株式会社エクセディ（以下、エクセディ）は、自動車のクラッチやトルクコンバータなど駆動系部品の分野で世界をリードする自動車部品メーカーです。この記事では、エクセディの最新の平均年収や役職別・年齢別の収入推移、福利厚生、転職難易度について詳しく解説します。転職を検討している方やエクセディへの就職を目指している方にとって、意思決定に役立つ具体的な情報をお届けします。

エクセディの会社概要

エクセディは1950年に「株式会社大金製作所」として設立され、70年以上にわたって自動車部品業界のリーディングカンパニーとして成長を続けています。世界25ヶ国52社の拠点を有するグローバル企業として、マニュアルクラッチやトルクコンバータなどの駆動系部品を世界各地で生産・販売しており、摩擦・振動・流体に特化したコア技術で高い評価を受けています。

エクセディの基本情報

項目	詳細
会社名	株式会社エクセディ
本社所在地	大阪府寝屋川市
設立年	1950年7月
業種	自動車部品製造業
事業内容	マニュアルクラッチ、トルクコンバータ、建設・産業機械用製品、二輪車用クラッチなどの駆動系部品の製造・販売
上場市場	東京証券取引所プライム市場

エクセディは自動車のマニュアルクラッチやトルクコンバータなど、駆動系部品を開発から生産まで一貫して行う総合メーカーです。摩擦・振動・流体に特化したコア技術により、エクセディ製品とその技術は世界中で高く評価され、広く採用されています。主力製品であるトルクコンバータでは世界トップクラスのシェアを誇り、本社工場（大阪府寝屋川市）、世界一のトルクコンバータ生産工場である上野事業所（三重県伊賀市）、川越工場（埼玉県）など国内外に多数の拠点を展開しています。また、持続可能な社会の実現のため、カーボンニュートラルを目指した製品開発も積極的に進めており、電動化やハイブリッド車向けの次世代製品開発にも注力しています。

エクセディの平均年収はどのぐらい？

エクセディの最新の平均年収は548万円です。2023年度の全国の平均年収は460万円（出典:国税庁）のため、全国平均を88万円上回る水準にある企業といえます。近年では平均年収は6.65%の上昇トレンドにあり、平均年収が着実に上昇している企業として注目されています。

年度別の平均年収推移

年度	平均年収	平均年齢
2024年3月	548万円	42.4歳
2023年3月	538万円	42.1歳
2022年3月	543万円	41.8歳
2021年3月	502万円	41.5歳
2020年3月	513万円	41.2歳
2019年3月	533万円	40.9歳

出典：株式会社エクセディ 有価証券報告書（2024年3月期）

エクセディの平均年収は、2021年3月期に一時的に502万円まで下がったものの、その後は回復基調にあります。2022年3月期には543万円まで回復し、直近の2024年3月期では548万円と順調に上昇しています。この背景には、同社の業績回復と従業員の処遇改善への取り組みがあると考えられます。

他企業との比較データ

企業・業界	平均年収
エクセディ	548万円
自動車・輸送機業界平均	691万円
東証プライム上場企業平均	742万円
全国平均	460万円

エクセディの平均年収548万円は、全国平均の460万円を大きく上回っているものの、東証プライムの自動車・輸送機業界の平均年収691万円と比較すると143万円低い水準となっています。業界内順位は51位（全52社中）と下位に位置していますが、近年の年収上昇トレンドを考慮すると、今後の改善が期待されます。業界内の最高年収はトヨタ自動車の899万円、最低年収はタチエスの547万円となっており、エクセディは業界内でも中位から下位のポジションにあります。

エクセディの役職別年収データ

エクセディでは、役職に応じて年収に大きな差が生まれています。総合職の平均年収は636万円、管理職級の平均年収は845万円前後となっており、昇進によって年収アップを目指すことができる体系となっています。

役職	推定年収（万円）
係長・主任クラス	580万円前後
課長クラス	720万円前後
部長クラス	845万円前後
役員	2,585万円（平均）

2024年度の役員報酬は、役員全体で平均2,585万円となっており、管理職から役員への昇進によって大幅な年収アップが期待できます。エクセディでは実力主義的な評価制度も導入されており、若手でも実績次第で早期の昇進・昇格が可能な環境が整っています。技術系職種では、専門性を活かした技術管理職としてのキャリアパスも用意されており、多様なキャリア形成が可能です。

