アジア航測株式会社(以下、アジア航測)は、航空測量や建設コンサルタントを主力とする空間情報分野の専門企業です。国内の航空測量業界では大手の一角を占め、官公庁案件を中心に安定した収益基盤を持ちます。転職・就職を検討する際に最も気になるのが年収水準ではないでしょうか。本記事では、有価証券報告書に基づくアジア航測の平均年収データと、年度別の推移・他社比較を詳しく解説します。
なお、役職別・年齢別の年収については、アジア航測の有価証券報告書では公式に開示されていません。本記事では公式データのみを使用し、推定・推計数値は掲載していません。各データの出典は本文および表の近くに明記します。
アジア航測の会社概要
アジア航測は 東京都新宿区に本店を、神奈川県川崎市麻生区に本社を置く国内の航空測量業・建設コンサルタント事業会社であり、国内の航空測量企業としてはパスコ・国際航業と並ぶ大手です。 空中写真からの地図量産化技術を世界で初めて実用化(1960年:解析航空三角測量法の開発に成功)した会社であり、「技術のアジア」と標榜されるほど技術力に定評があります。近年は「赤色立体地図」や航空レーザ計測、3Dモデリングサービスなど先進的な空間情報技術の開発・社会実装を積極的に推進しています。
業種は空運業に属しており、東証スタンダード市場に上場しています。決算日は9月30日です。 空間情報コンサルタント事業という単一セグメントで幅広い公共インフラ案件を手がけており、防災・インフラ維持管理・環境調査など社会課題の解決を事業の根幹としています。
アジア航測の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | アジア航測株式会社 |
| 英語名称 | Asia Air Survey Co., Ltd. |
| 設立 | 1949年12月15日(創業:1954年2月26日) |
| 本店所在地 | 東京都新宿区西新宿6-14-1 新宿グリーンタワービル15F |
| 本社所在地 | 神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-2 新百合トウェンティワン |
| 証券コード | 9233(東証スタンダード) |
| 資本金 | 約16億7,378万円 |
| 決算期 | 9月30日 |
| 業種 | 空運業(空間情報コンサルタント) |
| 代表取締役社長 | 畠山 仁 |
| 連結子会社 | 15社 |
出典: IRバンク(アジア航測株式会社 企業情報)、 エネハブ(アジア航測株式会社 企業プロフィール、2023年9月末現在)
事業内容は、航空測量及び地形図作成、リモートセンシング、地理情報管理(各種行政支援システム・防災等各種情報管理システムほか)、固定資産関連業務、施設情報管理(電力施設・上下水道・道路ほか)、環境調査及びアセスメント、地質調査・水文調査、建設コンサルタント(都市計画及び地方計画、河川・砂防及び海岸・海洋、道路、上水道及び工業用水道、下水道、造園、港湾及び空港、土質及び基礎、農業土木ほか)と多岐にわたります。官公庁・自治体を主要顧客とし、国土の計測・管理から防災インフラの維持管理まで、社会を支えるインフラ事業を一貫して担っています。また、 社会インフラマネジメント事業では、道路、鉄道、その他公共施設等のインフラマネジメント、行政支援サービス、エネルギー関連ビジネス、土壌・地下水汚染対策、災害復興再生等も手がけています。
アジア航測の平均年収はどのぐらい?
