NTTコミュニケーションズ株式会社は、NTTグループの一員として、長距離通信や国際通信を中心に、データセンターやクラウド、セキュリティソリューションなど多岐にわたるICTサービスを提供する大手企業です。
有価証券報告書によると、NTTコミュニケーションズの平均年収は849万円(平均年齢42.8歳)と、通信業界や国内全体と比較しても高い水準に位置しています。
本記事では、NTTコミュニケーションズの会社概要から平均年収の推移、役職別・年代別の年収データ、福利厚生、さらに転職難易度までを徹底解説します。
NTTコミュニケーションズの会社概要
NTTコミュニケーションズ株式会社は、NTTグループの中核を担う企業の一つとして、長距離通信や国際通信事業を展開しています。ICTサービスを強みに、データセンターやクラウド基盤、セキュリティソリューションなど、多岐にわたるサービスを提供しています。本社は東京都千代田区に位置し、国内外で幅広い事業展開を行っています。
以下に、NTTコミュニケーションズの基本情報を表形式でまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 |
英語名 | NTT Communications Corporation |
設立 | 1999年7月1日 |
資本金 | 2,309億円 |
本社所在地 | 東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスウエストタワー |
主な事業内容 | 長距離通信、国際通信、クラウド、セキュリティ、ICTサービス |
従業員数 | 約10,000人 |
NTTコミュニケーションズは、グローバルなネットワークを駆使して、企業や組織が直面するデジタル化の課題を解決するパートナーとして高い評価を受けています。
NTTコミュニケーションズの平均年収はどのぐらい?
有価証券報告書およびサステナビリティレポートによると、NTTコミュニケーションズの平均年収は2022年度で849万円(平均年齢42.8歳)とされています。この数値は、通信業界全体の平均を大きく上回り、日本全体の平均年収と比較しても非常に高い水準にあります。
NTTコミュニケーションズの年収の高さは、ICTサービスをはじめとする成長分野での安定的な収益基盤に支えられています。また、グローバル企業としての競争力を維持するため、優秀な人材を惹きつけるための報酬体系が整っています。
年度別の平均年収推移
以下は、NTTコミュニケーションズの年度別平均年収の推移を示した表です。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2022年度 | 849万円 | 42.8歳 |
2021年度 | 835万円 | 42.5歳 |
2020年度 | 810万円 | 42.3歳 |
2019年度 | 795万円 | 42.0歳 |
このデータからも分かるように、NTTコミュニケーションズの平均年収は徐々に増加傾向にあります。同社の収益成長と連動して、従業員の待遇改善が進んでいることがうかがえます。
他企業との比較データ
通信業界内での比較でも、NTTコミュニケーションズの年収水準は非常に高いです。以下に主要通信企業との平均年収を比較したデータを示します。
企業名 | 平均年収 | 出典 |
---|---|---|
KDDI | 987万円 | 2024年3月期決算 |
NTTドコモ | 870万円 | 2020年3月期決算 |
NTTコミュニケーションズ | 849万円 | サステナビリティレポート |
IIJ | 738万円 | 2024年3月期決算 |
ソフトバンク | 811万円 | 2024年3月期決算 |
この比較から、NTTコミュニケーションズはNTTグループ内でも上位に位置する高い年収水準であることが分かります。
NTTコミュニケーションズの役職別年収データ
NTTコミュニケーションズでは、役職に応じて明確な給与体系が設定されています。管理職と非管理職では年収の差が大きく、昇進に伴い年収が大幅に増加する特徴があります。同社では、グレード制(G6〜G1)と管理職グレード(JG6〜JG3)を採用しています。
以下に役職別の推定年収を表形式で示します。
役職 | 年次 | 推定年収 |
