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40代の転職が難しいといわれる理由と、それでも成功できる人の共通点

Photo by Priscilla Du Preez 🇨🇦 on Unsplash
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「40代で転職したいけれど、もう遅いのだろうか」と迷っていませんか。周囲から「40代の転職は厳しい」という言葉を聞いて、一歩踏み出せずにいる方も多いでしょう。確かに20代・30代と比べると求人数や採用競争の面でハードルが上がる部分はあります。それでも、ポイントをしっかりと押さえれば40代でも転職を実現している方は多く存在しています。この記事では、40代の転職が難しいといわれる具体的な理由と、それを乗り越えて転職を成功させている人たちの共通点を、公的データを交えながらわかりやすくお伝えします。

目次

40代の転職市場|現状をデータで確認する

転職を考えるとき、まず市場の実態を正確に知ることが大切です。「40代の転職は無理」と感じている方でも、実際のデータを見ると少し違った景色が見えてきます。

総務省の労働力調査では、2024年平均の転職者数は331万人と、前年に比べ3万人の増加(3年連続の増加)となっています。 転職はいまやキャリアのなかで珍しい選択肢ではなくなっています。

マイナビの転職動向調査(2025年版)によると、転職者全体に占める40〜50代の割合は、若干の増減はあるものの年々転職者の比率が高まっています。40代の転職が活発化している背景には、少子高齢化による労働人口の減少が大きく影響しており、特に40代は専門スキルやマネジメント経験が豊富であり、若手育成も担える存在として期待が高まっています。

一方で、厚生労働省の「雇用動向調査」や総務省の「労働力調査」をもとにした分析によると、40代以上の転職率は3〜6%にとどまっており、20代の転職入職率(男性9.9%、女性12.0%)と比較すると低水準です。 転職市場において年齢が上がるほどハードルが高くなる傾向があることは否定できません。

具体的な数字で見ると、厚生労働省「転職入職者の状況」によると、2024年の40代の転職入職率は、40〜44歳で男性6.8%・女性10.2%、45〜49歳で男性6.0%・女性10.7%となっており、40代の転職入職率は男女ともに20〜30代より低い割合です。

ただし、これらの数字は「難しい」という事実を示すと同時に、「それでも転職を実現している人がいる」という事実でもあります。次のセクションでは、なぜ難しいといわれるのか、その理由を整理していきます。

40代の転職が難しいといわれる5つの理由

40代の転職が厳しいとされる背景には、複数の構造的な要因が重なっています。感情的に「難しそう」と感じているだけでなく、実際に転職市場でどのような壁があるのかを理解することで、対策を立てやすくなります。

40代向けの求人数そのものが少ない

年齢が上がると有効求人倍率が低くなるのは、現場最前線でのプレイヤーの募集が若年層に偏ることが多く、40代以降の求人数がそもそも少ないことがひとつの要因です。また、40代以降の求人は高い専門スキルやマネジメント経験が求められ、企業が管理職相当のポジションの求人を頻繁に出すわけではないため、相対的に20代・30代の求人数と比較すると少なくなります。

東京都労働局の「関東労働市場圏有効求人・有効求職 年齢別バランスシート(一般常用)」によると、有効求人倍率は年齢が上がるとともに下がる傾向があり、40代の有効求人倍率は0.9〜1.3倍程度です。また厚生労働省の調査では、企業が「積極的に採用を強化したい」と考える年代として「35歳未満」を挙げた割合が43.5%と最も多く、「35歳以上45歳未満」は12.1%、「45歳以上55歳未満」はわずか3.1%でした。

即戦力・マネジメントスキルへの期待が高い

企業側の視点から見ると、40代の求職者に対しては即戦力としての期待が高まります。若手社員のように長期的な育成を前提とした採用ではなく、入社直後からの成果が求められる傾向があります。

企業は40代の転職希望者に対し、プロジェクトチームを率いる人材として最前線で活躍してほしいと考えているのが通常です。業務を遂行するのに必要なテクニカルスキルだけでは不十分で、マネジメントスキルやリーダーシップ、ヒューマンスキルも必要とされています。

さらに問題なのは、こうしたマネジメント経験を持つ人材がそもそも少ないという点です。 労働政策研究・研修機構の調査によると、2015年時点で管理職経験がある人は「40〜44歳」で15.4%、「45〜49歳」で19.2%であり、マネジメント経験のある人材を求める企業が多いなか、実際に要件を満たせる求職者は多くないのが現状です。

年収条件の折り合いがつきにくい

厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、転職で収入が下がったと回答した方が40〜44歳で32.3%、45〜49歳で27.6%にのぼります。 長年積み上げてきた年収を維持・向上させながら転職しようとすると、選択肢が大幅に狭まるという現実があります。