2023年度の有価証券報告書での平均年収は780万円です。 国内の平均的な給与水準と比べても高い水準にあり、専門技術職を中心とした人材構成がこの水準を支えていると考えられます。以下では有価証券報告書に基づく年度別データを確認します。
年度別の平均年収推移
下表は、アジア航測の有価証券報告書に記載された「従業員の状況」から抽出した数値です。決算期は毎年9月30日です。
| 年度(決算期) | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 従業員数(名) |
|---|---|---|---|---|
| 2019年9月期 | 657 | 44.6 | 14.3 | 1,098 |
| 2022年9月期 | 752 | 44.0 | 14.0 | 1,131 |
| 2023年9月期 | 793 | 44.8 | 13.9 | 1,264 |
| 2024年9月期 | 780 | 44.8 | 13.7 | 1,379 |
出典:アジア航測株式会社 有価証券報告書(各期)。 2019年9月期の平均年収は657万円、平均勤続年数14.3年、平均年齢44.6歳、従業員数1,098名でした。 2022年9月期は平均年収752万円、平均年齢44.0歳、平均勤続年数14.0年、従業員数1,131名と増加しています。 2023年9月期の有価証券報告書によると平均年収は793万円でピークを迎えた後、 2024年9月期は従業員数1,379名、平均年齢44.8歳、平均勤続年数13.7年であり、 さらに直近では従業員数1,379名、平均勤続年数13.7年、平均年齢44.8歳のデータも確認されています。
2019年から2024年にかけておよそ120万円の増加となっており、近年の業績拡大と人材採用の積極化を背景に、給与水準が着実に引き上げられてきたことが読み取れます。従業員数も同期間で約1,100名から約1,400名規模へと拡大しており、組織の成長とともに処遇改善が進んでいます。
他企業との比較データ
アジア航測と同じ航空測量・空間情報分野の主要上場企業との平均年収を比較します。各社の数値は直近の有価証券報告書に基づきます。
| 企業名 | 平均年収(万円) | 参考期 |
|---|---|---|
| アジア航測 | 780 | 2024年9月期 |
| パスコ | 701 | 2024年3月期 |
| 国際航業 | 非開示(非上場) | ― |
出典:各社有価証券報告書。 パスコの2024年度の年収は701万円であり、アジア航測の方が平均年収は高い水準です(パスコの数値は同社有価証券報告書に基づく参考値)。国際航業は現在非上場であるため有価証券報告書による開示はありません。アジア航測は航空測量の大手3社の中でも高い年収水準を維持しており、専門技術職の比率が高いことや航空機運航ノウハウを含む高度な専門性が、水準を押し上げる要因となっています。
アジア航測の役職別年収データ
アジア航測の役職別年収は、有価証券報告書において公式データとしては非開示となっています。同社の有価証券報告書「従業員の状況」には、平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数の4項目が記載されているものの、役職ごとの年収区分は設けられていません。
| 区分 | 公式開示の内容 |
|---|---|
| 役職別年収(一般社員・主任・課長・部長 等) | 非開示 |
| 管理職比率・管理職平均給与 | 非開示 |
有価証券報告書以外の公式IR資料・採用サイトにおいても、役職別の年収帯に関する数値は現時点で公式には公表されていません。役職ごとの具体的な年収を把握するには、アジア航測の公式IRページや採用窓口への直接確認が確実です。
アジア航測の年齢別年収推移
アジア航測の年齢別年収についても、有価証券報告書において公式データとしては非開示となっています。同社の有価証券報告書に記載される従業員データは全社平均のみであり、年代区分ごとの平均給与は開示されていません。
| 年齢区分 | 公式開示の内容 |
|---|---|
| 20代・30代・40代・50代 各年代の平均年収 | 非開示 |
有価証券報告書で確認できる全社平均は、直近の2024年9月期で平均年齢44.8歳・平均年収780万円です。年齢帯別の詳細データについては、金融庁が運営するEDINETで有価証券報告書の原文を検索・閲覧することで最新の開示状況を直接確認できます。転職・就職活動において年齢別の年収感を把握したい場合は、同社の採用担当への問い合わせや、面接の場での確認を推奨します。
【中途採用】アジア航測のような優良企業への転職おすすめサービス
アジア航測のような企業への転職を目指す方には、専門の転職サイトやエージェントの活用が効果的です。第二新卒エージェントneo、MyVisionなど、20代からキャリアアップを目指す方まで幅広くサポートするサービスが揃っています。自分のキャリアや希望条件に合ったサービスを選び、プロのアドバイスを受けながら転職活動を進めましょう。
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アジア航測の福利厚生
アジア航測は、 ワークライフバランスに配慮した就業環境を整備することで、全役職員が心身の健康を維持し、やりがいを感じながら働けるよう様々な制度を提供しています。 以下では、公式採用サイトおよび求人情報に基づき、主な福利厚生制度をカテゴリごとに紹介します。
住宅・生活支援の面では、 借上独身寮制度として卒業年次から5年間格安で寮を借りられる制度があるほか、転勤者向けの借上社宅制度や地域住宅手当も用意されています。 また、財産形成制度や住宅・厚生育英貸付金制度なども整備されています。
退職・年金制度については、 確定拠出年金とキャッシュの積み立ての2段階で退職金に相当するものがあり、厚生年金に加えて測量基金による年金積み立てもあります。 求人情報には「そくりょう&デザイン企業年金基金」の加入が明記されています。
休暇制度については、 年次有給休暇(入社時から付与、最大30日まで)、年末年始休暇(12/29〜1/4)、配偶者出産休暇(3日)、積立休暇、アニバーサリー休暇、リフレッシュ休暇などが設けられています。 また、毎週水曜日を自己投資(ノー残業)デーとして定時退社を推進しています。
子育て・育児支援として、 育児休暇(子が2歳到達時まで)、時間短縮勤務(子が10歳到達の年度末まで)、子の看護休暇が利用できます。 次世代認定マーク(くるみんマーク)の取得や女性活躍推進法に基づく優良企業認定(えるぼし)も取得済みです。
資格取得支援については、 50種類以上の資格に対する手当や補助を支給しており、技術士に月額22,000円、測量士に月額6,000円など、受注に必要な資格に対する手当が充実しています。
その他、 テレワーク制度・フレックスタイム制度・ボランティア活動支援、持株会(社員特株会)なども整備されています。 また、2023年より健康経営優良法人に認定されており、2025年も大規模法人部門での認定を継続しています。 詳細な福利厚生の内容は、アジア航測 公式リクルートサイト(福利厚生ページ)で確認できます。
アジア航測の転職難易度は?