---|---|---|
G6(一般社員) | 1〜2年目 | 400〜450万円 |
G5(一般社員) | 3〜5年目 | 450〜550万円 |
G4(主任クラス) | 6〜7年目 | 550〜650万円 |
G3(主任クラス) | 8〜9年目 | 650〜750万円 |
G2(主査クラス) | 10〜12年目 | 750〜850万円 |
G1(担当課長代理クラス) | 13〜15年目 | 850〜950万円 |
JG6(担当課長クラス) | 15〜20年目 | 1,000〜1,100万円 |
JG5(課長クラス) | 評価次第 | 1,100〜1,200万円 |
JG4(担当部長クラス) | 評価次第 | 1,200万円以上 |
JG3(部長クラス) | 評価次第 | 1,400万円以上 |
NTTコミュニケーションズでは、昇進するほど年収が大きく上昇する一方で、管理職になると残業代が支給されなくなるため、賞与の割合が大きくなります。同社は2023年に人事制度を見直し、実力主義の色が強くなり、成果に応じた給与体系が採用されるようになりました。
NTTコミュニケーションズの年齢別年収推移
NTTコミュニケーションズにおける年齢別の年収は、役職や評価に応じて増加します。以下に、年齢別の推定年収を示します。
年齢 | 推定年収 |
---|---|
25歳 | 500〜550万円 |
30歳 | 600〜700万円 |
35歳 | 750〜850万円 |
40歳 | 950〜1,000万円 |
45歳 | 1,100万円以上 |
50歳 | 1,200万円以上 |
このデータから、NTTコミュニケーションズでは比較的若い年齢から高い収入を得られることが分かります。特に30代半ば以降で主査(G2)以上のポジションに昇進すると、年収が大幅に上昇する傾向があります。
NTTコミュニケーションズの福利厚生
NTTコミュニケーションズは、充実した福利厚生制度を提供しており、従業員のワークライフバランスを支援する環境を整えています。以下に、同社の主な福利厚生を表形式でまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
休暇制度 | 年次有給休暇(年間20日、最大40日保有可)、ライフプラン休暇、夏季休暇、特別連続休暇、結婚休暇、忌引休暇など |
健康管理 | 年1回の定期健康診断、人間ドック、社外カウンセリング窓口、専門医への健康相談などを実施 |
住宅関連制度 | 住宅補助費の支給、社宅制度、独身寮の提供 |
育児・介護支援 | 育児休業、介護休業、育児短時間勤務、育児・介護に関する補助金制度 |
福利厚生パッケージ | NTTベネフィット・パッケージ、社員持株会、財形貯蓄制度、企業年金基金、確定拠出年金など |
特に、住宅関連制度が充実しており、独身寮や社宅を利用することで生活コストを抑えられるのが特徴です。また、育児や介護を支援する制度も整備されており、働きやすい環境が確保されています。
NTTコミュニケーションズの転職難易度は?
NTTコミュニケーションズは、高い年収水準や安定した経営基盤、充実した福利厚生から転職市場で非常に人気が高い企業です。そのため、転職難易度はやや高めですが、近年では中途採用にも積極的です。
採用選考では、通信業界に関する知識やICTサービスの専門知識、これまでの職務経験が重視されます。特に、プロジェクトマネジメントやセキュリティ関連のスキルを持つ人材は高い評価を受ける傾向にあります。
転職を成功させるためには、自身のスキルや実績を明確にアピールし、キャリアビジョンを具体的に示すことが重要です。また、転職エージェントを活用することで、選考対策や非公開求人情報を得ることが可能です。
まとめ
NTTコミュニケーションズは、NTTグループの中核企業として通信・ICT分野をリードする存在であり、高い年収水準と充実した福利厚生を提供する魅力的な企業です。有価証券報告書によると、同社の平均年収は849万円と、通信業界内でもトップクラスの水準を維持しています。若い世代からも高い収入を得られる給与体系や、実力主義への移行が進む昇進制度により、キャリアアップの可能性が広がっています。
転職難易度は高めではありますが、近年の中途採用枠の拡大により、特に20代や第二新卒にとって挑戦する価値のある企業と言えるでしょう。