大垣共立銀行への転職を検討されている方の中には、年収がどの程度なのか気になる方も多いのではないでしょうか。株式会社大垣共立銀行（以下、大垣共立銀行）は、岐阜県大垣市に本店を置く地方銀行で、東海地方を中心に広範囲な店舗展開を行っている金融機関です。この記事では、大垣共立銀行の最新の平均年収データや年度別推移、役職別・年齢別の年収水準について詳しく解説します。また、福利厚生や転職難易度についても触れていますので、転職検討の参考にしていただければと思います。

大垣共立銀行の会社概要

大垣共立銀行は1896年（明治29年）に設立された歴史ある地方銀行で、岐阜県内では十六銀行と並ぶ主要地方銀行として知られています。マス・リテール戦略に基づく独自のサービス展開やドライブスルー専用店舗の開設など、革新的な取り組みで注目を集めてきました。東海地方の全国地方銀行協会加盟銀行では最も広範囲な展開を行っており、岐阜・愛知・三重・滋賀・東京・大阪の6都府県に店舗を構えています。2015年4月には岐阜県の指定金融機関となり、地域経済の発展に重要な役割を果たしています。

大垣共立銀行の基本情報

項目	詳細
会社名	株式会社大垣共立銀行
本社所在地	岐阜県大垣市郭町3丁目98番地
設立年	1896年（明治29年）
業種	銀行業
事業内容	預金・貸出業務、為替業務、信託業務等
上場市場	東証プライム（証券コード：8361）
資本金	467億円（2024年3月現在）
従業員数	単体2,372名（2024年3月現在）

大垣共立銀行の事業内容は、預金・貸出業務を中心とした伝統的な銀行業務に加え、投資信託や保険商品の販売、法人向けの各種金融サービスなど幅広い分野に及んでいます。特に個人向けサービスでは、顧客の利便性を重視した独自のサービス展開が特徴的で、ドライブスルー専用店舗の開設や女性行員によるユニット「OKB45」の結成など、業界でも先駆的な取り組みを行っています。また、グループ会社と連携した総合金融サービスの提供により、地域のお客様の多様なニーズに対応しています。

大垣共立銀行の平均年収はどのぐらい？

大垣共立銀行の2024年3月期における平均年収は640万円となっています。これは岐阜県内企業としては比較的高い水準で、全国平均年収460万円（国税庁調べ）を大きく上回る金額です。また、東証プライム上場企業の平均年収742万円と比較すると、やや低い水準となっていますが、地方銀行としては標準的な年収レベルと言えるでしょう。

年度別の平均年収推移

年度	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	従業員数
2024年3月	640万円	39.1歳	16.5年	2,372名
2023年3月	628万円	38.9歳	16.3年	2,476名
2022年3月	615万円	38.7歳	16.0年	2,557名
2021年3月	608万円	38.3歳	15.7年	2,684名
2020年3月	613万円	37.9歳	15.4年	2,710名
2019年3月	613万円	37.5歳	15.2年	2,765名

出典：株式会社大垣共立銀行 有価証券報告書（2024年3月期）

大垣共立銀行の平均年収は、過去5年間で着実に上昇傾向を示しています。2019年3月期の613万円から2024年3月期の640万円まで、約27万円の増加となっており、年平均で約1.1%の伸び率となっています。特に2022年3月期から2023年3月期にかけては13万円、2023年3月期から2024年3月期にかけては12万円と、直近では比較的大きな上昇幅を記録しています。これは人材確保と従業員のモチベーション向上を目的とした給与制度の見直しが影響していると考えられます。

他企業との比較データ

銀行名	平均年収	平均年齢	分類
大垣共立銀行	640万円	39.1歳	地方銀行
十六銀行	677万円	40.2歳	地方銀行
愛知銀行	745万円	41.8歳	地方銀行
三重銀行	658万円	39.5歳	地方銀行
地方銀行平均	637万円	–	地方銀行
東証プライム銀行業界平均	772万円	–	銀行業界

同じ東海地方の地方銀行と比較すると、大垣共立銀行の平均年収は地方銀行の平均値である637万円をわずかに上回る水準となっています。岐阜県内のライバル行である十六銀行の677万円と比較すると37万円の差がありますが、これは平均年齢の違いも影響していると考えられます。愛知銀行の745万円と比較すると105万円の差がありますが、愛知銀行は愛知県という経済規模の大きな地域を基盤としていることが要因の一つと言えるでしょう。

大垣共立銀行の役職別年収データ

大垣共立銀行では役職によって年収水準が大きく異なります。公式データとしては詳細な役職別年収は非開示となっていますが、有価証券報告書の従業員データや業界水準から推定される役職別年収は以下のような水準となっています。

役職	推定年収（万円）
一般社員（入行3年目程度）	350～400万円
係長・主任クラス	650～750万円
課長クラス	850～950万円
部長クラス	1,000～1,200万円
支店長クラス	1,200～1,500万円

大垣共立銀行の給与制度は基本給に加えて賞与の比重が高いことが特徴的です。年間賞与は7～9ヶ月分程度となっており、評価によっては年間6ヶ月分以上支給される場合もあります。特に役職者になると役職手当が大幅に増額され、30代前半で係長クラスに昇進すると年収が大きく上昇する仕組みとなっています。管理職になると給与水準は高い水準となりますが、一般社員の段階では他の業界と比較してやや低めの水準となっています。

