OMOソリューションのリーディングカンパニーとして急成長を続ける株式会社アイリッジ(以下、アイリッジ)。スマートフォンアプリを活用した企業のOMO(Online Merges with Offline)支援を軸に、多岐にわたる事業を展開する注目の企業です。転職を検討している方にとって気になるのが、同社の年収水準ではないでしょうか。
この記事では、アイリッジの平均年収について、有価証券報告書などの公式データをもとに詳しく解説します。年度別推移や役職別年収、福利厚生制度まで、転職検討時に知っておきたい情報を網羅的にお伝えします。
アイリッジの会社概要
アイリッジは2008年8月に設立されたOMOソリューションのリーディングカンパニーです。スマートフォンアプリを活用した企業のOMO支援を軸として、アプリビジネス事業とビジネスプロデュース事業、フィンテック事業を展開しています。手がけたアプリの月間アクティブユーザー数は1億人を超え、国内最大級の実績を誇ります。2015年に東証マザーズ(現・東証グロース)に上場し、現在は東証グロース市場に移行しています。
アイリッジの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社アイリッジ(iRidge, Inc.) |
本社所在地 | 東京都港区麻布台1-11-9 BPRプレイス神谷町10F |
設立年 | 2008年8月29日 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | OMOソリューションを軸としたアプリビジネス事業およびビジネスプロデュース事業 |
上場市場 | 東証グロース市場(証券コード:3917) |
アイリッジの主力事業は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するOMOソリューションです。アプリビジネス事業では、SaaS型ソリューション「APPBOX(アップボックス)」を提供し、企業の公式アプリの企画・開発・運用を一貫してサポートしています。ビジネスプロデュース事業では、マーケティング戦略の立案からデジタルとリアルを統合した施策の企画・実行まで幅広く支援しており、流通・小売大手、メガバンクを含む金融機関、鉄道関連企業など、多様な業界の大手企業が同社のサービスを利用しています。また、グループ会社のフィノバレーを通じて展開するフィンテック事業では、デジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」を提供するなど、新たな領域への挑戦も積極的に行っています。
アイリッジの平均年収はどのぐらい?
アイリッジの平均年収について、有価証券報告書に基づく最新のデータをご紹介します。2024年3月期の平均年収は664万2,000円となっており、全国平均の426万円と比較すると200万円以上高い水準です。IT業界の中でも競争力のある年収レベルといえるでしょう。
年度 | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 平均勤続年数(年) | 従業員数(人) |
---|---|---|---|---|
2022年 | 657.0 | 38.1 | 2.6 | 174 |
2023年 | 653.5 | 39.8 | 非開示 | 256 |
2024年 | 664.2 | 36.9 | 2.7 | 121 |
出典:株式会社アイリッジ 有価証券報告書(2022年3月期、2023年3月期、2024年3月期)
直近3年間の推移を見ると、平均年収は650万円台後半から660万円台前半で安定して推移しています。2024年3月期には664万2,000円となり、前年度から約11万円の増加となりました。平均年齢は36.9歳と比較的若く、勤続年数は2.7年となっています。IT業界では人材の流動性が高いことが一般的ですが、アイリッジでも同様の傾向が見られます。
アイリッジの同業他社比較
情報・通信業界における同規模企業との比較では、アイリッジの平均年収664万円は業界内で上位に位置しています。IT系企業の中では競争力のある水準といえ、特に20代後半から30代前半の転職候補者にとって魅力的な条件といえるでしょう。ただし、業界大手企業と比較すると、まだ伸びしろがある水準でもあります。
アイリッジの役職別年収を詳しく解説
アイリッジの役職別年収について、有価証券報告書では詳細な開示がされていないため、公式データとしては非開示となっています。ただし、同社の人事制度では、マネジメント職とエキスパート職の2つのキャリアパスが設けられており、それぞれの専門性に応じた評価・報酬体系が整備されています。
役職 | 推定年収(万円) | 備考 |
---|---|---|
係長・主任クラス | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
課長クラス | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
部長クラス | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
アイリッジでは、2022年度よりアイリッジHRポリシーを掲げ、「成果:会社・事業・業務にコミットし、成果を出した人を評価する」「成長:常にチャレンジして、変化を受け入れ、進化し続ける人を支援する」という方針のもと、年2回の給与改定と昇格・降格の機会を設けています。スピード感をもって評価を処遇に反映する仕組みが整備されているため、成果次第では比較的短期間での昇進・昇給も期待できます。
アイリッジの年齢別年収の特徴
アイリッジの年齢別年収についても、公式データとしては詳細な開示がされていません。ただし、平均年齢が36.9歳で平均年収が664万円であることから、30代後半での年収水準として参考にすることができます。
年代 | 推定年収範囲(万円) | 備考 |
---|---|---|
