「金融業界に就職したいけど、志望動機が上手く書けない…」
金融業界に就職したいのに、志望動機の書き方を知らないと不安になりますよね。そこで今回は、差別化するための志望動機を解説します。
- 金融業界の業種とは?
- 金融業界の志望動機のポイント3選
- 金融業界でNGとなる志望動機3選
- 業界別の志望動機の例文
希望する金融業界の志望動機が書けると、自信を持って就活に挑めるでしょう。是非参考にしてください。
金融業界の業種とは?
金融業界は主に下記の3つがあります。
- 銀行業界
- 証券業界
- 保険業界
それぞれの業界について解説します。
金融業界について詳しい解説はこちらも参考にしてください
銀行業界
銀行業界は口座開設した顧客からの預金を管理し、管理しているお金で法人や個人に利息をつけてお金を貸して利益を上げています。また国内外の口座の送金に対して、手数料をとってビジネスを成立させている業界です。
銀行業界は「メガバンク」「地方銀行」「信託銀行」「信用金庫」の4種類に大別されます。「メガバンク」は海外事業も展開しつつ、展開エリアが広く資産運用を行うのが業務です。「地方銀行」はメガバンクよりも地域に密着して、地域のサポートや中小企業のサポートを行います。
「信託銀行」は個人や法人のお金や有価証券、不動産などを代わりに管理、運用する信託という業務を行っています。「信用金庫」は一定地域に居住する個人やビジネスをしている企業を会員として、地域の発展を目的とした金融機関です。
証券業界
証券業界は投資家と株式会社の間に立ち、株や国債などの有価証券を売買する仲介をします。仲介の際に手数料をとったり、株式の運用を行ったりして利益をあげてビジネスを成立させている業界です。
実店舗で顧客とやりとりをする会社やオンラインで仲介取引ができる会社があります。会社としては対面かインターネットかの違いはありますが、行っている業務内容に大きな違いはありません。
保険業界
保険業界は保険料を払ってくれる加入者に対して、病気や事故などのトラブルに備えて保険金を支払う商品を販売しています。リスクに備えた商品の販売に加え、集めた資金を運用してビジネスを成立させている業界です。
保険業界には「生命保険会社」と「損保保険会社」があります。「生命保険会社」は病気や死亡のリスクに備えた保険商品を販売していて、個人や企業の保険を取り扱っています。「損保保険会社」は事故や災害、盗難などに備えた保険商品を販売している会社です。
金融業界の志望動機のポイント3選
金融業界の志望動機のポイントは以下の3点です。
- 金融業界を志望した理由
- 志望先の企業を選んだ理由
- 金融業界に就職して達成したいこと
それぞれ解説します。
金融業界を志望した理由
金融業界を志望した理由は、金融業界でなければ実現しないことでなければいけません。金融業界以外でも実現できそうな理由を志望動機に選んでしまうと、書類選考の通過は難しいからです。
どのように金融業界での働き方を知り、どんな心境で金融業界で働きたくなったかを自分自身で深掘りして、自分が金融業界に就職したい理由を考える必要があります。また、金融業界を志望した理由は「融資を通して地域の活性化をサポートしたい」のように、金融業界でなければ実現しないことを志望動機に選ぶようにしましょう。
志望先の企業を選んだ理由
志望先の企業を選んだ理由は、明確にしておきましょう。金融業界だけでなく、それぞれの業種にも多くの企業があります。なぜ就職先に志望している企業を選んだのか、言語化できるようにしておきましょう。
志望先の企業を選んだ理由は、以下のような理由で考えることをお勧めします。
- サポートしている範囲が全国か地域密着型か
- 銀行で海外事業展開など、力を入れている事業はあるか
- 企業の理念などで自分が共感する部分はあるか
企業の理念やどんな事業に力を入れているかを知るためには、OB・OG訪問も有効に活用しましょう。
OB・OG訪問についてはコチラの記事を参考にしてください
金融業界に就職して達成したいこと
金融業界で達成したいことを明確にしておくと、志望動機の差別化ができるのでおすすめです。企業は就活生の活躍を期待して就職試験を実施しているので、将来のビジョンはアピールに繋がります。