40代になると家庭や生活の事情から、転職に際して譲れない条件が増えることも多くなります。年収や勤務地、職位などにこだわりすぎて、自ら選択肢を狭めていることも少なくありません。 希望条件が多いほど、マッチする求人はさらに絞られていきます。

選考で年齢バイアスを受けやすい

40歳以上は20代や30代と比較して「扱いづらい」イメージを持たれやすい点も理由の一つです。採用担当者が若い世代の場合、人間性やスキルよりも年齢で判断し、書類選考の段階で候補から外してしまうケースも少なくありません。

法律上、年齢を理由とした採用拒否は原則禁止されているものの、実態として年齢が壁になる場面はいまだ存在しています。こうした状況に対応するには、書類段階で自分の実績と価値を端的に伝える工夫が欠かせません。

転職活動が長期化しやすい

40代が転職活動を始めてから次の職場が決まるまでにかかる期間は、平均4.1か月程度かかるとされています。20代・30代の転職にかかる期間は平均3.5か月なので、40代になってからの転職は時間がかかる傾向があります。

長期化するほど精神的な疲弊も重なりやすいため、焦らず計画的に進める姿勢が重要です。在職中に転職活動を始め、生活への影響を最小限にしながら動くことが理想的といえます。

40代の転職が「難しい」だけではない理由|追い風になっている変化

ここまで厳しい現実を見てきましたが、一方で40代の転職を後押しする大きな変化も起きています。悲観的な情報だけで判断する前に、追い風となっている事実もしっかり確認しておきましょう。

リクルートの調査発表によれば、リクルートエージェントの転職者データを分析した結果、40代・50代の転職者数の伸びは全体よりも大きくなっています。その要因として、「少子高齢化を背景とする構造的な人手不足に加え、企業は事業変革のために豊富な知見・経験を持つ人材を求めている」「20代・30代を中心にキャリア採用をしていた企業が昨今、ミドル世代に採用ターゲットを広げている」としています。

また年収面でも、すべてが悲観的というわけではありません。 リクルートエージェントのデータによると、40代・50代で前職と比べて賃金が1割以上増えた転職者の割合は2014年度の15.6%から2023年度で27.4%へと11.8ポイント増加しており、「この10年間で転職時に賃金が増えた方の割合は、上昇傾向が続き、特にここ数年は伸びが顕著」とされています。

総務省統計局「労働力調査」によると、就業者6,676万人のうち転職者は269万人と年々増加しており、なかでも「35歳〜44歳」は全体の約20%を占めています。 多くの40代が実際に転職を実現していることが、このデータからも読み取れます。

転職を成功させている40代の人の特徴

同じ40代でも、転職を成功させる人と難航する人では、どのような違いがあるのでしょうか。成功者に共通して見られる特徴を整理します。

自分の「ポータブルスキル」を明確に言語化している

40代の転職は、過去のキャリアを分析し、仕事をするうえでの自分の強みや転職先の即戦力になれる要素を明確にすることが重要です。40代では、企画力、提案力、マネジメント力といった、ほかの業種でも通用する「ポータブルスキル」と呼ばれるビジネススキルも重要視されることがあります。

特定の職場や業務でしか通じない「専門知識」とは別に、職場や業種を超えて発揮できるスキルや人間力を整理し、応募書類や面接でしっかり伝えられることが大きなアドバンテージになります。

希望条件の優先順位を絞っている

転職先への希望条件が次第に多くなってしまい、転職選びのハードルが上がっていきます。そのため、40歳での転職では、譲れない希望条件を絞り、ある程度妥協することも必要です。

年収・勤務地・職種・社風などすべての条件を満たそうとすると、選択肢はほぼゼロに近くなります。優先度の高い条件と妥協できる条件を事前に整理しておくことが、活動をスムーズに進めるうえで欠かせません。

転職エージェントを積極的に活用している

転職エージェントは転職市場や企業情報に精通したプロフェッショナルであり、客観的な視点からのアドバイスは、一人で活動する際には得難い大きなメリットとなります。 40代向けの非公開求人を多く保有しているエージェントも多く、自力での求人検索では出会えない案件が見つかることもあります。

dodaが調査した「転職成功者の平均応募社数」によると、40代以上の平均応募社数は12.4社です。 なるべく多くの求人に戦略的にアプローチするためにも、エージェントのサポートを受けながら進める方法が有効といえます。

入社後の姿勢を意識している

40代は即戦力を期待されますが、転職先の文化を理解し人間関係を築くことから始めることが大切です。転職後にうまくいくのは、スキルが高い人以上に「周りとうまくやれる人」だという視点は見落とされがちです。本当の成功は内定をもらうことではなく、新しい職場で自分らしく定着することです。