20代 | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
30代 | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
40代 | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
50代以上 | 非開示 | 公式データとしては非開示 |
IT業界の特徴として、年功序列よりも実力主義の傾向が強く、アイリッジでも同様の傾向があると考えられます。平均勤続年数が2.7年と短めであることからも、キャリアアップを目指して転職する社員が多いことが推測されます。そのため、年齢よりもスキルや成果に応じた処遇が期待できる環境といえるでしょう。
アイリッジの福利厚生・待遇制度
アイリッジでは、働き方の多様性を重視した福利厚生制度を整備しています。特に、ワークライフバランスの実現とスキル向上支援に力を入れており、現代的な働き方に対応した制度が充実しています。
働き方支援制度
- フレックスタイム制(コアタイム10:00~15:00、フレキシブルタイム7:00~10:00、15:00~22:00)
- ハイブリッドワーク体制(月1回以上の部署別出社日設定)
- 副業許可制(会社の承認制で副業可能)
- IRDG Talk(定期的な1on1ミーティングによる成長支援)
健康・保険関連
- 関東ITSソフトウェア健康保険組合加入
- インフルエンザ予防接種会社負担
- 健康診断(婦人科検診含む)会社負担
成長支援制度
- 書籍購入補助(業務関連・スキルアップに繋がる書籍の会社経費購入)
- セミナー参加費補助(業務関連研修・セミナーの参加費支援)
- eラーニング無料受講(全社員対象の公開型ビジネス研修)
- アイリッジ図書(会社購入書籍の共有ライブラリ)
財産形成支援
- 持株会制度(年2回申込可能、1口1,000円から、会社からの奨励金あり)
アイリッジの福利厚生制度は、特に成長志向の高い社員に対する支援が充実しています。書籍購入補助やセミナー参加費補助など、自己投資を会社がサポートする制度が整備されており、キャリアアップを目指す方には魅力的な環境といえるでしょう。
アイリッジの転職・中途採用情報
アイリッジでは、事業拡大に伴い積極的に中途採用を行っています。同社が求める人材は、「iRidge pride(責任感と専門性で信頼を積み重ねよう)」「One team(組織を超えて一丸となろう)」「EXE future(想像して創造しよう)」という3つのバリューに共感し、実践できる方です。
主な募集職種
- エンジニア職(サーバーサイドエンジニア、リードエンジニア、アプリ開発エンジニア等)
- プロジェクトマネージャー(スマートフォンアプリ開発PM、クライアントワーク)
- 営業職(ソリューション提案営業、コンサルティング営業)
- マーケティング職(コンテンツマーケター、デジタルマーケティングディレクター)
求める人材像
アイリッジでは、OMO領域におけるリーディングカンパニーとして、常に新しい技術やサービスに挑戦する姿勢を重視しています。特に、クライアントの課題解決に対する強い意欲と、チームワークを大切にする協調性を持つ人材を求めています。また、急成長企業であるため、変化を楽しみながら自身の成長にコミットできる方が活躍しやすい環境です。
技術面では、モバイルアプリ開発やWebアプリケーション開発の経験、クラウドサービスの知識などが重視されます。営業職では、IT関連サービスの提案営業経験や、大手企業との取引経験があると有利でしょう。
アイリッジの将来性・成長性を分析
アイリッジの将来性を業界動向と同社の戦略から分析すると、非常に有望な成長ポテンシャルを持っていることがわかります。新型コロナウイルスの影響により企業のDX推進が加速し、オンラインとオフラインを融合したOMOソリューションへの需要は今後も継続的に拡大すると予想されます。
直近7年間の業績を見ると、売上成長率は170.3%、純利益成長率は123.1%と高い成長率を維持しています。特にアプリ開発やアプリマーケティングを中心としたデジタルマーケティング関連の需要拡大を背景に、同社の主力事業であるOMO領域は今後も堅調な成長が期待されます。
また、グループ会社を通じた事業領域の拡大も注目点です。フィノバレーが手がけるデジタル地域通貨事業や、Qoilが展開するマーケティング支援事業など、多角化戦略により事業基盤の強化を図っています。これらの新規事業が軌道に乗れば、さらなる成長加速が期待できるでしょう。
一方で、IT業界の競争激化や人材獲得競争の激化など、課題も存在します。同社では優秀な人材の採用と育成に力を入れており、働き方改革や福利厚生の充実を通じて、働きがいのある職場環境の構築を進めています。
アイリッジへの転職を検討している方へ|まとめ
アイリッジの平均年収664万円は、IT業界の中でも競争力のある水準です。特に30代前半までの若手・中堅層にとって、キャリアアップと年収アップの両方を実現できる魅力的な転職先といえるでしょう。同社の特徴をまとめると以下の通りです。
【アイリッジの魅力】
・平均年収664万円と業界内で競争力のある水準
・OMO領域のリーディングカンパニーとしての成長性
・フレックスタイム制やハイブリッドワークなど柔軟な働き方
・成長支援制度の充実(書籍購入補助、セミナー参加費補助等)
・年2回の給与改定によるスピード感のある評価反映
【転職検討時のポイント】
・平均勤続年数2.7年と人材流動性が高い環境
・成果主義の色合いが強く、実力次第でのキャリアアップが可能
・急成長企業特有の変化の早さに対応できる柔軟性が必要
アイリッジは、DX推進やOMOソリューションという成長市場で事業を展開する有望企業です。技術力を活かしたキャリアアップや、新しい働き方を実現したい方にとって、非常に魅力的な転職先となるでしょう。転職を検討される際は、同社のビジョンや価値観に共感できるか、変化の激しい環境で成長していけるかという点を十分に検討することをおすすめします。