日本道路株式会社（以下、日本道路）は、1929年創立の道路舗装業界を代表する建設会社です。道路建設および舗装工事を中核事業とし、東証プライム市場に上場する大手企業として知られています。この記事では、日本道路の最新の平均年収データや年齢別・役職別の年収推移、同業他社との比較、福利厚生、転職難易度まで詳しく解説します。転職を検討されている方や就職活動中の学生にとって、日本道路への理解を深める参考になれば幸いです。

日本道路の会社概要

日本道路は、創立95年以上を誇る道路建設会社のパイオニア的存在です。清水建設グループの一員として、道路舗装業界第3位の地位を確立しています。「技術への探求心で、道の先の『未知』を切り拓く」をモットーに、国内外で高品質な道路建設を手がけてきました。近年は道路舗装事業を核としながら、建築工事、土木工事、環境整備工事など事業領域の拡大を図っています。

日本道路の基本情報

項目	詳細
会社名	日本道路株式会社
本社所在地	東京都港区芝浦一丁目2番3号 シーバンスS館７階
設立年	1929年（昭和4年）3月10日
業種	建設業
事業内容	道路建設・舗装工事、一般土木・建築工事等
上場市場	東京証券取引所プライム市場

日本道路の事業は多岐にわたり、主力の道路建設および舗装工事に加え、一般土木工事、一般建築工事、環境整備工事、スポーツ・レジャー施設工事を手がけています。また、アスファルト合材・乳剤の製造販売、産業廃棄物の処理および再生製品の販売、建設コンサルタント、賃貸事業なども展開。全国10支店、53営業所、20出張所、17工事事務所、85製造販売拠点という広範囲なネットワークを構築し、国内建設業界において確固たる地位を築いています。資本金122億9,026万円、従業員数1,608名（2025年3月31日現在）と、業界でも屈指の規模を誇ります。

日本道路の平均年収はどのぐらい？

日本道路の平均年収について、最新の有価証券報告書データをもとに詳しく見ていきましょう。同社の平均年収は732万円となっており、全国平均を大きく上回る水準です。建設業界の中でも安定した収入が期待できる企業として位置づけられています。

年度別の平均年収推移

日本道路の過去6年間の平均年収推移を有価証券報告書のデータで確認できます。近年の推移を見ると、一定の変動はあるものの、おおむね700万円台を維持しています。

年度	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	従業員数
2023年3月期	732万円	41.8歳	14.8年	1,688人
2022年3月期	822万円	41.4歳	15.1年	1,665人
2021年3月期	803万円	41.6歳	15.0年	1,630人
2020年3月期	851万円	41.2歳	14.8年	1,620人
2019年3月期	798万円	40.8歳	14.5年	1,610人
2018年3月期	785万円	40.5歳	14.2年	1,595人

出典：日本道路株式会社 有価証券報告書（2018年3月期〜2023年3月期）

データを見ると、2020年3月期の851万円をピークに、2023年3月期は732万円となっています。この変動は建設業界全体の市況や個別の事業環境の影響を受けたものと考えられます。平均年齢は40歳代前半で安定しており、平均勤続年数は14〜15年程度と、離職率の低い安定した職場環境であることがうかがえます。

他企業との比較データ

建設業界における日本道路の年収水準を、同業他社と比較して確認してみましょう。特にスーパーゼネコンや準大手ゼネコンとの比較により、業界内での位置づけが明確になります。

企業名	平均年収	業界分類
鹿島建設	1,177万円	スーパーゼネコン
大林組	1,066万円	スーパーゼネコン
大成建設	1,025万円	スーパーゼネコン
清水建設	982万円	スーパーゼネコン
長谷工コーポレーション	983万円	準大手ゼネコン
前田建設工業	946万円	準大手ゼネコン
五洋建設	932万円	準大手ゼネコン
日本道路	732万円	中堅ゼネコン

比較データから、日本道路はスーパーゼネコンや準大手ゼネコンと比較すると年収水準は低めですが、中堅ゼネコンとしては妥当な水準と言えます。また、全国平均年収458万円（国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」）と比較すると、274万円高い水準となっており、十分に魅力的な年収レベルです。道路舗装という専門分野に特化した技術力と安定した事業基盤により、業界内での確固たる地位を築いていることが年収水準にも反映されています。

日本道路の役職別年収データ

日本道路の役職別年収について見ていきましょう。公式データとしては非開示となっているため、業界平均データと企業規模を考慮した推定範囲をお示しします。

役職	推定年収範囲
係長・主任クラス	公式データとしては非開示
課長クラス	公式データとしては非開示
部長クラス	公式データとしては非開示

日本道路では、役職別の詳細な年収データは有価証券報告書やIR資料において公開されていません。一般的に建設業界では、経験年数と専門技術の習得により段階的に昇進し、それに伴い年収も上昇する傾向があります。同社の平均年収732万円、平均年齢41.8歳、平均勤続年数14.8年というデータから、キャリアを積むことで着実な年収アップが期待できる環境であることがうかがえます。

日本道路の年齢別年収推移

年齢別の年収推移についても、公式データは非開示となっています。業界の一般的な傾向と同社の給与水準を踏まえた参考情報をお示しします。

年代	推定年収範囲
20代	公式データとしては非開示
30代	公式データとしては非開示
40代	公式データとしては非開示
50代以上	公式データとしては非開示

日本道路では年齢別の詳細な年収データについても公式な開示はされていません。ただし、平均年収732万円、平均年齢41.8歳という数値から、40代前半で全社平均レベルの年収が期待できることが分かります。建設業界の特性として、技術力と経験値に応じて年収が上昇する傾向があり、長期的なキャリア形成により安定した収入アップが見込める環境と考えられます。

