「BIPROGYってどのくらい稼げるの?」「旧・日本ユニシスから社名が変わったけど、給与水準は変わったのかな?」——そんな疑問を持ちながらこの記事を開いた方は多いはずです。SIer業界を志望する転職検討者にとって、年収の実態は企業選びの大きな判断軸になります。
嬉しいことに、BIPROGYは東京証券取引所プライム市場の上場企業であり、有価証券報告書に平均年収が公式開示されています。つまり、口コミに頼らずとも公開データで給与水準を確認できる企業です。
この記事では、有価証券報告書(第81期・2025年3月期)をもとに、BIPROGYの平均年収・推移・年代別の目安・職種別傾向・福利厚生・転職難易度まで、転職を検討するうえで必要な情報をまとめてお伝えします。
BIPROGYとはどんな会社か
BIPROGY株式会社(ビプロジー)は、東京都江東区豊洲に本社を置くビジネスソリューションを提供する日本のITサービス企業です。JPX日経400の構成銘柄であり、大日本印刷(DNP)の持分法適用関連会社でもあります。
1958年に日本レミントン・ユニバック株式会社として設立。その後、日本ユニバック株式会社、日本ユニシス株式会社と社名を変え、2022年4月に現社名「BIPROGY」へと変更しました。 ブランド名の刷新により認知が広がる一方、IT・SIer業界での実績と顧客基盤はそのまま引き継がれています。
BIPROGYは大手システムインテグレーターとして、上流の業務提案やITコンサルティングから、システムの設計・構築、導入、保守・運用までを一貫して手掛ける企業です。株主構成では、大日本印刷が筆頭株主として20%超の株式を保有しています。
事業内容はクラウドやアウトソーシングなどのサービスビジネス、コンピュータシステムやネットワークシステムの販売・賃貸、ソフトウェアの開発・販売および各種システムサービスと多岐にわたります。 2025年3月31日時点のグループ連結従業員数は8,362名です。
BIPROGYの平均年収|有価証券報告書で確認できる公式データ
転職検討時に年収を調べる方法はさまざまありますが、最も信頼性が高いのは上場企業が金融庁に提出する有価証券報告書のデータです。BIPROGYは毎年この報告書を開示しており、平均年収を確認することができます。
BIPROGY株式会社の第81期有価証券報告書(2025年3月31日現在)によると、提出会社(単体)における従業員数は4,254名、平均年齢46.4歳、平均勤続年数20.8年、平均年間給与は8,462,098円と開示されています。 すなわち、有価証券報告書に基づくBIPROGYの平均年収は約846万円です。
なお、有価証券報告書の平均年間給与は賞与・諸手当を含む数値であり、全社員の平均像を示すものです。年齢・職種・グレードによって個人の年収は大きく異なる点に留意してください。
年度別の平均年収推移
有価証券報告書の各年度開示データをもとに、直近の推移をまとめると以下のとおりです。
| 年度(期) | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期(第79期) | 816万円 | 46.3歳 | 20.9年 |
| 2025年3月期(第81期) | 846万円 | 46.4歳 | 20.8年 |
有価証券報告書で確認できる範囲において、BIPROGYの平均年収は2023年3月期の816万円から2025年3月期の846万円へと増加しています。800万円台後半を安定して維持しており、着実な賃上げ傾向が続いています。
なお、第79期(2023年3月31日現在)の有価証券報告書では、提出会社の従業員数4,442名、平均年齢46.3歳、平均勤続年数20.9年、平均年間給与8,163,349円と開示されています。
年代別・職種別の年収目安
有価証券報告書の平均年収は全社員の平均値であり、自分の年代や職種に当てはめて考えることが重要です。口コミサイトや転職メディアに掲載されているデータはあくまで第三者の主観・投稿をもとにした参考値ですが、大まかな水準を把握する参考になります。
年代別の年収目安
公開情報をもとにした各年代の目安は以下のとおりです。
| 年代 | 年収目安(参考) |
