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事務職で転職が多い人の職務経歴書の書き方【採用担当者が見るポイントと例文付き】

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「事務職への転職を考えているけれど、転職回数が多くて書類選考を通過できるか不安…」そんな気持ちを抱えていませんか。転職回数が多いと、職務経歴書を書くたびに「これで本当に大丈夫だろうか」と手が止まってしまう方は少なくありません。

ただ、結論からお伝えすると、事務職の採用担当者は転職回数そのものよりも「これまでの経験やスキルが自社で活かせるか」を重視して書類を読んでいます。つまり、書き方と見せ方を工夫すれば、転職回数が多くても書類選考を通過できる可能性は十分にあるのです。

この記事では、事務職への転職を目指している転職回数が多い方に向けて、採用担当者の視点・フォーマットの選び方・各項目の書き方・事務職別の例文まで、実践的なノウハウを一通り解説します。読み終えたとき、「自分の職務経歴書には何をどう書けばいいか」が具体的にイメージできる状態を目指しています。

目次

事務職は転職が多いと職務経歴書で不利になるのか?採用担当者の本音

転職回数が多いと職務経歴書で不利になる、というのは本当なのでしょうか。まずはこの点を、実際のデータや採用担当者の声をもとに整理してみます。

何回以上で「転職が多い」とみなされるのか

転職回数の多さは、年代によって基準が変わります。株式会社インディードリクルートパートナーズが2024年に全国20代〜50代の正社員を対象に行った調査によると、転職したことがない人の割合は20代で62.3%ですが、30代では44.5%、40代では34.4%と年代が上がるにつれて減少しています(出典:転職回数と採用実態の関係 / リクルートエージェント)。つまり、年代が上がるほど転職経験者は増えていくのが実態です。

採用担当者の感覚値としては、おおよそ次のような目安が参考になります。20代であれば2〜3回以上、30代であれば3〜4回以上で「転職が多い」と受け取られやすい傾向があります。ただし、同じ「3回」という回数であっても、20代での3回と40代での3回では受ける印象はまったく異なります。重要なのは回数の絶対値ではなく、「年齢・経歴の内容とのバランス」です。

また、マイナビが2025年に実施した中途採用状況調査によると、採用担当者の77.6%が「転職回数は採用の判断材料になる」と回答しています。一方でリクルートエージェントの調査では、採用担当者の約37%が「転職回数は気にならない」とも答えており(出典:転職回数と採用実態の関係 / リクルートエージェント)、3人に1人以上は転職回数自体をネガティブに評価していないことがわかります。転職回数が多いと「絶対に不利」というわけではありません。

事務職の採用担当者が職務経歴書で本当に見ていること

事務職の採用担当者が職務経歴書を読む際、最初に確認するのは転職回数ではなく「この人は自社の仕事をきちんとこなせるか」という一点です。具体的には、PCスキル(Word・Excel・PowerPointの操作レベル)、業務処理の正確さやスピード感、コミュニケーション能力、そして「どれくらいの期間、安定して働いてくれそうか」という定着性への期待が、主な確認ポイントになっています。

転職回数が多い応募者に対して採用担当者が抱く懸念の本質は「また短期間で辞めてしまうのではないか」という不安です。裏を返せば、その不安を払拭できるような職務経歴書が書けていれば、転職回数の多さはそれほど大きなハードルにはなりません。大切なのは転職回数を少なく見せることではなく、「これだけの事務経験があり、御社でも即戦力として貢献できる」と説得力を持って伝えることです。

なお、採用担当者が転職回数よりも実際に気にしているのは「在籍期間の短さ」だという声も多くあります。たとえば転職4回であっても、それぞれ3〜4年ずつ勤めていたなら懸念は薄れます。逆に転職2回でも、どちらも1年未満での退職が続いていると「すぐ辞める傾向がある」と判断されるリスクが高まります。転職回数だけでなく、各社での在籍期間にも意識を向けておくことが大切です。

転職が多い事務職の職務経歴書に最適なフォーマットの選び方

職務経歴書には書き方の形式が複数あり、転職回数が多い場合はどの形式を選ぶかが重要なポイントになります。形式の選択を誤ると、転職回数の多さが不必要に目立ってしまうため、まずは3つの形式の特徴を理解しておきましょう。

3つのフォーマットの特徴と使い分け

職務経歴書の形式は大きく分けて「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」の3種類があります。それぞれの特徴を以下の表で確認してみてください。