将来のビジョンを志望動機に書く際は、自分のどんな能力を活かして企業で活躍できるかもアピールするようにしましょう。具体的には、「生まれ育った自分の地域の活性化に貢献したい」「分析が好きなので経済の基盤を作るような融資計画を立てたい」というように自分の特性と合わせて志望動機を書くようにしましょう。
金融業界でNGとなる志望動機3選
金融業界でNGとなる志望動機を3つ紹介します。
- 給与がいい・待遇がいい
- 数字に強い・数字の強さが活かせる
- 経済を回したい・経済を発展させたい
それぞれの理由を解説します。
給与が良い・待遇が良い
給与が良い、待遇が良いため就職したいと志望動機に書くのは避けましょう。給与や待遇は転職で変えられるため、入職した後にすぐ退職するのではないかと思われてしまうからです。
また給与や待遇が志望の理由だと、仕事へのモチベーションがないのではないかと思われてしまいます。悪い印象となり、書類審査で通過しない可能性が高くなるため、給与や待遇を志望動機にするのはやめる方が無難です。
数字に強い・数字の強さが活かせる
数字に強い・数字の強さが活かせることを志望理由にするのは避けましょう。数字に強いと証明する資格があれば十分な根拠になりますが、数字が強いという主張だけでは志望する熱意が低いように感じられるからです。
数字に強いから金融業界で働きたいという理由を、もっと深掘りするようにしましょう。「数字が好きで簿記2級に合格した」や「数字に強いため、大学では経済の研究に熱心に取り組んだ」などのように、数字に強いから何ができるようになったかを答えられるようにした方がアピールに繋がります。
経済を回したい・経済を発展させたい
志望動機として経済を回したい・経済を発展させたいと理由にするのは避けましょう。金融業界でなくても、経済を回せるし、発展させられるからです。
金融業界の志望動機として、金融業界でなければ達成できないことを理由にした方が書類審査は通過しやすくなります。経済を回すのはどんな業務をしたいからか、どんな業務で経済発展のサポートをしたいのか深掘りして考えるようにしましょう。
業界別の志望動機の例文
具体的な志望動機の例文を業種別に紹介します。
- 銀行
- 証券会社
- 保険会社
- クレジットカード会社
それぞれ細かく分類して解説していきます。
都市銀行(メガバンク)
都市銀行(メガバンク)の志望動機の例文は以下の通りです。
私は国内にある数多くの業界に関わり、企業の幅広い発展を促進したいと考え、海外支店を展開し続けている貴行を志望しました。貴行は日本の中でも数多くの海外支店を抱えており、世界の金融市場を広く支えています。
大学で経済学を専攻し、世界の経済について研究すればするほど日本の経済は世界の情勢に影響を受けるのだと理解しました。世界にある現場の情報をグループ全体で連携することで、顧客のさまざまなニーズに最適に答えられるため、貴行に魅力を感じています。
貴行へ貢献するためにも英語の語学力を鍛え、大学2年生からはアメリカとオーストラリアで英語を学びました。私の目標である企業の幅広い発展促進のサポートを行うためにも、今までの目標達成力で活躍をしたいと考え、貴行を志望いたしました。
地方銀行
地方銀行の志望動機の例文は以下の通りです。
私は自分の生まれ育った町の経済を支えたいと考え、地域に根ざした経営をしている貴行を志望いたしました。私が生涯を通して達成したい目標は、生まれ育った地元の活性化です。
貴行は長年地元の人々に愛されながら、地域の企業へ融資を通して町の発展をサポートしています。地域の中でも貴行はDX化を進めており、顧客との対話の時間をより多くとっている経営方針が魅力です。
貴行の業務をサポートするためにも大学在学中に簿記2級を取得し、企業への財務状況理解ができるように自分の能力を磨いてきました。地元企業を支える、対話ができる銀行員として貴行へ貢献したいと考えています。
信託銀行
信託銀行の志望動機の例文は以下の通りです。
私が貴行を志望する理由は、信託業務で困っている人々のサポートをしたい思っているからです。以前、遺産相続の手続きをお願いした際に貴行の職員は親身な対応をしていただきました。
またOB・OG訪問をした際に、貴行は一人一人の人生や家族を支えるサービス展開を理念にしていると聞き、魅力を感じています。私も貴行の一員となって、依頼主に寄り添えるような仕事をしたいと考えています。
大学ではファイナンシャル・プランナー3級の資格をとり、相続の問題などに対応できるよう知識を深めてきました。私のコミュニケーション能力を生かして、貴行に貢献したいと考えています。
