電池技術で世界をリードするマクセル株式会社(以下、マクセル)の年収について、詳しく解説します。この記事では、マクセルの平均年収から役職別・年齢別の年収推移、福利厚生、転職難易度まで、転職を検討している方に必要な情報を網羅的にお伝えします。
マクセルの会社概要
マクセルは、1960年に設立された電気機器メーカーで、独自のアナログコア技術を活かした高品質な製品を「自動車」「住生活・インフラ」「健康・理美容」の3分野を中心にグローバルに展開しています。乾電池やリチウムイオン電池、産業用テープ、車載用光学部品、理美容機器など、幅広い分野で事業を展開し、多くの製品で世界トップシェアを誇っています。
マクセルの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | マクセル株式会社 |
本社所在地 | 東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル 21階 |
設立年 | 1960年 |
業種 | 電気機器 |
事業内容 | エネルギー事業、産業用部材料事業、電器・コンシューマー事業 |
上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
マクセルの事業は大きく3つのセグメントで構成されています。エネルギー事業では、リチウムイオン電池やEV電池材料などを手がけ、産業用部材料事業では、粘着テープや車載レンズユニット、ICカードリーダライタなどを製造しています。電器・コンシューマー事業では、健康・理美容機器やプロジェクター、記録メディアなどを展開し、各分野で革新的な製品を提供し続けています。
マクセルの平均年収はどのぐらい
マクセルの2024年3月期における平均年収は717万円となっています。全国平均の年収458万円(国税庁調べ)と比較すると、259万円も高い水準にあり、電気機器業界の中でも競争力のある年収を実現しています。
年度別の平均年収推移
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数 |
---|---|---|---|
2024年3月期 | 717万円 | 44.8歳 | 1,250人 |
2023年3月期 | 710万円 | 44.5歳 | 1,408人 |
2022年3月期 | 703万円 | 44.2歳 | 1,380人 |
2021年3月期 | 698万円 | 43.8歳 | 1,350人 |
2020年3月期 | 695万円 | 43.5歳 | 1,320人 |
2019年3月期 | 685万円 | 43.1歳 | 1,290人 |
出典:マクセル株式会社 有価証券報告書(各年3月期)
過去6年間の推移を見ると、平均年収は継続的な上昇傾向にあり、2019年から2024年にかけて約32万円の増加を記録しています。平均年齢も44.8歳と安定した職場環境であることが伺えます。
他企業との比較データ
企業名 | 平均年収 | 業界内順位 |
---|---|---|
キーエンス | 2,067万円 | 1位 |
ファナック | 1,364万円 | 2位 |
ジーエス・ユアサ | 961万円 | 13位 |
東芝 | 915万円 | 18位 |
パナソニック | 758万円 | 65位 |
マクセル | 717万円 | 81位 |
シャープ | 718万円 | 80位 |
電気機器業界156社中81位となっており、業界平均の753万円と比較すると36万円低い水準です。しかし、全国平均を大きく上回る年収水準を維持しており、東証プライム上場企業の平均年収742万円とほぼ同等の水準にあります。
マクセルの役職別年収データ
マクセルの役職別年収について、公式データは非開示となっていますが、業界水準から推定される年収データをご紹介します。
役職 | 推定年収(万円) |
---|---|
係長・主任クラス | 非開示 |
課長クラス | 非開示 |
部長クラス | 非開示 |
総合職平均 | 832万円 |
管理職級平均 | 1,106万円 |
マクセルでは詳細な役職別年収データは公式には開示されていません。ただし、業界統計による推定では、総合職の平均年収は832万円程度、管理職級では1,106万円程度となっています。また、2024年度の役員報酬は役員全体で平均3,340万円となっています。
マクセルの年齢別年収推移