|---|---|
| 20代前半(入社1〜3年目) | 400〜450万円程度 |
| 20代後半 | 500〜650万円程度 |
| 30代 | 650〜800万円程度 |
| 40代 | 800〜1,000万円程度 |
| 50代以上(管理職・専門職) | 900〜1,200万円程度 |
40代はBIPROGYの中核を担う世代です。課長・部長クラスの管理職に就く社員が増え、年収は800〜1,000万円前後が目安となります。有価証券報告書上の平均年収846万円は平均年齢46.4歳のデータであり、この数字がまさに40代の年収水準を反映しています。
新卒で入社した場合、大卒初任給は月給264,000円で、賞与込みの入社1年目年収は約400〜430万円程度です。その後着実に昇給し、20代後半では500〜600万円台に到達するケースが一般的です。成果や昇格のスピードによっては、20代のうちに700万円に届く社員もいるとされます。
なお、上記はあくまで参考目安であり、個人の評価・グレード・部署・在籍時期によって大きく異なります。
職種別の年収傾向
職種によっても年収水準は異なります。口コミサイト(OpenWork)に投稿した社員のデータによれば、職種別の傾向は次のとおりとされています。
BIPROGYの職種別平均年収で最も高いのは企画職で792万円です。続いてスタッフ職の769万円、管理職の660万円、エンジニア・SE職の652万円、営業職の629万円の順となっています(OpenWork投稿データ)。 ただし、これらの数値は口コミサイトの投稿者データに基づく参考値であり、有価証券報告書の公式数値(846万円)とは調査母集団が異なります。
給与制度と賞与・昇給の仕組み
BIPROGYの給与制度は、グレード(職層)に連動した体系を採用しています。年功序列の要素を残しつつ、近年は成果主義の比重が高まっているとされています。
BIPROGYの給与体系は年功序列と成果主義を組み合わせた制度となっています。基本的には経験年数に応じて着実に昇給していく傾向があり、安定したキャリア形成が可能です。近年は実力主義の要素も強化されており、優秀な人材はより早いペースで昇進・昇格できる環境が整っています。
賞与は年2回支給され、平均して年間4〜4.5ヶ月分程度とされています。賞与額は会社の業績や個人評価に連動し、目標達成度や貢献度がしっかり反映される仕組みです。昇給は年1回実施され、年功序列をベースにしつつ、近年は成果主義の比重が高まっています。 (以上は第三者情報をもとにした参考値です)
BIPROGYの平均年収を同業SIerと比較する
BIPROGYの年収水準を正しく評価するためには、同業他社との比較が欠かせません。参考として主要なSIer・ITサービス企業の有価証券報告書等から確認できる数値を並べると、以下のようなイメージになります。
| 企業名 | 平均年収(参考) |
|---|---|
| BIPROGY | 約846万円(第81期・有報) |
| TIS | 約803万円(参考値) |
| SCSK | 約788万円(参考値) |
大手SIer・ITサービス企業の中で比較すると、BIPROGYの846万円はTIS(803万円)やSCSK(788万円)よりは高く、IT業界全体の平均年収(約460万円)の約1.8倍という水準です。 ただし、各社の数値は調査時点・調査対象が異なる場合があるため、比較の参考程度にとどめてください。
同業他社と比較すると、BIPROGYは競争力のある給与水準を維持しています。業界平均を上回る待遇を提供している点が特徴で、大日本印刷の持分法適用関連会社として安定した経営基盤を持つことが背景にあるとされます。
働き方と福利厚生
年収と並んで転職検討者が気にするのが、残業時間や休暇取得率などの働きやすさです。BIPROGYはこの面でも比較的良好なデータを公開しています。
各種公開情報によれば、BIPROGYの月間平均残業時間はIT業界平均と比べて少ない水準とされています。有給取得率は85.67%、離職率は2.80%と働きやすい環境が整っているとされています(数値は公開情報に基づく参考値)。フレックスタイム制度やリモートワーク制度も整備されており、ワークライフバランスを重視したい方にも魅力的な職場環境です。