日本道路の福利厚生

日本道路では、社員が安心して働き続けられるよう充実した福利厚生制度を整備しています。働く人の生活を第一に考え、時代とともに進化を続けてきた同社の取り組みについて詳しく見ていきましょう。

住宅関連の福利厚生

• 社員寮・社宅：全国各地に寮を保有し、自宅からの通勤ができない方や単身赴任の方が入寮可能。寮が満室の場合や近くに寮がない事業所では、会社で借り上げた住居を社宅として提供
• 家賃補助：家賃の一定割合を補助（詳細な割合は公式サイトに記載あり）
• 帰宅補助：単身赴任者を対象として最大17万5千円/月を支給
• 帰省旅費：独身者を対象として年数回の帰省旅費を支給
• 赴任手当：転勤時の赴任手当を支給

休暇・働き方制度

• 年間休日：120日以上を確保
• 有給休暇：入社時に年11日付与、平均取得日数も良好
• 長期連続休暇：GW・夏季・年末年始休暇で連続9日前後の休暇
• リフレッシュ休暇：勤続7年、15年で特別休暇を付与
• 永年勤続者表彰：勤続25年対象で休暇付与、お祝金、旅行券を支給
• エリア社員制度：異動エリアを限定した働き方が選択可能

育児・介護支援制度

• 育児休業制度：子が満1歳に達するまで取得可能（事情により更に1年間延長可）。男性取得率36%、女性取得率100%
• 育児短時間勤務：中学校就学前の子を育てる社員が適用可能（法定は3歳未満だが、同社では中学校就学前まで拡大）
• 残業・休日出勤の免除：中学校就学前の子を育てる社員は対象
• 子どもの看護休暇：中学校就学前の子を育てる社員対象、子1人につき年5日、時間単位での取得も可能

健康・教育支援制度

• 健康管理：インフルエンザ予防接種補助金、人間ドック受診補助、フィットネス・スポーツジム補助金
• 保養・レクリエーション：契約保養所・提携施設の利用、体育奨励補助金
• 資格取得支援：資格取得奨励金、受験料補助（合格時全額）、通信教育受講料補助
• 通勤費：全額支給

これらの福利厚生制度は、社員の多様なライフプランを支援し、長期的なキャリア形成をサポートする充実した内容となっています。特に住宅関連の支援や育児支援制度は法定基準を上回る手厚い内容で、ワークライフバランスの実現に配慮した企業姿勢がうかがえます。

日本道路の転職難易度は？

日本道路への転職を検討される方にとって、採用状況や求められる人材像、転職成功のポイントは重要な情報です。道路舗装業界のトップクラス企業として、どのような人材を求めているのか詳しく見ていきましょう。

求められる人材像

日本道路では、「技術への探求心で、道の先の『未知』を切り拓く」という企業理念のもと、以下のような人材を求めています。

• 技術力への探求心：道路舗装技術の革新に意欲的に取り組める人材
• 社会貢献への意識：インフラ整備を通じて社会に貢献したいという志を持つ人材
• チームワークを重視：協調性があり、多様なメンバーと連携して業務を進められる人材
• 長期的視点：2029年の創業100周年、さらに次の100年を見据えた持続可能な事業発展に貢献できる人材
• 専門技術の習得意欲：建設業界の各種資格取得に積極的で、継続的なスキルアップを図れる人材

転職成功のポイント

日本道路への転職を成功させるためには、以下の点が重要です。

• 建設業界の経験・知識：道路舗装や土木工事に関する実務経験や基礎知識があると有利
• 関連資格の保有：1級土木施工管理技士、1級舗装施工管理技術者、技術士（建設部門）などの資格は評価される
• 企業理念の理解：SDGs企業として環境配慮や持続可能な社会づくりへの理解と共感
• 地域密着への理解：全国各地での勤務の可能性を理解し、地域社会への貢献意識
• 技術革新への関心：AI、IoT、i-Constructionなど建設業界のDX化に対する関心と学習意欲

日本道路は創業95年以上の歴史を持つ安定企業として、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っています。建設業界での経験者はもちろん、技術力向上への意欲があり、社会インフラへの貢献に関心のある方にとって魅力的な転職先と言えるでしょう。

まとめ

日本道路は平均年収732万円と、全国平均を大きく上回る年収水準を提供している魅力的な企業です。道路舗装業界のトップクラス企業として、創業95年以上の歴史と技術力を背景に、安定した事業基盤を築いています。

転職を検討される方にとって注目すべきポイントは、充実した福利厚生制度と長期的なキャリア形成支援です。住宅関連の支援、育児・介護支援、健康管理、資格取得支援など、社員の多様なライフプランに対応した制度が整備されています。特に育児支援制度は法定基準を上回る手厚い内容で、ワークライフバランスの実現を重視する企業姿勢が表れています。

スーパーゼネコンと比較すると年収水準は控えめですが、中堅ゼネコンとしては妥当な水準であり、道路舗装という専門分野での技術力と安定した事業基盤により、着実なキャリアアップが期待できます。平均勤続年数14.8年という数値からも、離職率の低い安定した職場環境であることがうかがえます。

転職を成功させるためには、建設業界の経験や関連資格の保有、企業理念への共感が重要です。2029年の創業100周年、さらに次の100年を見据えた持続可能な事業発展に貢献したい方、技術力向上への探求心を持つ方にとって、日本道路は魅力的なキャリア選択肢となるでしょう。社会インフラを支える重要な役割を担いながら、安定した年収と充実した福利厚生のもとで、長期的なキャリア形成を図ることができる企業です。