オリックスは、リース事業を起点に金融、不動産、事業投資など幅広い分野で事業を展開する日本を代表する大手企業です。グローバル31カ国以上に拠点を持ち、3万人を超える従業員とともに、安定した業績を誇ります。有価証券報告書によると、2024年3月期のオリックスの平均年収は920万円(平均年齢: 44.1歳)で、日本人全体の平均年収を大きく上回る高水準に位置しています。
この記事では、オリックスの会社概要、平均年収の推移、役職別・年代別の年収データ、福利厚生、転職難易度などについて詳しく解説します。
オリックスの会社概要
オリックスは、リース事業を起点に多様な事業を展開する日本を代表する大手企業です。金融サービス、不動産事業、事業投資、ESG分野の事業にも注力しており、その活動範囲は国内にとどまらず、グローバル31カ国以上に及んでいます。同社は従業員数が33,000人以上、当期純利益が3,000億円を超える規模を誇り、安定した収益基盤と多様な成長分野を併せ持つ企業として注目されています。
本社は東京都港区浜松町に位置し、資本金は約3,543億円。オリックスは多岐にわたる事業ポートフォリオを活かし、堅実な経営基盤を築いています。
オリックスの平均年収はどのぐらい?
オリックスは、平均年収が非常に高いことで知られています。有価証券報告書によると、2024年3月期における平均年収は920万円(平均年齢: 44.1歳)です。この水準は、日本人全体の平均年収(国税庁調べ: 461万円)や、リース・レンタル業界の平均年収(約448万円)を大幅に上回っています。
年度別の平均年収推移
以下は、オリックスの年度別平均年収と平均年齢の推移を示す表です。有価証券報告書を基にした正確なデータです。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2024年3月期 | 920万円 | 44.1歳 |
2023年3月期 | 910万円 | 44.0歳 |
2022年3月期 | 885万円 | 43.7歳 |
2021年3月期 | 858万円 | 43.2歳 |
2020年3月期 | 871万円 | 42.7歳 |
2019年3月期 | 880万円 | 42.4歳 |
過去数年間にわたり、平均年収は安定的に推移していますが、特に2024年3月期には年収が最高値に達しています。この背景には、業績の好調とともに、管理職への賃金引き上げなどの施策が挙げられます。
他企業との比較データ
オリックスの年収水準を、同業他社や金融業界全体と比較した場合、以下のような結果が得られます。
企業名 | 平均年収 | 年度 |
---|---|---|
オリックス | 920万円 | 2024年3月期 |
三菱UFJ信託銀行 | 915万円 | 2024年3月期 |
三井住友銀行 | 865万円 | 2024年3月期 |
日本政策金融公庫 | 864万円 | 2024年3月期 |
日本銀行 | 847万円 | 公式発表資料 |
三菱UFJ銀行 | 813万円 | 2024年3月期 |
この表から、オリックスの平均年収は他の大手金融機関と比較しても高い水準に位置していることが分かります。特にリース・レンタル業界全体の中でも圧倒的な競争力を持つと言えます。
オリックスの役職別年収データ
オリックスでは、役職に応じて年収が大きく変動する仕組みが整っています。若手社員は残業代や賞与で年収が増加し、管理職以上になると固定給と業績連動型の報酬体系へと移行します。以下は、役職別の年収目安です。
役職 | 年次 | 年収 |
---|---|---|
アソシエイト3級(一般社員) | 1〜4年目 | 400〜550万円 |
アソシエイト2級 | 4〜7年目 | 650〜750万円 |
アソシエイト1級(主任) | 7〜10年目 | 700〜900万円 |
プロフェッショナル2級(課長代理) | 10年目〜 | 900〜1,200万円 |
プロフェッショナル1級(課長) | 12年目以降 実力次第 | 1,200〜1,500万円 |
シニアプロフェッショナル(部長) | 15年目以降 実力次第 | 1,500万円以上 |
