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エンジニアの転職理由ランキングTOP8|面接で使える例文と上手な伝え方を解説

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「給与に不満はあるけど、これって転職するほどの理由なのかな…」「面接で転職理由を聞かれたら、正直に言っていいのか迷う」——エンジニアとして働いていると、こんな悩みを抱えることは決して珍しくありません。

実は、エンジニアが転職を考える理由には共通したパターンがあります。そしてその理由は、うまく言語化して伝えることができれば、面接官に好印象を与える強みに変えることもできるのです。

この記事では、調査データをもとにエンジニアの転職理由ランキングTOP8を解説するとともに、「本音をそのまま言ってはいけない理由」「ネガティブな理由をポジティブに伝えるコツ」「転職理由ごとの面接例文」まで、実際の転職活動ですぐに使える情報をまとめました。転職しようか迷っている方も、すでに転職活動中の方も、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

エンジニアの転職理由ランキングTOP8

まず、エンジニアが実際にどのような理由で転職を考えているのかを見ていきましょう。株式会社ベイジが2024年12月〜2025年1月にかけて実施した「ITエンジニアの転職実態調査2025年版」によると、転職を考えたきっかけとして最も多かったのは「給与が低い」(41.68%)、次いで「仕事量や残業が多い」(35.01%)という結果でした。以下に、調査データや複数の転職支援サービスの知見をもとに、エンジニアの転職理由トップ8を解説します。

1位 給与・待遇への不満

エンジニアの転職理由として、最も多いのが給与や待遇に対する不満です。スキルや実績を積み重ねても、社歴を重視する評価制度のために給与が上がりにくい環境に不満を抱くエンジニアは少なくありません。株式会社Offersの調査では、約25%のエンジニアが「給与の低さ」を転職理由として挙げており、そのうち半数近くが10〜20%の年収アップを希望しているという結果が出ています。エンジニアは市場価値が高く売り手市場が続いているため、転職によって年収アップを実現できる可能性は高い職種だといえます。なお、dodaの2025年2月時点のデータによると、ITエンジニアの平均年収は約462万円で、一般平均より約36万円高い水準にあります。

2位 スキルアップ・技術成長の限界

「同じ技術、同じ業務の繰り返しで、このままでは成長が止まってしまう」と感じることも、エンジニアが転職を決断する大きな理由のひとつです。技術の進化が著しいIT業界では、現職で触れられる技術が限られていると、市場価値の低下につながるリスクがあります。特に、AWSやAzureなどのクラウドサービス、DX関連技術、AIを活用した開発など、需要が高まっている領域に携わりたいと考えるエンジニアが増えています。また、株式会社ネオキャリアの調査では「会社で学べるスキルに限界を感じた」(23.6%)、「成長できるイメージが持てない」(20.9%)という回答が上位に入っており、スキルアップへの渇望が転職動機として根強いことがわかります。

3位 会社・業界の将来性への不安

自社の技術力が時代に追いついていない、業界全体が縮小傾向にある、経営の不安定さを感じる——こうした状況に危機感を覚えたとき、エンジニアは転職という選択肢を真剣に考え始めます。前述のネオキャリア調査では「会社の将来性や事業方向に不安を感じた」と答えた人が32.7%に達しており、3人に1人が将来性への懸念を転職のきっかけとしています。特に近年は、生成AIの台頭によってPHPなどの動的型付け言語や、マークアップエンジニアの市場ニーズが低下しつつあるという報告もあり、将来性を見据えたキャリアチェンジを検討するエンジニアが増えています(出典:doda ITエンジニア中途採用マーケットレポート2025年9月発行)。

4位 ワークライフバランスの改善

IT業界は慢性的な人手不足が続いており、個々のエンジニアにかかる業務負荷が重くなりやすい傾向があります。長時間労働や休日出勤が常態化している職場では、心身ともに疲弊し、転職を決断するケースが珍しくありません。また、コロナ禍以降にリモートワークが普及したことで、出社必須の職場に働きにくさを感じ、リモートワーク可能な企業への転職を希望するエンジニアも増えています。dodaの市場レポートによると、転職希望者の中に「リモートワークやフレックスなどの自由な働き方を求める声」が依然として多く見られるとされています。

