TOPPANホールディングス株式会社(以下、TOPPANホールディングス)は、 大日本印刷と「国内印刷業界2強」と称され、世界最大規模の総合印刷会社として知られています。転職・就職先として高い人気を誇る同社ですが、「実際のところ年収はいくらなのか」と気になっている方も多いでしょう。
本記事では、有価証券報告書などの一次情報をもとに、TOPPANホールディングスの平均年収・年度別推移・同業他社との比較データを詳しく解説します。就職活動中の大学生から転職を検討している30代ビジネスパーソンまで、ぜひ参考にしてください。
なお、本記事における平均年収のデータはすべてTOPPANホールディングス株式会社(持株会社)単体の有価証券報告書に基づくものです。グループ全体や事業子会社(TOPPAN株式会社等)の数値とは異なる場合があります。最新情報はTOPPANホールディングス公式IRページよりご確認ください。
TOPPANホールディングスの会社概要
TOPPANホールディングス株式会社は、日本を代表する総合印刷会社であり、日経平均株価の構成銘柄の一つでもあります。 1900年(明治33年)1月に東京市下谷区二長町に凸版印刷合資会社として創立されて以来、120年以上にわたり日本の印刷・情報産業を牽引してきました。 2023年10月1日の吸収分割により、凸版印刷株式会社が営む一切の事業をTOPPAN株式会社に継承し、凸版印刷株式会社は持株会社となり商号を「TOPPANホールディングス株式会社」に変更しています。
TOPPANホールディングスの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | TOPPANホールディングス株式会社 |
| 英語名称 | TOPPAN Holdings Inc. |
| 証券コード | 7911(東証プライム) |
| 本社所在地 | 東京都台東区台東一丁目5番1号(登記上) |
| 設立 | 1900年1月(創業) |
| 資本金 | 1,049億8,600万円 |
| 連結子会社 | 224社 |
| 決算期 | 3月31日 |
| 事業分野 | 情報コミュニケーション事業/生活・産業事業/エレクトロニクス事業 |
出典: IRバンク掲載情報(有価証券報告書)・TOPPANホールディングス株式会社 公式サイト
TOPPANホールディングスは、情報コミュニケーション事業分野、生活・産業事業分野およびエレクトロニクス事業分野の3事業分野にわたり幅広い事業活動を展開しています。 印刷技術を中核に据えながら、パッケージ、エレクトロニクス、情報・セキュリティ、デジタル分野へと事業領域を拡大しており、単なる印刷会社にとどまらない事業構造を築いている点が特徴です。とりわけ 半導体製造の原板となるフォトマスクや液晶用カラーフィルタの生産高は世界首位を誇り、印刷にとどまらないハイテク産業の一翼を担っています。
最新年度のTOPPANホールディングスの売上は1.67兆円、原価や人件費、法人税等が引かれた純利益が743億円となっており、 純利益についても過去5年でマイナス年度は0回のため、安定して黒字経営されています。
TOPPANホールディングスの平均年収はどのぐらい?
有価証券報告書によれば、2025年3月期におけるTOPPANホールディングスの平均年収は817万円(平均年齢43.0歳)です。 東証プライム上場企業の平均年収は762万円のため、プライム内では高い給与水準といえます。また、 2020年度以降、平均年収は右肩上がりに伸び続け、直近では過去最高水準まで上昇してきている点も注目されます。
年度別の平均年収推移
以下は、有価証券報告書をもとにまとめた年度別の推移です。
| 年度(決算期) | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 勤続年数(年) |
|---|---|---|---|
| 2025年3月期 | 817 | 43.0 | 15.4 |
| 2024年3月期 | 756 | 43.0 | 14.8 |
| 2023年3月期 | 706 | 43.0 | 13.7 |
| 2022年3月期 | 700 | 42.9 | 13.3 |
出典:TOPPANホールディングス株式会社 有価証券報告書(各年3月期)/ ワンキャリア転職掲載データ(有価証券報告書参照)・ IRバンク掲載データ(有価証券報告書参照)
直近においてもTOPPANホールディングスの平均年収は20.55%の上昇トレンドにあり、平均年収が上昇し続けている企業です。2022年3月期から2025年3月期にかけて117万円の上昇となっており、事業構造改革と人材投資の成果が給与水準にも反映されてきていることがわかります。なお、 あくまでも持株会社の従業員の平均給与であり、グループ企業によって年収は前後する点に留意が必要です。
他企業との比較データ
同業他社との比較として、印刷業界大手の大日本印刷(DNP)のデータを有価証券報告書をもとに掲載します。
| 企業名 | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 勤続年数(年) |
|---|---|---|---|
| TOPPANホールディングス | 817 | 43.0 | 15.4 |
| 大日本印刷(DNP) | 804 | 44.2 | 20.3 |
出典:各社 有価証券報告書(2025年3月期)。 大日本印刷(DNP)の数値は、有価証券報告書に基づく平均年収804万円(平均年齢44.2歳、勤続年数20.3年)です。