アジア航測は東証スタンダード市場に上場する航空測量・建設コンサルタントの大手企業であり、官公庁を主要顧客とする安定した事業基盤を持ちます。中途採用も積極的に行っており、 社員の半数以上が中途入社という社風で、「人のアジア」と称されるほど社員を大切にする組織文化があります。 一方で高度な専門技術を求める職種が多く、採用選考の難易度はポジションによって異なります。
求められる人材像
技術職の中途採用では、 測量士・空間情報総括監理技術者などの各種資格保有者が歓迎されており、測量・GIS分野での実務経験が必須条件とされるケースが多くなっています。 建設コンサルタント職においても、道路・都市計画・土質などの各分野における法人営業経験(目安3年以上)や、官公庁向け営業経験・建設関連業務の経験が重視されます。
人物面では、 柔軟な発想力と大局的な視点・洞察力を持ち、常に自らを高めながら「創造」と「伝承」、「結束」を通じてより高い企業利益の創造に向けて行動・挑戦できる人材育成に力を入れています。 社会インフラや防災・国土保全に関心を持ち、長期的なキャリアを描ける意欲の高い人材が評価される傾向にあります。
転職成功のポイント
技術職への転職を目指す場合、測量士・技術士・GIS関連資格の取得が選考を有利に進める最大のポイントです。アジア航測は資格手当が充実しているため、入社後のキャリアアップにも直結します。また、 防災の促進や社会インフラが抱える課題の解決・復興支援など、人々の暮らしを支え社会に役立つ仕事への関心を具体的なエピソードとともに面接で伝えることが有効です。
営業職・コンサルタント職では、官公庁との折衝経験や提案型営業の実績を整理しておくことが重要です。 官公庁・地方公共団体に対してGISなどの企画・提案営業を行うポジションでは、法人営業経験が必須とされています。 中途入社者が多い職場環境のため、即戦力としてのスキルを具体的に示せるかどうかが合否を分ける鍵となります。求人情報の最新状況は、アジア航測 公式リクルートサイトから直接確認することをおすすめします。
アジア航測のまとめ
アジア航測は、航空測量・建設コンサルタントを中核とする空間情報分野の大手企業です。2024年9月期の有価証券報告書に基づく平均年収は780万円であり、2019年9月期の657万円から5年間で約120万円増加しています。従業員数も同期間で約1,100名から1,379名へと拡大しており、業績拡大と処遇改善が着実に進んでいます。
役職別・年齢別の年収については、有価証券報告書では公式データとして開示されていません。公式に確認できるのは全社平均の平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数の4項目です。詳細を確認したい場合は、金融庁 EDINETから有価証券報告書の原文を閲覧するか、採用担当へ直接問い合わせることをおすすめします。
福利厚生は住宅補助・退職金・企業年金・資格手当・充実した育児支援など多岐にわたり、健康経営優良法人の認定も取得しています。中途採用では社員の半数以上が中途入社という開かれた組織文化があるため、測量・GIS・建設コンサルタント分野の実務経験者や関連資格保有者にとっては挑戦しやすい環境です。転職・就職を検討している方は、公式IRや採用ページで最新情報を確認したうえで、自身のキャリアとの適合性を判断することをおすすめします。


