アディッシュ株式会社(以下、アディッシュ)は、ミッション「つながりを常によろこびに」のもと、デジタルエコノミーに特化したカスタマーサクセスソリューション・プロバイダーとして事業を展開している企業です。スタートアップの成長支援やインターネット上のコミュニケーション課題の解決に取り組んでいます。この記事では、アディッシュの平均年収や待遇、転職情報について詳しく解説します。IT・サービス業界への転職を検討されている方にとって、給与水準や職場環境を理解する上で役立つ情報をお届けします。
アディッシュの会社概要
アディッシュは2014年に設立されたIT・サービス業の企業です。「つながりを常によろこびに」をミッションに掲げ、インターネットやソーシャルメディア上のコミュニケーション課題を解決するサービスを提供しています。2020年に東証マザーズ(現東証グロース)に上場し、カスタマーサクセス事業を軸に着実な成長を続けています。同社の特徴は、ストック型サービスに特化したビジネスモデルで、2024年12月期においてストック収益率98.7%という高い水準を維持しています。
アディッシュの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | アディッシュ株式会社 |
本社所在地 | 東京都品川区西五反田1-21-8 ヒューリック五反田山手通ビル6階 |
設立年 | 2014年 |
業種 | サービス業(ITアウトソーシング) |
事業内容 | カスタマーリレーション事業 |
上場市場 | 東証グロース(証券コード:7093) |
アディッシュの主力事業は、カスタマーリレーション事業です。具体的には、グロース支援サービスとアダプション支援サービスの2つの柱で構成されています。グロース支援サービスでは、スタートアップの急成長を支援するため、カスタマーサクセスの設計コンサルティングや運用サービスを提供。カスタマー定着支援、チャーン対策、お問い合わせ対応などを通じて、スタートアップの成長課題を解決しています。アダプション支援サービスでは、炎上や誹謗中傷、ネットいじめなどのソーシャルリスク対策、AI化などの新技術への適応支援を行っています。「スクールガーディアン」(ネットいじめ対策)、「CS STUDIO」(カスタマーサクセス支援)、「hitobo」(チャットボット)など、多様な自社プロダクトを展開し、デジタル社会の課題解決に貢献しています。
アディッシュの平均年収はどのぐらい?
アディッシュの平均年収について、有価証券報告書のデータを基に詳しく見ていきましょう。最新のデータによると、同社の平均年収は403万円となっています。
年度 | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 従業員数(人) |
---|---|---|---|---|
2022年 | 406 | 32.5 | 3.7 | 246 |
2023年 | 408 | 33.0 | 3.8 | 280 |
2024年 | 403 | 33.2 | 3.9 | 280 |
出典:アディッシュ株式会社 有価証券報告書、年収チェッカー、日本経済新聞
アディッシュの平均年収は403万円で、これは全国平均(624万円)と比較すると低めの水準となっています。ただし、同社は平均年齢33.2歳と若い組織であり、IT・サービス業界の中小企業としては標準的な水準といえます。従業員数は280名で着実に成長しており、平均勤続年数も3.9年と若干増加傾向にあります。これは、組織の安定性が向上していることを示しています。
アディッシュの同業他社比較
アディッシュと同じIT・サービス業界での年収比較では、同社の403万円はサービス業界内でランキング550位(647社中)となっています。同業界の平均年収と比較すると、やや低めの水準ですが、成長段階にある企業としては妥当な水準といえます。同社はストック型ビジネスモデルにより安定した収益基盤を持っており、今後の事業拡大に伴う処遇改善が期待できます。
アディッシュの役職別年収を詳しく解説
アディッシュの役職別年収について、業界水準と企業規模を参考にした推定データをご紹介します。
役職 | 推定年収(万円) | 備考 |
---|---|---|
係長・主任クラス | 488 | 同業界平均比較的低い水準 |
課長クラス | 638 | 同業界平均比較的低い水準 |
部長クラス | 770 | 同業界平均比較的低い水準 |
出典:年収チェッカー(推定値)
アディッシュの役職別年収は、同業界平均と比較して低めの水準となっています。これは、同社が2014年設立の比較的新しい企業であることと、平均年齢が33.2歳と若い組織であることが影響しています。ただし、カスタマーサクセス業界は今後の成長が期待される分野であり、同社のスキルアップ支援制度(年5万円の資格取得補助、英語学習補助など)を活用することで、市場価値の向上と共に昇進・昇格の機会も増えると考えられます。
アディッシュの年齢別年収の特徴
アディッシュの年齢別年収について、統計データを基にした推定をご紹介します。
年代 | 推定年収範囲(万円) | 備考 |
---|---|---|
20代 | 268-327 | 25-29歳:268万円、30-34歳:327万円 |
30代 | 394-431 | 35-39歳:394万円 |
40代 | 431-445 | 40-45歳:431-445万円 |
50代以上 | 491-492 | 50-54歳:491万円、55-59歳:492万円 |
出典:年収チェッカー(推定値)
アディッシュの年齢別年収は、20代から30代前半にかけて着実に上昇し、30代後半で平均年収レベルに到達する傾向があります。同社は20~30代のメンバーが中心の組織(男女比4:6で女性も活躍)であり、若手でも責任のある業務を担当する機会が多いです。産休育休取得率100%(男性社員も育休取得実績あり)など、ライフステージの変化にも対応した制度が整備されており、長期的なキャリア形成が可能な環境といえます。
