データリサーチ業界のリーディングカンパニーとして知られるマクロミル。同社は、インターネットリサーチを中心に市場調査やデータマーケティングを手掛け、多くの企業から信頼を集めています。

本記事では、マクロミルの会社概要から平均年収、役職別・年齢別年収、さらには福利厚生や転職難易度について、詳しく解説していきます。

マクロミルの会社概要

マクロミルは、ネットリサーチ業界で国内トップクラスのシェアを誇る企業です。同社はインターネットリサーチを中心に、消費者パネルから得たデータを活用し、国内外の市場調査やデータコンサルティング業務を展開しています。また、デジタルマーケティング分野にも注力しており、オンライン行動データの分析を通じて、顧客のマーケティング施策を支援しています。

同社の本社は東京都港区港南に位置しており、最先端のリサーチ技術と広範なグローバルネットワークを活用したサービスを提供しています。以下に、マクロミルの企業概要を示します。

項目	内容
会社名	株式会社マクロミル
英語名	Macromill, Inc.
資本金	1,090百万円
本社所在地	東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F
主要事業	インターネットリサーチ、データコンサルティング、デジタルマーケティング
設立年	2000年

マクロミルは、国内のみならず海外市場への進出も積極的に行い、グローバル企業としての地位を確立しています。同社のサービスは年間30,000件以上のオンラインリサーチ実績を持ち、多くの企業に信頼されています。特に、国内外の市場データを一元的に管理し、クライアント企業の意思決定を支援する仕組みが強みとなっています。

マクロミルの平均年収はどのぐらい？

マクロミルは、上場企業として平均年収を有価証券報告書に基づき公開しています。有価証券報告書によると、2023年6月期における同社の平均年収は522万円で、平均年齢は33.2歳です。これは、日本人全体の平均年収（国税庁によると461万円）を上回る水準にあり、若手層が中心の企業としては非常に高いといえます。

同社の平均年収は年次によって若干の変動がありますが、全体的に安定した推移を見せています。以下に、年度別の平均年収と平均年齢の推移を表にまとめました。

年度別の平均年収推移

年度	平均年収	平均年齢
2023年6月期	522万円	33.2歳
2022年6月期	508万円	32.7歳
2021年6月期	547万円	32.7歳
2020年6月期	507万円	32.4歳
2019年6月期	528万円	32.3歳

上記の表から、マクロミルの平均年収は500万円台前半で推移しており、若干の増減が見られます。この安定性は、同社の業績が比較的堅調であることを反映しています。

他企業との比較データ

マクロミルの平均年収を他の同業他社と比較すると、同社は業界内で標準的な水準に位置しています。以下に、主要な同業他社の年収と比較したデータを示します。

企業名	平均年収	出典
インテージ	807万円	2023年3月期決算
マクロミル	522万円	2023年6月期決算
クロス・マーケティング	510万円	2023年12月期決算

このように、マクロミルはインテージなどの上位企業と比較すると平均年収はやや低いものの、業界全体の平均と比較すると十分に競争力のある水準にあるといえます。

マクロミルの役職別年収データ

マクロミルでは、役職に応じて年収が明確に設定されています。同社は一般社員から管理職まで、昇進に伴い年収が段階的に増加する体系を採用しており、一定の基準を満たすことで高い報酬が得られる仕組みとなっています。有価証券報告書によると、役職別の年収データは以下のようになっています。

役職	年収レンジ	年次の目安
IC3（一般社員）	400～500万円	1～3年目
IC2（中堅社員）	500～550万円	4～6年目
IC1（上級社員）	550～600万円	7～9年目
M3（マネージャー）	650～800万円	10～13年目
M2（課長クラス）	800～900万円	14年目以降（評価次第）
M1（部長クラス）	900万円以上	評価次第

このように、役職ごとに年収の幅が設定されており、評価や業績に応じて具体的な報酬が決定されます。一般社員として入社後、一定の経験と実績を積むことでマネージャー以上の役職に昇進するチャンスが広がり、それに伴い年収も大幅に上昇します。