5位 キャリアアップ・上流工程への挑戦

下流の実装作業に長く携わってきた中で、「設計や要件定義などの上流工程に関わりたい」「プロジェクトマネージャーとしてのキャリアを歩みたい」という気持ちが高まることがあります。現職ではポジションの壁や会社の体制から、希望のキャリアパスを実現しにくいと感じた場合、転職によってキャリアチェンジを図るエンジニアは多くいます。実際、dodaの調査では転職活動を通じてキャリアチェンジ(社内SE・ITコンサルタントなど)を実現するエンジニアが一定数いることが確認されています。

6位 人間関係・職場環境の問題

上司との相性の悪さ、チーム内のコミュニケーション不全、いわゆる「詰め文化」など、職場の人間関係が原因で転職を決断するエンジニアも少なくありません。ベイジの調査では「人間関係の悪化」が転職理由の3位(26.34%)に入っており、給与やスキル面の問題と並んで根強い理由であることがわかります。エンジニアは集中して業務に取り組む時間を重視する傾向があるため、感情的なフィードバックや過度な管理文化が強い職場では、とりわけストレスが蓄積しやすいとされています。

7位 裁量のなさ・技術選定への不満

「すべて上からの指示待ちで、自分で技術を選定する余地がない」「やりたいことを任せてもらえない」といった裁量の少なさは、特に自走力の高いエンジニアにとって大きなストレス要因となります。事業会社への転職を希望する理由の一つに「プロダクトに深く関わりたい」「自分の判断で技術選定をしたい」という声が多くあります。前述のベイジ調査によると、エンジニアの転職先として「事業会社から事業会社」への移動が全体の63.6%と最多であり、自社プロダクトに主体的に関われる環境を求める動きが鮮明に出ています。

8位 リモートワーク廃止・働き方の変化

2024年以降、大手事業会社を中心にリモートワークの廃止・出社回帰の動きが広がっています。これに伴い、地方在住でフルリモートで就業していたエンジニアが、居住地を変えることができないまま転職を余儀なくされるケースが増えています。dodaの市場レポートでは、こうした背景がWebサービス系エンジニアの転職者増加につながっていると指摘しています。働き方の変化は、給与や技術スタックとは関係なく転職を引き起こすトリガーとなり得るため、注目度が高まっている転職理由のひとつです。

エンジニアの転職理由を決める前に確認したい「本当に転職すべきか」の自己診断

「なんとなく今の会社がしんどい」「もっと良い環境があるはずだ」という気持ちから転職を考え始めることは自然なことです。ただ、転職は大きなキャリアの決断であるため、まず自分の状況を冷静に整理することをおすすめします。特に重要なのが、「この不満は転職で解決できるのか、それとも今の職場でも解決できるのか」という視点です。

転職で解決できる理由・できない理由の見極め方

転職で解決しやすい理由としては、「現職では扱えない技術やポジションへの挑戦」「給与水準が業界相場より明らかに低い」「リモートワーク可否など会社の制度・方針の違い」「業界・事業ドメインの変更」などが挙げられます。これらは会社そのものの構造や方針に起因しており、社内での改善が難しいため、転職によってクリアに解決できる可能性が高いです。

一方で、転職しても解決しにくい理由もあります。最も注意が必要なのが「人間関係への漠然とした不満」です。どの職場にも人間関係の課題は存在するため、転職先でも同様の問題に直面する可能性があります。また、「仕事内容が自分に合っていない気がする」という曖昧な不満も、転職前に自己分析を深めなければ、転職後も同じ悩みを繰り返すリスクがあります。

自己診断の一つの方法として、「もし給与が今より20%上がったとして、それでも転職したいか」という問いかけが有効です。答えが「それでも転職したい」であれば、給与以外の本質的な理由があるということです。逆に「給与さえ上がれば残りたい」のであれば、まず社内での交渉やキャリア相談を先に試みることも選択肢になります。