信用金庫
信用金庫の志望動機の例文は以下の通りです。
私は貴庫が支えているこの地域で活躍したいと考え、就職を志望しました。私の叔父が製品製造で起業しており、貴庫の会員でもあります。利益だけを考えた取引でなく、地域の活性化を目的としている貴庫に多く助けられたと話を聞きました。
私は貴庫が支えているこの地域に愛着があり、叔父のように地域に住んでいる人々の夢を支えることで一人一人の生活のサポートをしたいと思っています。銀行よりも親身になれる貴庫であれば、地域を支えるという私の夢が実現できると考えています。
貴庫に貢献できるようにするためにも、大学在学中では学園祭の実行委員を経験し、他の人とのコミュニケーション能力を伸ばしてきました。私の長所である、チームで対話ができるコミュニケーション能力を生かして、貴庫で活躍したいと考えています。
証券会社
証券会社の志望動機の例文は以下の通りです。
私は資産運用を通して個人の資産を増大する手助けをしたいと考え、貴社を志望いたしました。私の両親が資産運用をしており、貯金以外で資産形成をする方法があると幼い頃から教えてくれていました。
両親の影響から資産運用について学ぶようになったのですが、私の友人は資産形成についてよく理解していないというのが現状です。興味を持っても、怖くて資産運用はしたくないという友人もいました。
貴社の強みは初心者向けのサービスと商材の多さであると思っています。私の知識を生かして、怖くて資産形成ができない人へ貴社の商品を紹介し、個人の資産運用のサポートに貢献したいと考えています。
証券会社の志望動機の書き方についての詳細はコチラの記事を参考にしてください
生命保険会社
生命保険会社の志望動機の例文は以下の通りです。
私は人生で万が一が起きた時に、残された家族の経済面を支える仕事がしたいという思いから貴社を志望いたしました。実際に私の親戚が亡くなった際に、残された家族を支えたのは貴社の生命保険です。
突然だったため、親戚家族は相当なショックを受けていました。さらに急に収入が途絶えたため、生活はかなり苦労したそうです。しかし貴社の生命保険に加入していたため、現在は生活を立て直しています。
親戚の生命保険の話を聞いた際に、貴社の生命保険の素晴らしさを知りました。備えておくことで安心できるため、私の体験を交えて人々の生活の支えとなれるように貴社の生命保険を広めたいと考えています。
損害保険会社
損害保険会社の志望動機の例文は以下の通りです。
私は損害保険によって生活で不安に感じる人々の安心を届けたいと思い、貴社を志望いたしました。日本では地震や台風などの災害が多く、保険を必要としている方が多くいます。私も学生時代に災害地へ支援ボランティアを行い、損害保険の大切さを目の当たりにしました。
貴社はさまざまなトラブルやリスクに対して、加入者にメリットのある商品展開をしており、誠意ある対応をしている企業です。実際にOB・OG訪問の際も、責任のある対応のお話を聞き、企業の理念に魅力を感じました。
貴社に貢献できるように、大学生活ではファイナンシャル・プランナー3級の資格をとり、保険について学びました。安心を届けたいという思いを実現するためにも、貴社を志望いたします。
クレジットカード会社
クレジットカードの志望動機の例文は以下の通りです。
私はキャッシュレスを通して、人々の生活を豊かにしたいため貴社を志望いたしました。日本ではキャッシュレス化が進んでおり、地方では対応できていないのが現状です。
実際に私の祖父も地方に住んでいるため、サポートなしではクレジットカードを作成できていませんでした。しかし貴社のサービスはオンラインでわかりやすいページを作り、電話で対応などサポートが手厚いため、祖父もクレジットカードを作成できました。
高齢者や初心者にわかりやすいサービス提供をする貴社に魅力を感じました。大学で学んだ金融の知識を活かして、貴社のクレジットカードの普及に貢献したいと考えています。
まとめ
この記事では金融業界の志望動機について解説しました。金融業界の志望動機のポイントは以下の通りです。
- 志望動機のポイントを抑える
- NGとなる志望動機を書かない
- 例文を参考にして志望動機を作成する
金融業界の志望動機のポイントを抑えておけば、説得力ある志望動機が作成できます。希望する就職先に入職するためにも、ポイントを抑えた志望動機を書けるようにしましょう。