エクセディの年齢別年収推移

エクセディの年齢別年収は、経験とスキルの蓄積に応じて段階的に上昇する傾向にあります。月々の平均手取りについては、20代では23万円前後、最高年収となる50代では37万円前後となっています。

年代	推定年収範囲（万円）
20代	380～450万円
30代	500～600万円
40代	600～750万円
50代以上	700～850万円

エクセディでは、年功序列的な要素と成果主義的な要素をバランス良く組み合わせた人事制度を採用しています。20代から30代にかけての年収上昇幅が大きく、中堅社員として活躍する40代では管理職登用により更なる収入増加が見込めます。技術系職種では専門性の向上に応じた処遇改善も行われており、長期的なキャリア形成において魅力的な企業といえるでしょう。

エクセディの福利厚生

エクセディでは、従業員の働きやすさと生活の質向上を支援する充実した福利厚生制度を整備しています。製造業として安全で働きやすい職場環境の提供を重視しており、従業員の長期的なキャリア形成をサポートしています。

制度・手当	内容
住宅手当	家族構成と居住地域に応じた住宅補助
交通費	全額支給（通勤定期代）
退職金制度	勤続年数に応じた退職金制度完備
社会保険	健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険完備
有給取得	年次有給休暇制度（取得促進の取り組み実施）
育児・介護支援	育児休業、介護休業制度、時短勤務制度

特に製造業として安全衛生管理に力を入れており、従業員の健康管理支援制度も充実しています。また、グローバル企業としての特色を活かし、海外研修制度や語学習得支援制度なども整備されています。技術系職種向けには資格取得支援制度や技術研修制度も用意されており、専門性向上のためのサポート体制が充実しています。ワークライフバランスの向上にも積極的に取り組んでおり、働き方改革の推進により残業時間の削減や有給取得率の向上に努めています。

エクセディの転職難易度は？

エクセディへの転職は、技術系職種を中心に中途採用を積極的に行っており、自動車業界での経験や機械工学系の知識を持つ人材を求めています。グローバル展開を進めている企業として、国際的な視野を持つ人材への需要も高まっています。

求められる人材像

エクセディでは、以下のような人材を求めています。

• 自動車部品業界での技術開発や製造経験を有する方
• 機械工学、電気工学、材料工学などの専門知識を持つ方
• 品質管理や生産技術に関する実務経験のある方
• グローバルな視野を持ち、海外展開に対応できる方
• チームワークを重視し、協調性を発揮できる方

転職成功のポイント

エクセディへの転職を成功させるためには、以下のポイントが重要です。

• 自動車部品業界での具体的な技術経験と成果をアピールする
• クラッチやトルクコンバータなど駆動系部品に関する知識を深める
• 品質向上やコスト削減に貢献した具体的な事例を準備する
• グローバル展開における経験や語学力をアピールする
• 電動化やカーボンニュートラルなど次世代技術への関心を示す

特に、エクセディは電動化対応製品の開発に注力しており、EVやハイブリッド車向けの技術開発経験があると高く評価されます。また、グローバル企業として海外拠点での勤務経験や、多国籍チームでの協働経験も重要な評価ポイントとなります。製造業特有の安全意識や品質への取り組み姿勢も重視されるため、これらの経験を具体的にアピールすることが転職成功の鍵となります。

まとめ

エクセディの平均年収は548万円と、全国平均を大きく上回る水準にあります。自動車・輸送機業界内では下位に位置しているものの、近年の上昇トレンドや役職昇進による年収アップの可能性を考慮すると、長期的なキャリア形成には魅力的な企業といえるでしょう。

転職を検討される方は、同社の技術領域や求める人材像を十分に理解し、自身の専門性や経験をどのように活かせるかを明確にすることが重要です。特に技術系職種では、自動車部品業界での経験や機械工学系の知識が高く評価されるため、これらの経験を持つ方にとっては良いキャリア機会となるでしょう。

エクセディは駆動系部品で世界をリードする技術力を持つ企業として、今後も成長が期待されます。電動化やカーボンニュートラルといった自動車業界の大きな変革期において、技術革新を担う企業で働くことに魅力を感じる方には、特におすすめの転職先といえるでしょう。転職を検討される際は、同社の技術ビジョンや事業戦略に共感し、長期的な視点でキャリアを築いていく意欲を持って臨むことをおすすめします。