執行役員 | 実力次第 | 役職による |
課長代理(プロフェッショナル2級)から管理職としての裁量労働制が適用されるため、残業代は基本給に含まれます。特に部長以上の役職では、成果主義が強調される傾向にあります。
オリックスの年齢別年収推移
オリックスでは、年齢と役職の進展に応じた年収の伸びが見られます。以下は、新卒で入社し順調にキャリアを重ねた場合の年齢別年収の目安です。
年齢 | 年収 |
---|---|
25歳 | 450〜500万円 |
30歳 | 700〜750万円 |
35歳 | 900〜950万円 |
40歳 | 1,000〜1,100万円 |
45歳 | 1,200万円以上(評価次第) |
50歳 | 1,300万円以上(評価次第) |
このデータから、30代後半には年収1,000万円を超えるケースが多いことが分かります。課長代理や課長クラスへ昇進することで年収がさらに大きく増加します。
オリックスの福利厚生
オリックスは、社員が働きやすい環境を提供するために、充実した福利厚生制度を整備しています。以下は、公式情報を基にした主な福利厚生の内容です。
主な福利厚生内容
- 保険制度: 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険
- 住宅補助制度: 社員寮や借上げ社宅、住宅補助金(月額5〜6万円支給)
- 休暇制度: 年次有給休暇、リフレッシュ休暇、慶弔休暇
- リフレッシュ休暇奨励金: 有給休暇を連続取得した際に奨励金を支給
- キャリア支援制度: 自己啓発支援、カムバック再雇用制度
- 福利厚生施設: 保養所(軽井沢、京都嵐山、賢島)、スポーツクラブ優待、クラブ活動
- 退職金制度: 長期勤続者への退職金や年金制度の整備
オリックスは、リフレッシュ休暇や住宅補助制度が特に手厚く、社員の生活を幅広くサポートする仕組みが整っています。
オリックスの転職難易度は?
オリックスは高い年収水準や充実した福利厚生、安定した企業基盤が魅力であるため、転職市場で非常に人気があります。そのため、転職難易度は高めとされていますが、近年では中途採用の枠が拡大しており、20代や第二新卒でも挑戦しやすくなっています。
選考で求められるスキル
オリックスの選考では、以下のスキルが重視される傾向があります。
- 金融業界での経験: リースや金融サービスに関する専門知識が評価される。
- プロジェクトマネジメント能力: 多岐にわたる事業を扱うため、プロジェクトを進めるスキルが重要。
- コミュニケーション能力: 社内外の関係者と円滑に業務を進めるために不可欠。
特に営業職や企画職では、リースや不動産、事業投資に関連する専門知識が評価対象となります。一方で、バックオフィス系の職種では事務処理能力や正確性、チームワークが求められます。
転職成功のポイント
- 企業研究を徹底する: 事業内容や経営方針を深く理解し、自分の経験とマッチするポイントを明確にする。
- スキルを具体的に伝える: 数字や成果を交えて、自分の強みをアピールする。
- 転職エージェントを活用する: オリックスのような大企業の非公開求人にアクセスするため、信頼できるエージェントを活用するのが効果的。
オリックスでは採用の一環として、ポテンシャル採用も行われているため、若手であればポテンシャルや成長意欲を強調することが成功につながります。
まとめ
オリックスは、日本を代表する大手企業として、高い年収水準と充実した福利厚生、安定したキャリアパスを提供しています。特に総合職では、20代後半から年収700万円以上を期待でき、課長クラス以上では1,000万円を超えることも一般的です。
また、リースや金融事業に加え、不動産やESG分野への進出など、多様な事業領域を有しており、幅広い経験を積むことができます。これにより、同社でのキャリア形成は他業界や他職種へのステップアップにもつながる可能性があります。
転職を検討している20代や第二新卒の方にとって、オリックスはやりがいと報酬を兼ね備えた魅力的な選択肢です。本記事を参考に、自分のキャリアプランを見直し、オリックスへの転職に向けた準備を始めてみてはいかがでしょうか。