大垣共立銀行の年齢別年収推移

大垣共立銀行における年齢別の年収推移について、有価証券報告書のデータと業界標準を基に推定した年収範囲は以下の通りです。

年代	推定年収範囲（万円）	特徴
20代（25～29歳）	350～450万円	入行初期、研修期間含む
30代前半（30～34歳）	450～550万円	係長昇進前後
30代後半（35～39歳）	550～650万円	係長・主任クラス
40代前半（40～44歳）	600～750万円	課長昇進の分岐点
40代後半（45～49歳）	650～850万円	課長クラス中心
50代以上（50～59歳）	700～1,200万円	部長・支店長クラス

大垣共立銀行では入行から一定の年次までは年功序列による昇給システムが機能しており、着実な年収アップが期待できます。特に30代前半で役職者（係長、支店長代理など）になるタイミングで大きく月給が増加する仕組みとなっています。9年目になると平社員でも額面600万円を超える水準となり、その後は役職に就くかどうかで年収の伸びが大きく変わってきます。支店長クラスになれば1,000万円を超える年収も可能ですが、早くても40代前半以降となるのが一般的です。

大垣共立銀行の福利厚生

大垣共立銀行の福利厚生制度は、従業員のワークライフバランスと長期的なキャリア形成を支援する体制が整っています。以下に主要な福利厚生制度をカテゴリ別にご紹介します。

住宅関連制度

社宅・寮制度が完備されており、自宅からの通勤が困難な場合は会社と相談の上、利用することができます。ただし、住宅手当については基本的に支給されない制度となっています。社宅や寮の利用により住居費の負担軽減が図られており、特に若手社員にとってはメリットの大きい制度となっています。

各種手当・制度

制度・手当	内容
通勤手当	全額支給
賞与	年2回（7～9ヶ月分程度）
退職金制度	あり
社員持株会	あり
財形貯蓄	あり
昇給	年1回

休暇・働き方制度

年次有給休暇に加えて、各種特別休暇制度が整備されています。土日祝日は基本的に休日となっており、年間休日数も充実しています。育児休業や介護休業制度も完備されており、女性の活躍推進にも積極的に取り組んでいます。係長以上の役職者に占める女性労働者の割合は13.6％となっており、女性のキャリアアップを支援する環境が整っています。

教育・研修制度

新入社員研修をはじめ、各階層別の研修制度が充実しています。銀行業務に必要な各種資格取得支援制度もあり、従業員のスキルアップを会社がサポートしています。また、OJTによる実務教育と併せて、体系的な人材育成プログラムが整備されており、長期的なキャリア形成を支援しています。

大垣共立銀行の転職難易度は？

大垣共立銀行への転職難易度は、地方銀行としては標準的なレベルと考えられます。同行では新卒採用を中心とした採用活動を行っていますが、必要に応じて中途採用も実施しています。転職成功のためには、金融業界での経験や地域経済への理解、顧客対応スキルなどが重要な要素となります。

求められる人材像

大垣共立銀行が求める人材には以下のような特徴があります。まず、チャレンジ精神と向上心を持ち、常に新しい可能性へ挑戦する意欲のある人材を重視しています。銀行業界が変革期を迎える中で、既存の枠組みにとらわれず、革新的なサービスの創出に貢献できる人材が求められています。

また、地域密着型の金融機関として、地域経済の発展に貢献したいという強い意志を持つ人材も重要視されています。顧客第一主義の理念のもと、お客様との信頼関係構築を重視し、長期的な視点でサービス提供ができる人材が評価されます。コミュニケーション能力が高く、チームワークを大切にできる人材も求められています。

転職成功のポイント

大垣共立銀行への転職を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。まず、金融業界での実務経験がある場合は、具体的な成果や取り組み内容を明確にアピールすることが重要です。特に法人営業や個人営業での実績、リスク管理業務、システム関連業務などの経験は高く評価される傾向があります。

未経験者の場合は、なぜ銀行業界を志望するのか、特に大垣共立銀行を選ぶ理由を明確に説明できることが重要です。同行の企業理念や独自のサービス展開について十分に研究し、自身の価値観やキャリアビジョンとの整合性を示すことが求められます。また、地域貢献への意識や長期的な視点でのキャリア形成意欲を示すことも効果的です。

項目	内容
中途採用実績	必要に応じて実施
求める人材像	チャレンジ精神、向上心、地域貢献意識
有利な経験	金融業界経験、営業経験、システム関連業務
選考プロセス	書類選考、面接（複数回）

まとめ

大垣共立銀行の平均年収は640万円となっており、地方銀行としては標準的な水準を維持しています。年功序列を基本としつつ、役職昇進による大幅な年収アップが期待できる給与体系が特徴的です。特に30代前半での役職者昇進により、年収が大きく向上する仕組みとなっています。

福利厚生については、社宅・寮制度や各種手当、充実した研修制度など、従業員の長期的なキャリア形成を支援する体制が整っています。地方銀行としてワークライフバランスにも配慮した制度運用が行われており、安定した職場環境で働くことができます。

転職を検討される方は、大垣共立銀行の企業理念である「地域に愛され、親しまれ、信頼される銀行」という考えに共感し、地域経済の発展に貢献したいという強い意志を持つことが重要です。チャレンジ精神と向上心を持ち、変革期の銀行業界で新しい価値創造に取り組む意欲のある方にとって、魅力的な転職先となるでしょう。金融業界での経験がある方はもちろん、未経験の方でも適切な準備と明確な志望動機があれば、転職成功の可能性は十分にあります。

ています。9年目になると平社員でも額面600万円を超える水準となり、その後は役職に就くかどうかで年収の伸びが大きく変わってきます。支店長クラスになれば1,000万円を超える年収も可能ですが、早くても40代前半以降となるのが一般的です。