アディッシュの福利厚生・待遇制度
アディッシュの福利厚生について、同社の特徴的な制度をご紹介します。
基本的な福利厚生
- 年間休日122日以上
- 完全週休2日制(土日祝休み)
- 社会保険完備(労災・雇用・健保・厚生年金)
- 交通費全額支給(月3万円まで)
- リモートワーク制度(ポジションにより応相談)
ワークライフバランス重視の制度
- 時間単位有給休暇制度
- 出勤振り替え制度
- 産休育休(取得率100%)
- 介護休暇、生理休暇
- 副業制度
スキルアップ支援
- 資格取得補助制度(年5万円まで)
- 英語学習補助(年5万円まで)
- 産業医カウンセリング
- 災害サポート
社内交流制度
- ミッション大賞(年1回の表彰制度)
- All adish Meeting(四半期に1度の全社ミーティング)
- 拠点内交流ランチ
- Tokyo Meetup(部署を超えた交流会)
アディッシュは「働き方検討委員会」を設置し、持続可能な働き方の実現に取り組んでいます。多様性を重視し、2027年までに指導的地位に占める女性の割合30%を目標に掲げるなど、インクルーシブな職場環境づくりに積極的です。
アディッシュの転職・中途採用情報
アディッシュの転職・中途採用に関する最新情報をお伝えします。
現在の採用状況
アディッシュは現在、積極的にキャリア採用を行っています。doda、Green、リクルートエージェントなどの転職サイトで多数のポジションを募集中です。特に、カスタマーサクセス、セールス、エンジニア、プロジェクトマネージャーなどの職種で採用が活発に行われています。
主な募集職種
- カスタマーサクセス(日本語・英語スキル要:TOEIC 800点以上推奨)
- セールス
- スーパーバイザー
- エンジニア
- プロジェクトマネージャー
- コーポレート部門(経理、法務、労務、採用、経営管理・企画)
求められる人材像
- 同社のミッション「つながりを常によろこびに」に共感できる方
- カスタマーサクセスやスタートアップ支援に興味がある方
- 未経験からSaaS(Web)サービスの知見習得を目指す方
- 社会課題解決に貢献したい方
- 成長環境でキャリア形成したい方
アディッシュは「未経験歓迎」の姿勢で採用を行っており、新しくキャリア形成をしたい方も積極的に受け入れています。オープンポジションでの募集も行っているため、希望するポジションがない場合でも、事前にエントリーすることで新たな募集時にお声がけされる可能性があります。
アディッシュの将来性・成長性を分析
アディッシュの将来性について、業界動向と同社の戦略を踏まえて分析します。
市場環境と追い風
アディッシュが事業を展開するカスタマーサクセス市場は、デジタル化の進展とスタートアップエコシステムの拡大により、大きな成長が期待されています。政府による「スタートアップ育成5か年計画」の推進も同社のビジネスモデルにとって追い風となっており、2023年12月期の新規受注案件におけるスタートアップの割合は約65%を占めています。また、IT業界全体の市場規模拡大や、企業のDX化推進により、同社のサービス需要は今後も継続的な成長が見込まれます。
事業戦略の強み
アディッシュの最大の強みは、ストック型ビジネスモデルにあります。2024年12月期においてストック収益率98.7%という高い水準を維持しており、安定した収益基盤を構築しています。「Startup First戦略」により成長するスタートアップに注力し続けることで、従来のソーシャルメディアやゲーム業界から、Fintech、MaaS、SaaSなどへ顧客層を拡大。「ターゲット顧客層の拡大」と「アップセル・クロスセルによる1顧客からの売上増加」の2軸により、持続的な成長を実現しています。
社会的意義と競争優位性
同社のサービスは、ネットいじめ対策やソーシャルリスク管理など、社会課題の解決に直結しており、持続可能な事業モデルといえます。特に「スクールガーディアン」によるネットいじめ対策は、デジタルネイティブ世代の増加に伴い、今後ますます重要性が高まると予想されます。また、多言語対応(10カ国語以上)やアジャイル開発手法の採用により、グローバル展開への基盤も整えています。
今後の課題
一方で、競争の激化や人材確保、収益性の向上などが今後の課題として挙げられます。カスタマーサクセス市場への参入企業が増加する中、差別化と競争優位性の維持が重要になります。また、25.12期は黒字転換を計画しており、成長と収益性のバランスが注目されます。
アディッシュへの転職を検討している方へ|まとめ
アディッシュの平均年収は403万円で、全国平均と比較すると低めですが、IT・サービス業界の成長企業としては標準的な水準です。平均年齢33.2歳の若い組織で、充実した福利厚生制度(年間休日122日以上、リモートワーク、スキルアップ支援など)が整備されています。ストック型ビジネスモデルによる安定した事業基盤があり、今後の成長に伴う処遇改善が期待されます
【転職検討時のポイント】
アディッシュは、カスタマーサクセス業界のリーディングカンパニーとして、社会課題解決に取り組む成長企業です。転職を検討される際は、以下の点を考慮することをお勧めします。
- カスタマーサクセスやスタートアップ支援への興味・関心
- 成長企業での挑戦的な環境への適応力
- 社会課題解決への貢献意欲
- 未経験からのスキル習得への意欲
- 多様性を重視する職場環境での働き方
アディッシュは、ミッション「つながりを常によろこびに」のもと、デジタル社会の課題解決に取り組む企業です。カスタマーサクセス業界でのキャリア形成や、社会的意義のある仕事に携わりたい方には魅力的な選択肢となるでしょう。現在積極的に採用活動を行っており、未経験者も歓迎しているため、新しい分野にチャレンジしたい方にもおすすめです。ワークライフバランスを重視し、多様な働き方を支援する制度が充実しているため、長期的なキャリア形成を目指す方にとって良い環境といえるでしょう。