前職のやり方に固執せず、新しい環境でゼロから信頼関係を構築する謙虚さが、転職後の定着と評価につながります。

40代の転職で避けたい失敗パターン

成功のポイントを知るとともに、よくある失敗パターンを事前に把握しておくことも大切です。同じ轍を踏まないよう、次の点に注意してください。

退職後に転職活動を始める

40代の転職活動は求人が少ない上、選考に通りにくいなどの理由から長期化しやすい傾向があります。年齢が上がるとスキルや経験が豊富な即戦力として見られやすい一方、企業側は要件に合っているか慎重になるため、面接に通りにくくなるからです。 退職後に活動を始めると、収入がない状態で長期化するリスクがあります。できる限り在職中から準備を進めることが安全策です。

自己分析や職務経歴書が浅いまま応募を始める

40代の転職で「書類選考が通らない」という声は多く聞かれます。長いキャリアの中から、応募先に刺さる実績をいかに短く・具体的に伝えるかが書類選考の鍵です。

「どんな課題に対して、どのような行動を取り、どんな成果を出したか」という構成で実績を記載すると、採用担当者に伝わりやすくなります。数値やエピソードを盛り込むことで説得力が格段に上がります。

未経験分野への転職を軽く考える

「未経験者歓迎」の求人を出している企業では、「長く勤めてくれそうな20代・30代を優先的に採用したい」と考えている場合も少なくありません。40代の方も未経験者向けの求人に応募できますが、20代や30代よりも内定獲得のハードルが高い傾向にあると理解したうえで転職活動を行うことが大切です。

未経験分野への転職が不可能というわけではありませんが、これまでの経験やスキルとの接点を明確にしながらアプローチすることが求められます。

40代の転職でよくある疑問

転職を考え始めた40代の方から多く寄せられる疑問に、率直にお答えします。

40代前半と後半では難易度が変わる?

39歳と40歳が転職活動をした場合、転職までにかかる時間に大きな違いはありません。ただ40代前半と30代後半であれば、30代後半のほうが転職成功率は高い傾向にあります。 また転職入職率のデータを見ると、40〜44歳よりも45〜49歳のほうが低くなっており、一般的には早い段階での行動が成功確率を高めます。

40代で転職すると年収は下がる?

マイナビの転職動向調査(2025年版)によると、40代男性で「年収が上がった割合」は47.9%で、全性年代のなかで最も差が大きいという結果となっています。一方で40代女性では「年収が上がった割合」は26.8%にとどまり、年収は平均で3.6万円の増加でした。 転職によって年収が上がるケースも一定数あるため、一概に「下がる」とは断言できません。ただし、業種・職種・交渉力によって結果は大きく異なります。

ハイクラス転職はどれくらい現実的?

JAC Recruitmentの2023年転職成功者データによると、転職成功者のおよそ30%が40代であり、40代の転職後の年収ボリュームゾーンは700〜900万円、1,000万円以上の年収で転職された方は40代の30%程度にのぼるとされています。 ハイクラス転職は特定のポジションを狙い、専門性・実績・交渉力を揃えた上で臨む方には十分現実的な選択肢です。

次の一歩を踏み出すために|転職エージェントの活用を検討しよう

40代の転職は、確かに20代・30代と比較してハードルが高い部分があります。しかし、正しい情報と準備があれば、年齢を壁と感じさせないアプローチをとることができます。

「自分一人では難しい」と感じたとき、転職エージェントへの相談が状況を大きく変えるきっかけになります。40代ミドル層に特化した求人を持つエージェントや、ハイクラス転職に強いエージェントを選ぶことで、自力では出会えない非公開求人に出会えるケースも少なくありません。まずは無料相談から始め、自分の市場価値を客観的に把握することが、転職活動の最初の一歩になります。

40代向けの転職エージェント選び方や各サービスの特徴については、以下の比較記事も参考にしてみてください。

まとめ|40代の転職が難しい理由と成功のポイント

この記事でお伝えしてきた内容を、最後に整理します。

  • 40代の転職入職率は男女ともに20〜30代より低く、求人数・企業の採用意欲ともに若年層優先の傾向がある(厚生労働省・東京都労働局のデータより)
  • 難しい理由は「求人数の少なさ」「高いスキル要件」「年収条件の折り合い」「年齢バイアス」「活動の長期化」の5つに集約される
  • 一方で40代・50代の転職者数は増加傾向にあり、専門性やマネジメント経験を持つ人材へのニーズは高まっている
  • 成功する人の共通点は、自分のポータブルスキルを言語化し、希望条件を絞り、転職エージェントを積極的に活用していること
  • 在職中から早めに動き出し、入社後の定着まで見据えた転職活動を進めることが長期的な成功につながる

40代での転職に不安を感じるのは自然なことです。ただ、その不安を抱えたまま現状に留まり続けることがベストな選択かどうかも、一度立ち止まって考えてみてください。正確な情報と準備を整えれば、40代でもキャリアを前に進める可能性は十分にあります。

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