形式書き方の概要向いているケース
編年体式古い経歴から時系列順に記載転職回数が少ない・20代で職歴が少ない
逆編年体式最新の経歴から逆時系列で記載直近の実績を強くアピールしたい・30代以上
キャリア式担当業務や職種のカテゴリごとにまとめて記載転職回数が多い・業種・職種をまたいで転職してきた

編年体式は時系列に沿ってキャリアを整理できる形式ですが、転職回数が多い場合は在籍期間の短さや社名の多さが自然と目に入ってしまいます。それに対して逆編年体式は直近の実績が最初に目に入るため、転職回数が多くても「今の力」を先にアピールできるというメリットがあります。

事務職で転職が多い場合はキャリア式を選ぶべき理由

転職回数が4回以上、あるいは複数の業種や業界をまたいで転職してきた方には「キャリア式」が最もおすすめです。キャリア式では会社ごとに経歴を並べるのではなく、「書類作成・データ入力」「電話・メール対応」「請求書・売上管理」といった業務内容のカテゴリ別に経験をまとめます。そのため、複数の会社を経験していることが強調されず、代わりに「これだけの事務業務を幅広くこなせる人材だ」という印象を与えることができます。

また、キャリア式には転職回数の多さをカバーするだけでなく、事務職として積み上げてきたスキルの厚みを視覚的に見せやすいという利点もあります。複数の職場でWordやExcelを使った書類作成を担当してきた経験は、会社ごとに書き出すと似たような内容が繰り返されて読みにくくなりますが、キャリア式でまとめれば「累計○年以上の事務経験」として一体感のある経歴として提示できます。

ただし、キャリア式を採用する場合でも、職務経歴書の最初に「どの会社にいつ在籍したか」を示す職歴一覧の表を入れておくのが一般的です。この一覧表は事実確認のために採用担当者が必ず参照するものなので、省略せずに記載しておきましょう。会社名・在籍期間・雇用形態をシンプルにまとめた表を冒頭に置くことで、採用担当者が経歴の全体像を把握しやすくなります。

なお、職務経歴書の枚数はA4用紙3枚程度を目安にしてください。転職回数が多いからといって情報を詰め込みすぎると、採用担当者が書類を読む負担が増し、アピールしたいポイントが埋もれてしまいます。どうしても3枚を超えそうな場合は、応募先の仕事と関連性の薄い古い経歴の詳細を簡略化する方向で調整しましょう。

転職が多い事務職の職務経歴書の書き方

フォーマットが決まったら、次は各項目の中身を整えていきます。転職回数が多い場合に特に意識したい4つの項目について、書き方のポイントを順番に解説します。

職務要約(キャリアの一貫性を冒頭で示す)

職務要約は職務経歴書の冒頭に置く200〜300字程度の要約文で、採用担当者が最初に目を通す箇所です。ここで興味を持ってもらえなければ、その後の詳細な経歴まで読んでもらえない可能性があります。転職回数が多い場合は特に、この職務要約でキャリア全体の一貫性を示すことが重要です。

書き方のコツは、「何年間・どんな事務業務を・どの程度の規模感で経験してきたか」をひと言でまとめることです。複数社での経験を個別に羅列するのではなく、「一貫して事務職として○年以上のキャリアを積んできた」というように、経験の総量と一貫性を前面に出す書き方が効果的です。転職回数が多くても、事務職としての軸が一本通っていることを冒頭で示せれば、採用担当者の第一印象は大きく変わります。

また、職務要約には「なぜ今回この企業に応募したのか」につながるキャリアの方向性を一言添えると、応募先への熱意が伝わりやすくなります。「これまでの経験を活かして、より専門性の高い事務職として腰を据えて貢献したい」といった一文を加えるだけで、定着意欲をさりげなく示すことができます。

職務経歴(担当業務・実績の見せ方)

キャリア式を選んだ場合、職務経歴の本体部分は業務内容のカテゴリ別に整理します。事務職であれば「書類作成・データ入力」「電話・メール・来客対応」「請求書・伝票処理」「スケジュール・備品管理」「営業サポート」といったカテゴリが代表的です。それぞれのカテゴリの下に、具体的な業務内容と実績を記載していきます。

このとき大切なのは、経歴だけでなく実績を具体的に書くことです。転職回数が多い場合、採用担当者は「在籍期間が短かった中で何を成し遂げたのか」を見ています。「書類作成を担当した」という記載よりも、「月間○件の請求書作成を担当し、ミスゼロを達成した」という形で数字や結果を添えるほうが、説得力のあるアピールになります。数字での実績が難しい業務でも、「○部署○名分の経費精算処理を一手に担当」「新しい勤怠管理システムの導入時にマニュアルを作成し、メンバーへのレクチャーを担当」といった具体的なエピソードを添えることで、短い在籍期間でも着実に業務をこなしていたことが伝わります。