昇進の仕組み

マクロミルではグレード制を採用しており、社員は「IC（Individual Contributor）」と呼ばれる職能階層から始まります。その後、管理職階層である「M（Manager）」に進むことで、さらなる年収アップが可能になります。また、昇進のためには定期的な評価制度や試験をクリアする必要があります。

特に営業職の場合、業績によるインセンティブが年収に大きな影響を与えます。インセンティブは営業成績に応じて支給され、達成率が高いほど報酬も増加します。このような仕組みにより、個々の成果が年収に反映されやすい環境が整っています。

マクロミルの年齢別年収推移

マクロミルにおける年齢別の年収推移は、キャリアステージごとの昇進や評価に大きく依存します。同社では、若手社員の段階から市場平均を上回る給与水準が設定されており、年齢とともに昇進することで大幅な年収アップが見込めます。

年齢	年収レンジ	備考
25歳	450～500万円	一般社員としてスタート。
30歳	550～600万円	中堅社員として評価が上昇。
35歳	650～700万円	管理職への昇進が始まる段階。
40歳	800万円以上	課長クラス以上の役職に昇進可能。
45歳	900万円以上	評価次第でさらなる昇給が期待される。
50歳	1,000万円以上	部長クラスとしての収入が目安。

若手社員から管理職までの年収の変化

マクロミルでは、25歳前後で入社した新卒社員が一般社員としてキャリアをスタートします。この時点での年収は450～500万円程度であり、特に営業職の場合、インセンティブが上乗せされることもあります。その後、30歳前後で中堅社員に昇進し、年収は550～600万円のレンジに移行します。

35歳を迎える頃には、管理職への昇進の可能性が広がり、評価次第で年収は650～700万円に達します。さらに、40歳を超えると課長クラス以上の役職に就くことができ、800万円以上の年収を得ることが可能です。評価基準を満たし続ければ、45歳以降には年収が900万円を超え、50歳代では1,000万円以上の収入を目指せます。

年収推移を支える評価制度

マクロミルでは、四半期ごとの評価制度が採用されており、個人の業績や貢献度が定量的に評価されます。昇進だけでなく、年収もこの評価結果に基づいて見直されるため、継続的に成果を出すことが重要です。また、営業職では成果に基づいたインセンティブが支給され、一定の年齢層であっても成果次第で年収が大幅に変動します。

マクロミルの福利厚生

マクロミルでは、社員が働きやすい環境を整えるために、充実した福利厚生を提供しています。これには、柔軟な働き方を支援する制度や健康管理、休暇制度、財産形成支援、さらには社内リフレッシュ施策まで多岐にわたります。同社はこれらの制度を通じて、社員の仕事とプライベートの両立をサポートしています。

フレックスタイム制度とリモートワーク制度

マクロミルでは、社員が自由に勤務時間を調整できるフレックスタイム制度を導入しています。この制度では、11:00～16:00をコアタイムとして定め、その前後の時間を社員自身で調整可能です。また、リモートワーク制度も併用されており、在宅勤務と出社を組み合わせた“ハイブリッドワーク”が実現されています。

特にリモートワーク制度では、自宅での業務環境をサポートするためにリモートワーク手当が支給され、社員が快適に働ける環境作りを支援しています。

休暇制度の充実

マクロミルの休暇制度は、社員のライフイベントやリフレッシュをサポートする内容が特徴的です。以下に主な休暇制度をまとめます。

• 夏季休暇: 7～10月の間に2日間の特別有給休暇が付与されます。
• Happy Holiday: 入社直後から使える特別有給休暇として年間6日間が付与されます。
• Thanks Holiday: 勤続年数に応じて10～30日間の特別有給休暇が付与されます。
• 育児・介護制度: 産前産後休暇や育児休業、介護休業、短時間勤務制度など、多様なライフステージに対応した制度が整備されています。