転職理由の種類転職で解決しやすいかまず試すべきこと
給与・評価制度への不満○ 解決しやすい社内交渉・昇給時期の確認
技術スタックの限界○ 解決しやすい社内異動・プロジェクト変更の打診
会社の将来性への不安○ 解決しやすい経営情報・事業計画の確認
働き方(リモート・残業)○ 解決しやすい制度改善の可能性を上司に確認
漠然とした人間関係の不満△ 要注意異動・チーム変更を先に検討
仕事内容の漠然とした不満△ 要注意自己分析・キャリア相談を先に

転職理由を言語化する作業は、単なる面接対策にとどまらず、自分が本当に求めているキャリアを明確にするための重要なプロセスでもあります。次のセクションからは、その転職理由を面接でどのように伝えるかについて詳しく解説していきます。

エンジニアの転職理由が面接で重要な理由

転職活動においてほぼ必ず聞かれるのが「なぜ転職を考えているのですか?」という質問です。この質問は、単なる雑談ではありません。面接官がこの質問を通じて確認しようとしていることを理解しておくと、回答の組み立て方が大きく変わります。

面接官が転職理由を聞く目的は、主に3つあります。

定着可能性の評価

1つ目は「定着可能性の評価」です。転職理由を聞くことで、「この人はうちの会社でも同じ理由ですぐに辞めてしまわないか」を確認しようとしています。たとえば転職理由が「給与が低かった」だけであれば、「うちの会社の給与に不満を持ったらまた辞めるのでは」と懸念されるリスクがあります。

人物像や価値観の把握

2つ目は「応募者の人物像と価値観の把握」です。何に不満を感じ、何を実現したくて転職しようとしているのかを聞くことで、その人がどのような環境でモチベーション高く働けるのかを読み取ろうとしています。「スキルアップの機会を求めている」「顧客と直接関わる業務に挑戦したい」といった転職理由は、その人の強みや志向を如実に示します。

マッチング確認

3つ目は「自社とのマッチング確認」です。応募者が転職によって実現したいことが、自社の環境や求めるポジションで実際に叶えられるかを確認しています。転職理由と志望動機に一貫性がなければ、面接官は「なぜうちの会社に応募したのか」に疑問を感じることになります。この点については次のセクションで詳しく解説します。

つまり、面接での転職理由は「前の会社への不満を説明する場」ではなく、「自分のキャリアへの前向きな意志を示す場」と捉えることが重要です。この視点の転換が、面接での評価を大きく左右します。

エンジニアの転職理由を面接でうまく伝える3つのポイント

転職理由の内容が決まったら、次はそれを「面接官に好印象を与える形」でどう伝えるかを考える必要があります。以下の3つのポイントを押さえるだけで、同じ転職理由でも受け取られ方が大きく変わります。

ネガティブをポジティブに言い換えるコツ

転職理由の多くは「現職への不満」から生まれます。しかし、不満をそのまま言葉にしてしまうと、面接官に「不満があればすぐに辞めてしまう人」という印象を与えかねません。大切なのは、嘘をつくことではなく、ネガティブな本音の裏側にあるポジティブな動機を見つけて言葉にすることです。

たとえば「給与が低くて不満だった」という本音は、「スキルや成果が正当に評価される環境でキャリアを築きたい」というポジティブな動機の裏返しです。「残業が多くて疲弊した」という不満は、「業務効率を高め、スキルアップや資格取得に時間を充てられる環境を求めている」と言い換えることができます。「上司との関係がうまくいかなかった」という理由は、「チームが一体となって成果を目指せる職場で働きたい」という前向きな思いとして伝えることができます。

リクルートエージェントは「退職理由を2割程度、転職理由を8割程度のバランスで伝えると、面接担当者が納得しやすい」と解説しています。つまり、「なぜ辞めようと思ったか」の説明はあくまで補足にとどめ、「転職によって何を実現したいのか」をメインに話す構成が理想的です。

本音(ネガティブ)面接での伝え方(ポジティブ変換)
給与が低かったスキルと成果が正当に評価される環境でキャリアを築きたい
残業が多くて辛かった業務効率を高め、技術習得やスキルアップに時間を使いたい
技術が古くて成長できない最新技術に触れ、エンジニアとしての市場価値を高めたい
上司や同僚と合わなかったチームで協力し合い、大きな成果を目指せる環境で働きたい
会社の将来が不安だった成長事業に携わり、自分のキャリアと会社の成長を重ねたい
リモートワークがなくなった柔軟な働き方ができる環境で、より高い集中力を発揮したい