保有スキル・資格(事務職ならではのアピール方法)

事務職の採用担当者がスキル欄で確認するのは、主にPCスキルと保有資格です。PCスキルについては「Word・Excel使用可能」という漠然とした記載ではなく、できる操作の具体的な内容まで書くことが重要です。たとえばExcelであれば「VLOOKUP関数・ピボットテーブル・IF関数を使ったデータ集計・管理業務を担当」「マクロを活用した月次レポートの自動化を経験」といった形で、どのレベルの操作ができるかが採用担当者に伝わるよう記載しましょう。

複数の職場を経験してきた転職回数の多い方は、実はスキル欄で大きく差をつけられる可能性があります。一つの会社で長く勤めた方よりも、異なる業種・規模の会社で多様な事務業務を経験している分、扱えるシステムやソフトウェアの幅が広いケースが多いからです。使用経験のある会計ソフト(弥生会計・freeeなど)、勤怠管理システム、顧客管理ツール(CRM)なども積極的に記載しましょう。

資格については、日商簿記(経理事務を希望する場合は特に2級以上)、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)、秘書検定などが事務職では評価されやすい資格です。資格を複数保有している場合は、応募先の職種に関連度が高いものから順番に記載するのが基本です。

退職理由・転職理由の記載(ポジティブな言い換えの技術)

一般的な職務経歴書に退職理由の記載は必須ではありませんが、転職回数が多い場合は「なぜ転職を繰り返したのか」という採用担当者の疑問を先回りして解消するために、簡潔に退職理由を補足しておくことが有効です。退職理由が空欄のままだと、採用担当者が想像で最悪のケースを考えてしまうこともあるからです。

退職理由を書く際の基本原則は、事実をベースにしながらもポジティブな文脈で伝えることです。「人間関係が合わなかった」「仕事が退屈だった」といった後ろ向きの理由はそのまま書かず、「より専門性を高められる環境への挑戦のため」「会社の事業縮小に伴い、キャリアアップを目指して転職を決意」といった前向きな理由に言い換えます。育児・介護・家族の転居といったやむを得ない理由については、ありのままに記載しても採用担当者に不利に受け取られることは少ないので、正直に書いて問題ありません。

複数の退職理由が似たようなパターン(たとえば毎回「職場の雰囲気が合わなかった」)になってしまう場合は、個別の退職理由よりも「転職全体を通じてのキャリアの軸」を職務要約で示す方が得策です。「事務職として複数の業界・業種を経験することで、幅広い業務対応力を培ってきた」という形でストーリーを作り、転職の経緯を一貫したキャリア形成の流れとして見せましょう。

在籍期間が短い職歴が複数ある場合の事務職職務経歴書の対処法

転職回数が多い方の中でも、特に悩ましいのが「在籍期間が1年未満の職歴が複数ある」ケースです。採用担当者は転職回数そのものよりも在籍期間の短さを気にする傾向が強く、短期離職が続いている場合は書き方に一工夫が必要です。

在籍期間が1年未満の職歴はどう書くか

まず大前提として、在籍期間が短い職歴であっても省略することは絶対に避けてください。職歴を省略した場合、社会保険の加入履歴や源泉徴収票などから在籍事実が発覚するケースがあります。そうなると経歴詐称とみなされ、内定取り消しや入社後の解雇といった重大なリスクにつながります。在籍期間が短いことへの懸念よりも、経歴を偽ることのリスクのほうがはるかに大きいと理解しておきましょう。

在籍期間が短い職歴を目立たせすぎないための書き方のポイントは、在籍期間の記載は行いつつも、その期間に担当した業務内容・習得したスキル・得た経験の記述を充実させることです。「2023年4月〜2023年10月」という在籍期間の短さよりも、「この6ヶ月で何をしたか」が目に入るよう、業務内容の記載に比重を置きましょう。また、在籍期間は「日」まで記載する必要はなく、「年月」の表記で問題ありません。

在籍期間が短くなったやむを得ない理由がある場合は、職務経歴書の備考欄や退職理由の欄に一言添えておくと採用担当者の理解を得やすくなります。会社の倒産・事業縮小・契約期間満了といった会社都合による退職や、育児・介護・病気といった個人的なやむを得ない事情は、ありのままに記載しても評価に大きなマイナスはありません。「一身上の都合により退職」とだけ書くよりも、簡潔に理由を補足したほうが採用担当者は安心して読み進めてくれます。