BIPROGYは勤務地について、初期配属および勤務地については事業戦略に基づく各ビジネスの状況を踏まえて決定するとしており、初期配属時に地方配属となる割合は例年2割程度とされています。 基本的には東京勤務が中心ですが、プロジェクト次第で地方勤務や将来的な海外駐在の機会もあるとされます。
主な福利厚生については、公式サイトおよび各種情報をもとにした概要は以下のとおりです。
- フレックスタイム制度(コアタイムなし)
- リモートワーク制度
- 年間休日125日程度(土日祝+年末年始等)
- 育児・介護休業制度(男性育休平均取得日数119日・2022年度実績)
- 各種手当(住宅・家族・通勤等)
- 各種社会保険完備
有価証券報告書では、育休期間について「期間を十分に取得できることを重視しております(男性育休平均取得日数 2022年度実績 119日)」と記載されており、男性育休取得を積極的に推進している姿勢がうかがえます。
BIPROGYへの転職難易度と求められる人物像
高い年収水準と安定した経営基盤を持つBIPROGYは、転職市場でも人気の高い企業の一つです。ただし、選考のハードルも相応にあります。
BIPROGYへの転職は、IT業界の中でも比較的高い難易度があるとされています。特にエンジニア・SE職では年収が274万円から1,500万円と大きな幅があり、スキルや実績によって評価が大きく変わります。また、安定した経営基盤や充実した福利厚生を求めて多くの応募者が集まるため、競争率も高くなっています。
中途採用では主に次のような経験・スキルが評価されるとされています。
- SIerや情報システム部門でのシステム開発・設計の実務経験
- プロジェクトマネジメント経験(PL・PMクラス)
- 金融・流通・製造などの特定業界に関する業務知識
- クラウド・AI関連の技術スキル(近年ニーズが高まっているとされる)
- 上流工程(要件定義・基本設計)の経験
転職を成功させるには、業界経験・専門スキル・マネジメント経験を具体的なエピソードで示すことが重要です。特に上流工程の経験やITコンサルティングに近いスキルは評価されやすいとされています。
第二新卒・若手からBIPROGYを目指すには
第二新卒や若手層がBIPROGYを目指す場合、求人の中心は中堅・シニア層向けではあるものの、ポテンシャル採用の枠が存在する場合もあります。IT未経験での応募はハードルが高いとされますが、ITエンジニアとしての基礎経験を1〜3年程度積んでいる方であれば、選考の土台に立てる可能性があります。
第二新卒でBIPROGYのような大手SIerへの転職を検討する場合、自分のスキル・経験の棚卸しをしっかり行い、どのポジションで貢献できるかを明確にすることが大切です。また、転職エージェントを活用してBIPROGYの採用動向やポジションの詳細を把握することも有効な手段の一つです。
SIer・IT業界への転職を目指す第二新卒の方向けに、転職エージェントの比較情報をまとめた記事も参考にしてみてください。
まとめ|BIPROGYの平均年収と転職を検討するポイント
ここまでの内容を整理します。
- 有価証券報告書(第81期・2025年3月期)に基づくBIPROGYの平均年収は約846万円(平均年齢46.4歳・平均勤続年数20.8年)
- 有価証券報告書で確認できる範囲において、2023年3月期の816万円から2025年3月期の846万円へと増加しており、着実な賃上げ傾向が確認できる
- 20代は400〜650万円、30代は650〜800万円、40代は800〜1,000万円が目安とされる(参考値)
- 有給取得率85.67%・離職率2.80%と働きやすい環境が整っているとされる(公開情報に基づく参考値)
- 転職難易度はIT業界の中でも高め。上流工程の経験・業界知識・マネジメントスキルを具体的にアピールすることが選考突破の鍵
BIPROGYは公式情報で給与水準・残業時間・育休実績を開示している透明性の高い企業です。転職を本格的に検討する際は、有価証券報告書や公式採用ページで最新情報を必ず確認するとともに、転職エージェントを通じてリアルな選考情報を収集することをおすすめします。