マクセルの年齢別年収データも詳細は非開示となっていますが、業界統計から推定される年収範囲をご紹介します。
年代 | 推定年収範囲(万円) |
---|---|
20代 | 451-500万円 |
30代 | 654-720万円 |
40代 | 729-800万円 |
50代以上 | 768-850万円 |
新卒からキャリアを積み重ねることで着実に年収が上昇し、50代で最高年収に到達する傾向があります。平均勤続年数が19.4年と長く、長期的なキャリア形成が可能な環境が整備されています。なお、2024年度の大卒初任給は25万円(修士卒は27万7千円)となっています。
マクセルの福利厚生
マクセルは充実した福利厚生制度を整備しており、従業員の働きやすさを重視しています。主な福利厚生制度をカテゴリ別にご紹介します。
住宅関連制度では、自己名義で住居を賃借する場合に住宅手当を支給(会社基準による)しており、独身者は30歳まで住宅補助を受けることができます。交通費・手当関連については、通勤手当(6ヶ月定期の金額を全額支給)、残業手当、休日手当、在宅勤務手当、子ども手当等が支給されます。
休暇制度では、完全週休2日制(土・日・祝)に加え、夏季休暇・年末年始休暇・ゴールデンウィーク等があり、年間休日は125日となっています。有給休暇取得日数は全社平均で16.9日と、取得しやすい環境が整備されています。働き方支援制度として、フレックスタイム制度(1日の標準労働時間7時間45分)、短時間勤務制度、在宅勤務制度、時間単位年休等を導入しており、育児休暇取得率は女性100%、男性83.3%を達成しています。
保険・退職金制度については、雇用保険、健康保険、厚生年金保険、労災保険の各種社会保険に加え、退職金制度、確定拠出年金制度を整備しています。その他の制度として、社員持株会(奨励金あり)、財形貯蓄、資格取得費用補助、社員食堂、産業医による健康管理サポート等があり、連携宿泊施設も充実しています。
マクセルの転職難易度は
マクセルの中途採用比率は60%以上と高く、転職者にとって門戸が開かれた企業と言えます。全社平均残業時間は17.5時間/月と適度な水準にあり、平均勤続年数19.35年という安定性も魅力的です。
求められる人材像
マクセルでは職種別採用を実施しており、求人領域の専門性を持つ人材を求めています。第二新卒も応募可能で、幅広いキャリア段階の人材を受け入れています。特に重視される人物像として、知財戦略強化などの課題解決において、社内外との円滑なコミュニケーションを図り、利害調整や合意形成を推進できる人材が求められています。
また、チームワークを重視し、周囲と協調しながら業務を進められる協調性も重要な要素です。グローバル展開を加速させている同社では、国際的な視野を持ち、英文契約書の作成や海外企業との交渉に対応できる語学力も評価されます。
転職成功のポイント
マクセルへの転職を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。まず、同社の事業領域である「自動車」「住生活・インフラ」「健康・理美容」分野における専門知識や経験を積むことが有効です。特に電池技術、光学技術、材料技術などの技術的な専門性は高く評価されます。
職種別採用を実施しているため、自分の専門分野と企業のニーズを正確に把握し、具体的な貢献方法をアピールすることが重要です。また、長期的なキャリア形成を重視する社風であるため、同社でのキャリアビジョンを明確に示すことも効果的です。面接では、チームワークを重視する企業文化に適応できることを具体的なエピソードで示すことが成功への鍵となります。
まとめ
マクセルは平均年収717万円という競争力のある給与水準を持ち、全国平均を大きく上回る待遇を提供している企業です。電気機器業界内では中位の位置にありますが、充実した福利厚生制度と働きやすい環境が整備されており、長期的なキャリア形成を望む転職者には魅力的な選択肢と言えるでしょう。
中途採用比率60%以上という数字が示すように、転職者を積極的に受け入れる風土があり、専門性を持つ人材にとってはチャンスの多い企業です。技術革新を続ける同社で、あなたの専門性を活かしたキャリアアップを検討してみてはいかがでしょうか。転職を検討される際は、自身のスキルと企業のニーズをしっかりと分析し、長期的なキャリアビジョンを明確にした上で挑戦されることをお勧めします。