短期離職が続く場合に説得力を持たせる職務要約の書き方

在籍期間が短い職場が複数ある場合、個々の退職理由を説明するよりも、キャリア全体に一本の軸を通すことが最も効果的な対処法です。採用担当者が懸念しているのは「この人はまた短期間で辞めてしまうのではないか」という点なので、職務要約で「今回の転職を最後にして長く貢献したい」という意志と、そのための根拠(応募先への適性・これまでの経験との一致)を明確に示すことが重要です。

たとえば、複数の業種を経験してきた事務職の方であれば、「さまざまな業種での事務経験を通じて、幅広い業務への対応力と適応力を身につけてきました。これまでの転職を経て、自分が最も力を発揮できる環境として事務職専門職でのキャリアを定めており、今回の転職を長期的な就業の場として位置づけています」といった形で、転職を重ねた経験がネガティブな出来事ではなく、現在の自分の方向性を定めるプロセスだったことを伝えます。キャリアにストーリー性を持たせることで、採用担当者は転職回数や在籍期間の短さよりも「この人のこれからの仕事ぶり」にフォーカスして書類を読んでくれるようになります。

事務職別の転職が多い場合の職務経歴書と職務要約の例文

ここからは、事務職のサブカテゴリ別に、転職回数が多い方向けの職務要約と職務経歴の書き方例を紹介します。自分の状況に近いものを参考にしながら、実際の職務経歴書作成に役立ててください。

一般事務で転職が多い場合の例文

一般事務は事務職の中でも業務範囲が最も幅広く、さまざまな職場での経験がそのままアピール材料になります。転職回数が多い場合は「複数の職場で多様な業務を経験してきた柔軟性」を前面に出した職務要約が効果的です。

【職務要約の例文】

製造業・小売業・サービス業など異なる業種の企業で、一貫して一般事務職を担当してまいりました。書類作成・データ入力・電話応対・来客対応・備品管理など幅広い事務業務を合計8年以上経験しており、ExcelやWordを活用した業務処理を得意としています。複数の職場環境を経験したことで、新しい業務フローへの適応や社内ルールの習得が早く、入社後すぐに業務に貢献できる点が強みです。これまでの経験を活かして、貴社の事務サポート業務に長期的に貢献したいと考えています。

【職務経歴(キャリア式・一部抜粋)の例文】

在籍期間会社名(業種)雇用形態
2017年4月〜2019年3月株式会社○○(製造業)正社員
2019年6月〜2021年5月株式会社△△(小売業)正社員
2021年8月〜2023年7月○○サービス株式会社(サービス業)正社員

【書類作成・データ入力】各社にて、請求書・見積書・社内報告書の作成を担当。Excelを活用した顧客データ管理や売上集計を行い、月次レポートの作成も一手に担当。ミスゼロを意識したダブルチェック習慣を徹底し、3社いずれでも書類処理の正確性を上司から評価された。

【電話・メール・来客対応】社内外からの問い合わせ対応を担当。業種・規模の異なる職場でそれぞれの対応マナーを習得し、顧客や取引先への丁寧な初期対応を一貫して担ってきた。

営業事務で転職が多い場合の例文

営業事務は一般事務よりも営業担当者との連携や顧客対応が求められるポジションです。転職回数が多い場合でも、「複数の業種の営業フローを知っている」という点は即戦力としての強みになります。

【職務要約の例文】

IT・不動産・食品メーカーの3社にて、一貫して営業事務職を担当してまいりました。見積書・発注書・請求書の作成から顧客データ管理、営業担当者へのスケジュールサポートまで、営業部門のバックオフィス業務全般に従事してきた経験があります。ExcelのVLOOKUP関数を活用した顧客管理表の整備や、受発注業務の一部標準化など、業務効率化への取り組みも積極的に行ってきました。異なる業種の営業フローを熟知していることを強みとして、貴社の営業チームを即戦力としてサポートできると考えています。

経理・総務事務で転職が多い場合の例文

経理・総務事務は専門的なスキルや知識が求められるポジションであるため、転職回数が多い場合でも「専門スキルの積み上げ」を軸にした職務要約が有効です。複数の職場で経理・総務経験を積んでいる場合は、それだけ幅広いケースに対応できるという強みがあります。