財産形成と健康サポート

社員の長期的な資産形成や健康維持を目的とした支援も充実しています。

• 従業員持株会制度: 定期的な給与天引きで株式を購入し、奨励金が付与されることで財産形成を促進します。
• ライフプラン制度: 確定拠出年金の仕組みを活用し、退職後の生涯設計を支援します。
• 健康診断・人間ドック: 年1回の健康診断や人間ドックが全額会社負担で受診可能で、追加オプション検診も一部補助されます。
• てもミル: 社内には資格を持った施術師によるマッサージルームが設置され、無料で施術を受けることができます。

働きやすさを追求した社内設備

オフィス内には、自動販売機や薬箱が設置されており、飲料や軽食を購入したり、市販薬を無料で利用することが可能です。また、提携する保養所やスポーツ施設、レストランなども割引価格で利用できるため、仕事の合間やオフタイムにリフレッシュする環境が整っています。

マクロミルの転職難易度は？

マクロミルは、データリサーチ業界のトップ企業として知られ、多くの転職希望者にとって魅力的な選択肢となっています。高い評価を得ている企業であるため、転職市場では一定の競争が発生しますが、しっかりとした準備と適切なスキルを持っていれば、成功の可能性は十分にあります。

求められるスキルと経験

マクロミルへの転職では、リサーチやマーケティングに関する基礎知識と経験が求められます。特に、データ分析や市場調査に携わった経験がある場合、有利に働くでしょう。また、以下のスキルが重要視されます。

• 論理的思考力: データをもとに課題を抽出し、解決策を提示する能力。
• コミュニケーションスキル: クライアントとの折衝やプレゼンテーション能力。
• データリテラシー: データ分析ツール（Excel、SPSS、Tableauなど）の使用経験。
• 英語力: グローバルプロジェクトに対応できる能力。

特にグローバル案件に携わる場合、英語での実務経験があると高く評価されます。

選考プロセス

マクロミルの選考プロセスは以下の通りです。選考では、データ分析やマーケティングに関する知識が試されるだけでなく、企業文化への適応力も重視されます。

1. 書類選考: 履歴書や職務経歴書に基づき、スキルと経験が評価されます。
2. 一次面接: 主に現場担当者やチームリーダーとの面接。これまでの経験や具体的なスキルについて問われます。
3. 適性検査: 論理的思考力やデータ分析力を評価するテストが課されることがあります。
4. 最終面接: 部門長や人事部門との面接。志望動機やキャリアビジョンが問われるほか、マクロミルでの貢献意欲が確認されます。

中途採用の成功ポイント

中途採用で成功するためには、これまでの経験を明確に伝えることが重要です。具体的には以下のポイントに注意しましょう。

• これまでの成果を数値で示す: 過去のプロジェクトでどのように貢献し、どのような成果を上げたかを数値で示します。
• 志望動機を具体的にする: マクロミルで達成したい目標や、自分のスキルがどのように貢献できるかを具体的に述べます。
• 企業文化への適応力をアピールする: チームプレイを重視するマクロミルの文化に、自身がどのようにマッチするかを伝えることも重要です。

まとめ

マクロミルは、データリサーチ業界をリードする企業として、多様なキャリアチャンスと充実した福利厚生を提供しています。同社はネットリサーチを基軸に、マーケティングやデータ分析の分野で幅広いサービスを展開し、国内外で高い評価を得ています。年収面では、平均年収が日本の全体平均を上回っているものの、他業界トップ企業と比較すると若干控えめな水準です。しかし、役職別や年齢別のデータを見れば、着実なキャリアステップを踏むことで年収の大幅な増加が期待できる企業といえます。

データリサーチ業界でのキャリアを築きたい、もしくは新たな分野で挑戦したい方にとって、マクロミルは最適な選択肢の一つです。この機会を活かし、転職を成功させるための一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。