タマホーム株式会社(以下、タマホーム)は、「低価格×良品質」をコンセプトとした注文住宅で知られるハウスメーカーです。
この記事では、転職を検討している方や就活中の学生の皆さんに向けて、タマホームの最新年収データを詳しく解説します。平均年収の推移から役職別・年齢別の収入データ、福利厚生、転職難易度まで、タマホームへの転職・就職に必要な情報を網羅的にお伝えします。
タマホームの会社概要
タマホームは1998年に設立された住宅メーカーで、「より良いものをより安く提供することにより社会に奉仕する」という経営理念のもと、業界でも圧倒的な価格競争力を実現している企業です。創業者の玉木康裕氏がアメリカで体験した住宅価格との格差から「日本の家は高すぎる」という想いを抱き、この課題解決を目指して創業されました。
2013年には東京証券取引所プライム市場(旧第一部)に上場を果たし、現在では全国240ヶ所を超える営業拠点を展開する大手ハウスメーカーとして成長しています。年間の住宅着工戸数は業界トップクラスを誇り、累計引渡し棟数は14万棟を超えています。
タマホームの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | タマホーム株式会社 |
本社所在地 | 東京都港区高輪3丁目22番9号 タマホーム本社ビル |
設立年 | 1998年6月3日 |
業種 | 建設業 |
事業内容 | 建築、設計、不動産業、保険代理業 |
上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
タマホームの事業は注文住宅を中核としながらも、戸建分譲事業、リフォーム事業、集合住宅事業、マンション事業、保険代理店業、エネルギー事業など多岐にわたります。特に注文住宅事業では、独自の流通・調達・工事システムを構築することで、業界標準の約半分の価格での住宅提供を実現しており、これが同社の最大の競争優位性となっています。また、住宅性能面でも品質表示制度の7項目中6項目で最高等級を取得するなど、「低価格×良品質」の企業コンセプトを体現しています。
タマホームの平均年収はどのぐらい?
タマホームの2024年5月期における平均年収は841万円です。これは日本の平均年収と比較して約1.8倍という高い水準にあり、建設業界の中でも上位に位置する金額となっています。
年度別の平均年収推移
タマホームの過去6年間の平均年収推移を見ると、継続的な成長傾向が確認できます。2019年から2024年にかけて約200万円の増加を記録しており、企業の成長とともに従業員の待遇も向上していることがわかります。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
---|---|---|---|---|
2024年5月期 | 841万円 | 41.1歳 | 8.2年 | 3,046人 |
2023年5月期 | 777万円 | 40.4歳 | 7.9年 | 3,236人 |
2022年5月期 | 742万円 | 39.9歳 | 7.6年 | |
2021年5月期 | 693万円 | 39.2歳 | 7.1年 | |
2020年5月期 | 655万円 | 38.6歳 | 6.8年 | |
2019年5月期 | 644万円 | 38.1歳 | 6.4年 |
出典:タマホーム株式会社 有価証券報告書(2019年3月期〜2024年3月期)
他企業との比較データ
ハウスメーカー業界における平均年収ランキングでは、タマホームは中堅クラスに位置しています。大手他社との比較を通じて、タマホームのポジションを確認してみましょう。
企業名 | 平均年収 | 業界内順位 |
---|---|---|
大和ハウス工業 | 965万円 | 1位 |
住友林業 | 915万円 | 2位 |
積水ハウス | 883万円 | 3位 |
積水化学工業 | 913万円 | 4位 |
タマホーム | 841万円 | 5位 |
タマホームは業界5位の平均年収を誇っており、特に価格競争力を武器とするローコスト住宅メーカーとしては非常に高い水準を維持しています。また、建設業界全体の平均年収544万円と比較すると、約300万円も高い水準にあることから、業界内での競争力の高さがうかがえます。
タマホームの役職別年収データ
タマホームでは成果主義的な人事制度を採用しており、役職に応じた年収格差が存在します。特に営業職においては歩合制度が導入されているため、個人の成果により大きな年収差が生まれる仕組みとなっています。
役職 | 推定年収範囲(万円) |
---|---|
一般社員・主任クラス | 400〜800 |
係長クラス | 600〜1,200 |
課長クラス | 800〜1,400 |
部長クラス | 1,000〜1,800 |
支店長クラス | 1,500〜2,500 |
実際の求人情報や社員の口コミによると、営業職で優秀な成績を収める社員の中には、20代後半から30代前半で年収1,000万円を超えるケースも珍しくありません。一方で、事務職や設計職などの職種では、営業職ほどのインセンティブはないものの、安定した昇給制度により着実なキャリアアップが期待できます。
役職昇進については、個人の実績に応じて年次にかかわらず昇格の機会があり、実力主義の評価制度が採用されています。ただし、部長以上の昇進については競争が激しく、一定の狭き門となっているのが現状です。
タマホームの年齢別年収推移
タマホームの年齢別年収は、20代から50代にかけて段階的に上昇していく傾向にあります。特に30代から40代にかけての伸び率が高く、この時期にキャリアアップを図ることで大幅な年収向上が期待できます。
年代 | 推定年収範囲(万円) |