大日本印刷(DNP)とはトップの座を争う非常に高い水準であり、印刷業界では群を抜いています。TOPPANホールディングスは平均年収でDNPをわずかに上回っており、業界内でもトップクラスの水準を維持しています。なお、NISSHA株式会社や共同印刷(TOMOWEL)については各社の開示数値が確認できる範囲での掲載とし、比較対象は代表的な大日本印刷(DNP)のみに限定しています。
TOPPANホールディングスの役職別年収データ
TOPPANホールディングス株式会社の有価証券報告書では、役職別の年収は公式データとしては非開示となっています。有報に記載があるのは全従業員ベースの平均給与のみです。
参考情報として、 2022年4月に導入された「トッパン版ジョブ型人事処遇制度」により、年功序列を排し、DXや研究開発などの成長領域で活躍する人財は、年齢に関係なく年収1,000万円超えを早期に実現可能となったことが企業公式の発表として伝えられています。制度の詳細については、TOPPANホールディングス公式IRページよりご確認ください。
| 区分 | 公式開示の内容 |
|---|---|
| 役職別年収(一覧) | 非開示(有価証券報告書に記載なし) |
| 全従業員平均年収 | 817万円(2025年3月期 有価証券報告書) |
| 人事制度 | トッパン版ジョブ型人事処遇制度(2022年4月導入) |
役職別・等級別の給与テーブルは、TOPPANホールディングスの有価証券報告書およびIR資料において現時点では開示されていません。ジョブ型制度のもと、職群や等級ごとに処遇が異なる仕組みになっており、 職群ごとに等級・処遇が異なる制度が運用されています。公式開示が確認でき次第、本記事は随時更新いたします。
TOPPANホールディングスの年齢別年収推移
TOPPANホールディングス株式会社の有価証券報告書では、年齢別の年収内訳は公式データとしては非開示となっています。有価証券報告書が開示している従業員データは、全体の平均年収・平均年齢・平均勤続年数のみです。
| 区分 | 公式開示の内容 |
|---|---|
| 年齢別年収(一覧) | 非開示(有価証券報告書に記載なし) |
| 従業員の平均年齢 | 43.0歳(2025年3月期) |
| 従業員の平均勤続年数 | 15.4年(2025年3月期) |
出典:TOPPANホールディングス株式会社 有価証券報告書(2025年3月期)
TOPPANホールディングスの平均勤続年数は15.4年であり、プライム全体平均の13.7年、プライム市場の情報通信・サービスその他業界平均の9.5年を上回っており、一度入社すると長く勤める、人の出入りの少ない会社であることが数値から読み取れます。また、 TOPPANホールディングスの従業員平均年齢は43歳であり、プライム市場での情報通信・サービスその他業界の平均年齢39歳と比べ、比較的高年齢層の多い職場といえます。年齢別の具体的な年収データは有価証券報告書に開示がないため、当サイトでの掲載は一次情報が確認できる範囲にとどめています。
TOPPANホールディングスの福利厚生
TOPPANホールディングス株式会社(持株会社)単体の福利厚生制度は、TOPPANグループ共通の制度を基盤としています。以下は、TOPPANグループの採用・IR関連資料および公式サイトで確認できる制度の概要です。なお、持株会社単独で適用範囲が異なる制度もあるため、詳細はTOPPANホールディングスの採用情報ページまたは選考プロセス内での確認を推奨します。
社会保険・財産形成
健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険の4種の社会保険が完備されています。加えて、労災付加給付制度により、労災保険の給付に上乗せする補償も用意されています。財産形成については、財形貯蓄制度・財形融資制度・確定拠出年金制度・拠出型企業年金保険など、老後の生活設計や住宅取得を幅広くサポートする仕組みが整備されています。社員持株制度も設けられており、自社株をまとめて購入できる環境が用意されています。
住宅・生活支援
TOPPANグループでは社員寮を保有しており、特に若手社員の生活基盤を支える役割を担っています。寮はワンルームタイプを中心に整備されており、生活面でも先輩社員と近い環境で相談しやすい体制が整っています。なお、住宅補助制度の適用範囲や条件は、在籍会社・職群・等級によって異なる場合があります。持株会社であるTOPPANホールディングスへの転籍・出向条件については、選考を通じて個別に確認することをお勧めします。
休暇・働き方
フレックスタイム制度(スマートワーク制度)が導入されており、コアタイムなしで柔軟な就業時間の設定が可能です。育児休業・産前産後休業・育児短時間勤務制度、介護休業・介護短時間勤務制度が整備されており、ライフイベントに対応したキャリア継続を支援しています。年次有給休暇のほか、長期休暇取得を推奨する制度も設けられています。OpenWorkに集計されたデータでは、有給休暇消化率は58.7%(回答者ベース)となっています。
グループ福祉・その他
TOPPANグループには「TOPPANグループ福祉会」があり、冠婚葬祭・入院・災害見舞金など各種見舞金・祝い金制度が用意されています。団体定期保険への加入、退職金制度、クラブ活動支援なども確認されています。上記福利厚生の詳細および最新の制度内容については、有価証券報告書や採用・IR資料で開示されていない項目も多いため、TOPPANホールディングスの公式採用ページおよび選考プロセス内でご確認ください。
TOPPANホールディングスの転職難易度は?