【職務要約の例文】

中小企業を中心に複数社にて、経理・総務事務を担当してまいりました。月次・年次決算補助、経費精算処理、給与計算補助、社会保険手続きなど、バックオフィス業務全般に従事した経験があります。弥生会計・freeeの操作経験があるほか、日商簿記2級を保有しており、会計処理の基礎知識に基づいた正確な業務遂行を強みとしています。複数の会計ソフトを扱ってきた経験から、新しいシステムへの適応も迅速に対応できます。これまでの専門的な知識と経験を活かして、貴社の経理・総務部門に貢献したいと考えています。

転職が多い事務職の職務経歴書で絶対にやってはいけないこと

職務経歴書の書き方を工夫することで転職回数の多さをカバーできる一方、やり方を間違えると逆に印象を悪化させてしまうケースもあります。ここでは、転職回数が多い事務職の方が職務経歴書作成時に絶対に避けるべきポイントを2つ解説します。

経歴の省略・隠蔽は厳禁

転職回数が多いことを少なく見せようとして、在籍期間が短い職歴を意図的に省略したり、前後の在籍期間を実際より長く書いたりすることは絶対にしてはいけません。これは経歴詐称にあたり、発覚した場合は内定取り消しや入社後の解雇という重大な結果につながる可能性があります。

職歴を隠すのが難しい理由の一つが、社会保険の加入履歴です。入社後に会社側が社会保険の手続きを進める際、年金記録や雇用保険の履歴から、職務経歴書に記載のない在籍事実が明らかになることがあります。また、企業やポジションによってはリファレンスチェック(過去の在籍企業への聞き取り調査)が実施されるケースもあり、省略した職歴が浮かび上がるリスクがあります。短い在籍期間の職歴をそのまま書くことへの不安はよく理解できますが、後から発覚したときの代償のほうがはるかに大きいことを念頭に置いてください。

経歴はすべて正直に記載したうえで、書き方を工夫することが唯一の正解です。在籍期間が短い職歴は業務内容の記述を充実させる、やむを得ない退職理由は簡潔に補足するといった方法で、誠実さを保ちながら印象を整えていきましょう。

枚数オーバーと情報の詰め込みすぎに注意

転職回数が多いと記載すべき経歴も増えるため、つい情報を網羅しようとして職務経歴書が長くなりがちです。しかし、A4用紙4枚・5枚と枚数が増えてしまうと、採用担当者が書類全体を読む負担が増し、本当にアピールしたいポイントが埋もれてしまいます。読み飛ばされてしまっては、どれほど丁寧に書いていても意味がありません。

職務経歴書はA4用紙3枚程度、どうしても多くなる場合でも4枚以内に収めることを目標にしてください。枚数を抑えるためには、応募先の仕事と関連性が低い古い職歴の詳細は思い切って簡略化するのが有効です。在籍期間が短く、応募職種との関連も薄い職歴については、職歴一覧表への記載にとどめ、業務内容の詳細説明は割愛するという判断も適切です。

また、情報の詰め込みすぎは「論理的に情報を整理する力が低い」という印象を与えかねません。事務職は書類処理の正確さや整理能力が直接評価される職種です。職務経歴書そのものが「書類作成スキルのサンプル」として採用担当者の目に映ることを意識して、読みやすさと簡潔さを常に優先させましょう。

まとめ|転職が多い事務職でも職務経歴書の書き方次第で通過率は上がる

転職回数が多いことは、職務経歴書において確かにハンデになる側面があります。ただ、書き方と見せ方を工夫することで、そのハンデを大きく軽減することは十分に可能です。

転職回数が多い事務職の方が職務経歴書を作成する際には、まずキャリア式のフォーマットを選び、職歴の多さではなく事務スキルの厚みが伝わる構成を意識してください。職務要約ではキャリア全体の一貫性と定着への意欲を示し、職務経歴の本体では具体的な業務内容と数字を使った実績を盛り込みます。スキル欄では事務職ならではのPCスキルや資格を具体的に記載し、退職理由は事実をベースにしながらも前向きな文脈で伝えます。在籍期間が短い職歴については省略せず、業務内容の記述を充実させることで短さを目立たせないよう工夫しましょう。

採用担当者が職務経歴書で見たいのは、つまるところ「この人は自社の事務仕事を任せられるか」「長く一緒に働けるか」という2点です。転職回数が多いという事実は変えられませんが、職務経歴書はその事実をどう解釈してもらうかを自分でコントロールできる唯一の手段です。ぜひこの記事を参考にして、自分の経験の強みが正しく伝わる職務経歴書を作り上げてください。

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