のIT人材は2030年までに最小で16万人程度、最大で79万人不足するとされています。IT人材の供給と養成は日本において喫緊の課題であり、未経験者でも転職できるチャンスが大いにあります。

IT業界は需要拡大に対して人材が不足しているため、経験者はもちろん未経験者も採用されるチャンスがあります。ただし、30代の未経験者を受け入れている企業であっても「基本的なIT知識があること」を応募条件としている場合もあるため、気になる企業や職種に必要なスキルを事前に調べて習得しておくことが重要です。

近年ではITスクールが充実しており、3ヶ月〜6ヶ月程度の学習でスキルを身につけて転職できるケースも増えています。人手不足のためIT未経験でも採用する企業も増えており、「狙いやすい職種」のひとつになっています。

営業職

営業職は、30代の豊富な社会人経験で培ったビジネススキルやコミュニケーションスキル、適応力を活かせる職種です。幅広い業界で営業職の需要があるため、前職の経験が活かせる転職先を見つけやすい点が魅力です。

営業職は年代を問わず人気が高く、未経験でも活躍しやすい職種です。成果に応じて給与やボーナスがアップする「インセンティブ制度」が導入されていることも多く、高収入を目指せる点が特徴です。

介護・福祉業界

厚生労働省の調べでは、介護業界の求人倍率は3.38倍にも上っており、全業界内でもトップクラスの人材需要があります。学歴・職歴・年齢不問の求人が多いことも特徴です。

介護業界では30代でも若手とされ、未経験でも採用されやすいです。一定の実務経験を積み実務者研修を修了することで、国家資格である介護福祉士試験の受験資格を得られます。年収の相場は400万円前後で、ケアマネジャーや施設管理者にキャリアアップすると収入も高くなります。

サービス業(接客・飲食・ホテル)

サービス業は特別な経験やスキルの必要性が低く、誰でも挑戦しやすい業界です。厚生労働省の調べでは、業界全体の有効求人倍率が2.82倍、接客業の有効求人倍率は3.23倍にのぼります。dodaによると異業種からの転職が約80%を占め、業界経験を問われにくい傾向があります。

帝国データバンクによると、特にホテル・旅館業界の人手不足が顕著で、人手不足と感じている企業割合が約8割と直近で過去最高水準に達しています。ホテルや旅館の仕事に興味がある方には狙い目の業界といえます。

未経験転職を成功させる5つのポイント

どんな職種・業界を選ぶにしても、30代の未経験転職を成功に近づけるための「準備と考え方」があります。以下の5つを意識して進めてみましょう。

転職の軸(理由とゴール)を明確にする

転職理由が曖昧な状態での転職活動は、企業側から本気度の低さを見抜かれてしまい、採用につながらない可能性があります。「なんとなく今の仕事が嫌だから」という理由では、未経験転職の壁を越えるのは難しくなります。

自分がなぜ転職したいのか、転職後に何を実現したいのかが明確になっているのであれば、転職を前向きに検討してよいでしょう。特に、思い描いているキャリアプランを現職で実現できない場合は、できるだけ早いうちに転職するのがおすすめです。タイミングが遅くなると未経験職種への転職がより難しくなります。

これまでの経験を「ポータブルスキル」として整理する

30代で未経験分野への転職を目指すなら、自分のスキルを新しい分野でどう活かせるかを効果的にアピールすることが重要です。これまでのキャリアで培った汎用性の高いスキルや、様々な状況に適応する柔軟性、責任感をもって業務を遂行する能力は、未経験分野への転職においても大きな武器となります。

30代で未経験業界・職種へ転職するには、現職で実績に裏付けされた「語れる経験」を積むことも大切です。社内プロジェクトに主体的に取り組み、創意工夫して成功させた経験、そしてその経験を他の取り組みにも応用した「再現例」があれば、自社でも活躍してくれそうだという印象につながります。

転職前にスキルや資格を取得しておく

応募前に企業研究を行い、その企業がどんな人材を求めているかを把握しましょう。足りない資格やスキルがあれば、事前に習得しておくことで転職成功の可能性が高まります。

国の支援制度も活用できます。 教育訓練給付制度では、被保険者期間2年以上の30代であれば受講費用の20%(上限10万円)が支給されます。高度専門実践訓練に該当すると最大70%・年56万円まで拡充され、IT・医療系など多くの資格講座が対象です。

また、雇用保険未加入者でも使える「求職者支援制度」は、月10万円の職業訓練受講給付金と交通費を支給しながら無料訓練を受講できる制度です。厚生労働省によれば30代の利用者は全体の約35%、修了後3ヶ月以内の就職決定率は70.5%と公表されています。

職種は変えても業界は近いところから検討する

職種が同じであれば異業種転職は成功率が高い傾向があります。異業種転職であっても職種が同じならば、転職先で経験者として評価されやすく、「色々経験してきていて期待できる」と見てもらえることも多くなります。