---|---|
20代前半 | 350〜500 |
20代後半 | 450〜650 |
30代前半 | 550〜800 |
30代後半 | 650〜950 |
40代前半 | 750〜1,100 |
40代後半 | 850〜1,250 |
50代以上 | 900〜1,400 |
年収の幅が広いのは、職種や個人の成果による影響が大きいためです。営業職で優秀な成績を収める場合、30代前半で年収1,000万円に到達することも可能です。一方、事務職や設計職などでは、より安定した昇給カーブを描きながら、着実に年収アップを図ることができます。
タマホームの平均勤続年数は8.2年と、建設業界平均の14.8年よりも短い傾向にありますが、これは同社の成長に伴う積極的な中途採用の影響もあると考えられます。また、実力主義の環境下で早期にキャリアアップを目指す社員が多いことも、平均勤続年数に影響していると推測されます。
タマホームの福利厚生
タマホームでは、従業員が安心して働ける環境づくりのため、充実した福利厚生制度を整備しています。特に住宅手当や各種支援制度は、同社ならではの充実度を誇っています。
住宅関連手当
地域区分 | 住宅手当(月額) |
---|---|
首都圏(東京23区、川崎・横浜市) | 3万円 |
大都市圏(大阪市、首都圏以外の関東主要都市) | 2万円 |
中都市圏(福岡市、広島市、名古屋市等) | 1万円 |
休暇・労働環境
制度・手当 | 内容 |
---|---|
年間休日 | 130日 |
有給休暇 | 半日・時間単位取得可能 |
平均残業時間 | 月20〜30時間 |
勤務時間 | 原則18時クローズ |
その他の福利厚生
制度・手当 | 内容 |
---|---|
確定拠出年金 | 企業型401k制度 |
財形貯蓄制度 | 一般財形・住宅財形 |
従業員持株会 | 自社株購入支援制度 |
子ども同伴勤務制度 | 緊急時の子連れ出勤可能 |
交通費 | 規定に基づき全額支給 |
単身赴任手当 | 転勤に伴う単身赴任者への支援 |
タマホームの福利厚生で特筆すべき点は、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みです。年間休日130日は業界平均を上回る水準であり、支店が18時にクローズするシステムにより、長時間労働の抑制を図っています。また、子ども同伴勤務制度など、働きやすい環境づくりに向けた独自の取り組みも評価されています。
タマホームの転職難易度は?
タマホームへの転職難易度は「中程度〜やや高い」レベルと評価されます。業界内での高い年収水準と安定した経営基盤により、転職市場では人気の高い企業となっています。
求められる人材像
タマホームが求める人材は、同社の企業理念「より良いものをより安く提供することにより社会に奉仕する」に共感し、以下の特徴を持つ人材です。
営業職に求められる資質
・お客様第一の姿勢と高いコミュニケーション能力
・目標達成に向けた強い意欲と行動力
・住宅業界での営業経験(歓迎要件)
・宅地建物取引士などの関連資格(歓迎要件)
設計・工務職に求められる資質
・建築に関する専門知識と技術力
・一級・二級建築士、建築施工管理技士などの資格
・顧客満足度向上への積極的な取り組み姿勢
・チームワークを重視した協働能力
全職種共通で求められる資質
・成長意欲と挑戦精神
・自分なりの「Happy Life」を追求する姿勢
・仲間と切磋琢磨しながら高め合える協調性
・お客様に寄り添い、喜んでもらいたいという想い
転職成功のポイント
選考プロセス
タマホームの中途採用選考は、書類選考→一次面接(配属予定の店長)→二次面接(支店長)という流れで進行します。内定までの期間は約1ヶ月程度で、比較的スピーディーな選考が特徴です。
面接対策のポイント
・タマホームの企業理念と事業戦略への理解を深める
・「なぜタマホームなのか」という志望動機を明確にする
・過去の実績を具体的な数値とエピソードで説明できるよう準備
・お客様第一の姿勢を示すエピソードの準備
・住宅業界の市場動向や課題についての基本的な理解
有利な経験・スキル
・住宅業界での営業、設計、施工管理経験
・BtoC営業での高い成果実績
・建築関連の国家資格(建築士、施工管理技士等)
・宅地建物取引士、FP等の関連資格
・顧客満足度向上に関する取り組み経験
タマホームは積極的に中途採用を行っており、経験者だけでなく、異業種からの転職者も歓迎する文化があります。特に営業職では、住宅業界未経験であっても、営業力やコミュニケーション能力が高く評価されれば、採用される可能性は十分にあります。
まとめ
タマホームは平均年収841万円という高い水準を誇り、ハウスメーカー業界の中でも魅力的な待遇を提供している企業です。実力主義の評価制度により、成果を出せば年齢に関係なく高年収を実現できる環境が整っています。
転職・就職を検討する際のポイント
・業界トップクラスの年収水準と成長性
・実力主義による公正な評価制度
・充実した福利厚生とワークライフバランス
・「低価格×良品質」という明確な事業戦略
・全国展開による豊富なキャリア機会
一方で、実力主義の環境は成果を求められるプレッシャーもあり、特に営業職では目標達成への強いコミットメントが必要です。しかし、その分だけやりがいも大きく、お客様の人生最大の買い物に携わる充実感を得ることができます。
住宅業界でのキャリアアップを目指す方、高年収を実現したい方、そして「日本の住宅を変える」という大きなビジョンに共感できる方にとって、タマホームは非常に魅力的な転職・就職先となるでしょう。企業研究を十分に行い、自身のキャリア目標と照らし合わせながら、転職・就職活動を進めることをおすすめします。