TOPPANホールディングスは東証プライム上場の大手持株会社であり、転職市場における競争率は総じて高い傾向にあります。持株会社本体の中途採用枠は事業子会社(TOPPAN株式会社等)と比較して採用人数が限られており、経営企画・IR・人事・法務・DX推進など、コーポレート機能に特化した職種が中心です。以下では、公式採用サイトおよびIR資料から確認できる情報をもとに、求められる人材像と転職成功のポイントを解説します。
求められる人材像
TOPPANホールディングスが目指す企業像は「社会的価値創造企業」であり、既存の印刷技術を起点としながら、DX・SX(サステナビリティトランスフォーメーション)・成長領域(健康・ライフサイエンス、教育・文化交流、都市空間・モビリティ、エネルギー・飲料資源)の事業開発を推進することが中長期の方向性として示されています。
こうした経営方針を踏まえると、持株会社本体の中途採用では、グループ全体の戦略立案・ガバナンス・資本政策に関わる業務を担える人材が求められます。具体的には、経営企画・IR・財務・法務・人事制度設計などのコーポレート機能において即戦力となる経験を持つ方、またはDX・データ活用・新規事業開発の領域で実績を持つ方が特に評価されやすい傾向があります。採用コースとしては、新卒においては「ジョブ」「フィールド」「オープン」の3コースが設けられており、中途採用においても職種・スキルを明確にしたうえで応募することが求められます。
2022年4月に導入されたジョブ型人事処遇制度のもと、職群・等級ごとに必要なスキルと処遇が紐づく仕組みが運用されており、応募時点で自分の職群・等級イメージを把握しておくことが選考通過につながります。
転職成功のポイント
TOPPANホールディングスへの転職を成功させるためには、以下の点を意識した準備が重要です。
- コーポレート職種での即戦力経験を具体的な実績として整理しておく。経営企画・IR・財務・人事制度設計などの実務経験があれば積極的にアピールする。
- DX・新規事業・グローバルビジネスへの貢献イメージを面接で示す。TOPPANグループは「Erhoeht-X(エルヘートクロス)」の名称のもとデジタル変革を推進しており、デジタル技術やデータ活用の実践経験は強みになる。
- ジョブ型制度への理解を深め、自分が希望するポジションの職群・等級要件を事前に把握する。持株会社本体の公開求人はTOPPAN株式会社の採用サイト(HRMOS採用ページ)および各転職エージェント経由で確認できる。
- 業界理解を深める。印刷産業の枠を超えたパッケージ・エレクトロニクス・セキュリティ・デジタル事業に対して自分のキャリアをどう活かすかを言語化しておくと、志望動機の説得力が増す。
持株会社本体への転職は求人数が限られるため、転職エージェントを活用し非公開求人の情報を積極的に取得することも有効な手段です。選考難易度は高いですが、ジョブ型制度の導入により「スキルが要件と合致しているか」が選考の主軸になりつつあるため、スキルの棚卸しと適切なポジションへの応募が合格率を左右します。
TOPPANホールディングスのまとめ
本記事では、TOPPANホールディングス株式会社の平均年収・年度別推移・他社比較・役職別・年齢別データ・福利厚生・転職難易度について、有価証券報告書などの一次情報をもとに解説しました。最後に、記事の要点を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最新平均年収(2025年3月期) | 817万円(平均年齢43.0歳) |
| 年収推移(2022〜2025年3月期) | 700万円 → 817万円(117万円増、約20.6%上昇) |
| 東証プライム平均との比較 | プライム平均762万円を上回る |
| 印刷業界大手との比較 | 大日本印刷(DNP)804万円をわずかに上回り業界トップ |
| 役職別年収 | 非開示(有価証券報告書に記載なし) |
| 年齢別年収 | 非開示(有価証券報告書に記載なし) |
| 平均勤続年数 | 15.4年(プライム全体平均13.7年を上回る) |
| 人事制度 | ジョブ型人事処遇制度(2022年4月導入) |
TOPPANホールディングスの平均年収は2025年3月期時点で817万円と、東証プライム上場企業の平均を大きく上回る水準にあります。2022年3月期の700万円から3年間で117万円増加しており、ジョブ型制度の導入や事業構造改革が給与水準の向上に貢献していることが読み取れます。勤続年数の長さや離職率の低さも、同社が安定した就業環境を提供していることを示す指標の一つです。
就職・転職を検討する際は、持株会社単体の数値であることを念頭に置き、実際に所属する可能性のある事業子会社(TOPPAN株式会社等)の処遇も合わせて確認することをお勧めします。年収・処遇の最新情報は、TOPPANホールディングス公式IRページおよび有価証券報告書(金融庁EDINETでも閲覧可能)を一次情報として参照してください。