完全に未知の「業界×職種」を同時に変えるのはリスクが高く、まずは職種か業界のどちらか一方を変えるキャリアチェンジが現実的です。自分の強みである経験職種を完全に手放さない戦略が、30代の未経験転職では有効とされます。

在職中に転職活動を進める

未経験分野への転職は現職を続けながら転職活動をするべきとされています。退職してから動き始めると収入が途絶えるだけでなく、焦りから判断が鈍くなるリスクもあります。

dodaの最新調査では、30代が応募開始から内定取得までに要した平均期間は2.9ヶ月で、約7割が3ヶ月以内に転職を完了しています。在職中でも業務ピーク前に準備を始めれば負担を抑えられます。

30代の未経験転職に向いている人・向いていない人

未経験転職を検討するうえで、「自分は向いているのか」という視点も大切です。以下を参考にしてみてください。

未経験転職に向いている人の特徴

明確にやりたい分野や挑戦したい仕事があり、たとえリスクがあっても頑張りたいという強い気持ちがある場合、30代で未経験の分野であっても挑戦するのはおすすめです。自分の目指すキャリアに対する明確なビジョンをもつことができていれば、面接や転職活動の際にも説得力が増します。

  • 転職の目的(なぜ変えるのか・転職後に何をしたいのか)が言語化できている
  • 前職の経験を新しい職場でどう活かすか、具体的に説明できる
  • 新しい職種に関する勉強を自主的に始めている
  • 一時的な年収ダウンを許容できるだけの生活基盤がある

未経験転職を急がないほうがよいケース

転職理由が曖昧な30代の方には、未経験転職はおすすめできません。「何となく今の仕事が嫌だから」「今の職場に飽きてきたから」という理由で転職活動をしても、企業側から本気度の低さを見抜かれる可能性があります。 転職せずに現職で経験を積んだほうがキャリアアップにつながることもあります。

希望条件を高望みしすぎると求人が見つかりにくくなるため、最低限の希望条件を整理して自分に見合った求人に応募することが大切です。特に経験不問の求人は数が少ない傾向があるため、応募できる求人が限られる場合は転職の長期化に注意が必要です。

30代の未経験転職で活用したい国の支援制度

転職活動と並行して、国が提供する支援制度を知っておくことも大切です。費用負担を軽減しながらスキルアップができる制度が整っています。

厚生労働省では求職者支援制度のほか、個人の主体的なキャリア形成を支援するさまざまな施策が設けられています。30代の未経験転職のハードルは以前より下がってきており、年齢を理由に転職を諦める必要はなくなりつつあります。

主な支援制度としては次の3つが挙げられます。

  1. 教育訓練給付制度(厚生労働省) 一般教育訓練・専門実践教育訓練・特定一般教育訓練の3種類があり、要件を満たす場合に受講費用の一部が支給されます。IT・医療・介護などの講座が対象になることも多いです。
  2. 求職者支援制度(厚生労働省) 雇用保険を受給できない求職者が対象で、無料の職業訓練と月10万円の生活費支援を受けながらスキルを習得できます。
  3. ハローワーク(公共職業安定所) 職業相談・求人紹介・各種給付制度の手続きが無料で利用できます。 公共職業安定所(ハローワーク)を活用する転職者は全体の3割を超えています。

転職エージェントを活用して次の一歩を踏み出そう

30代の転職は、1人で進めると効率的な方法がわからず、プライベートの時間も転職活動にあてることになりかねません。転職エージェントはさまざまな企業や業界に精通しており、あまり知られていない内部情報を入手していることもあります。

30代の未経験転職を効率よく進めるには、自分の強みを客観的に整理したうえで、専門のキャリアアドバイザーに相談するのがもっとも確実な近道のひとつです。転職エージェントは登録・相談ともに無料で利用できるサービスがほとんどなので、まずは情報収集として活用してみましょう。

転職エージェントのおすすめ比較はこちらの記事も参考にしてみてください。

まとめ|30代の未経験転職は「準備」と「戦略」が鍵

30代の未経験転職は、20代と比べてハードルがあるのは事実です。しかし、転職者数が年々増加し、人手不足が深刻な業界では未経験採用が広がっているなか、適切な準備と戦略があれば十分にチャンスはあります。

この記事でお伝えした要点を改めて整理します。

  • リクルートエージェントのデータでは、30代前半の約47%が異職種への転職を実現している
  • IT・介護・営業・サービス業は30代未経験でも採用される可能性が高い職種・業界
  • 転職の軸(なぜ転職するのか・何を実現したいのか)を言語化することが最初のステップ
  • 職種か業界のどちらか一方を変える「半未経験転職」は成功率が高い
  • 教育訓練給付制度・求職者支援制度など、国の支援を使ってスキルアップするのも有効

「まだ遅くない」という言葉だけでは不安は消えないかもしれません。でも、データと事例を見れば、30代の未経験転職はリアルに起きている話です。最初の一歩として、転職エージェントに話を聞いてみるだけでも、自分のキャリアの可能性が広がるはずです。

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