転職理由と志望動機を一貫させる方法

実は、「転職理由をポジティブに言い換える」ことだけでは不十分です。転職理由と志望動機に一貫性がなければ、面接官は「なぜ数ある企業の中でうちを選んだのか」に説得力を感じられず、評価が下がってしまいます。

この一貫性を作る手順は、次のように考えると整理しやすくなります。まず転職理由(なぜ今の職場を離れるのか)を整理し、次にその理由を解消・実現できる環境の条件を言語化します。そして最後に、その条件が応募企業でどのように叶えられるのかを志望動機として組み立てるのです。

たとえば「現職ではレガシーシステムの保守が中心で、クラウド技術を習得する機会がなかった(転職理由)→ AWSやGCPを実務で使える環境で働きたい(求める条件)→ 御社はクラウドネイティブな開発体制を整えており、実務の中でクラウドスキルを深められると考えた(志望動機)」というように、転職理由・求める条件・志望動機が一本の線でつながっている状態が理想です。

面接で「転職理由と志望動機の矛盾」を突かれることは少なくありません。たとえば「チームワークを大切にしたいと言っていたのに、なぜ少人数のスタートアップを選んだのか」といった質問です。こうした矛盾が生じないよう、応募前に転職理由・求める条件・志望動機の3点セットを一度紙に書き出して確認しておくことを強くおすすめします。

また、面接での回答は理由を一つに絞ることも重要なポイントです。複数の転職理由を列挙してしまうと、「不満が多い人」という印象を与えかねません。複数の理由がある場合は、最も本質的なポジティブな理由を一つ選び、それを軸に話を組み立てましょう。

【転職理由別】エンジニアの面接例文集

ここからは、よくあるエンジニアの転職理由ごとに面接での回答例文を紹介します。あくまでひな形ですので、自分の経験や状況に合わせてアレンジして使ってください。例文の後に「なぜこの伝え方が有効か」も解説しています。

給与アップが目的の転職理由例文

現職では入社以来、Java・Springを用いたWebアプリケーション開発に5年間携わり、設計から実装・テストまでを一貫して担当してきました。技術面での成長は感じているものの、現職の給与体系は勤続年数を重視した制度で、スキルや成果が反映されにくい構造になっています。エンジニアとしての市場価値を正当に評価していただける環境で、より責任ある仕事に挑戦したいと考え、転職を決意しました。御社は成果主義の評価制度を導入されており、技術力を正当に評価いただける環境だと感じ、応募いたしました。

【この例文のポイント】「給与が低い」という本音を前面に出さず、「スキルと成果を正当に評価されたい」という前向きな動機に置き換えています。また、具体的な技術スタックと経験年数を盛り込むことで、説得力と信頼感を高めています。志望動機(成果主義の評価制度)と転職理由がきれいにつながっている点も重要です。

スキルアップが目的の転職理由例文

現職では受託開発のSIerとして3年間、主にオンプレミス環境でのシステム保守・運用を担当してきました。業務を通じてインフラの基礎知識は習得できましたが、会社のプロジェクトがクラウド技術の活用には消極的で、AWSやGCPといった現在需要が高まっている領域の経験を積むことが難しい状況です。エンジニアとして市場価値を高め続けるためには、最新技術を実務で扱える環境に身を置くことが重要だと考え、転職を決意しました。御社はクラウドネイティブな開発体制を整えていると伺っており、実務の中でクラウドスキルをさらに深めたいと考えております。

【この例文のポイント】「今の会社が古い技術しか扱っていない」という不満を、「市場価値を高めるために最新技術の実務経験が必要」という前向きな動機に変換しています。技術名を具体的に挙げることで、エンジニアとしての明確なキャリアビジョンが伝わります。

ワークライフバランス改善が目的の転職理由例文

現職では常駐型のSESとして2年間働いてきましたが、プロジェクトの繁忙期には月80時間を超える残業が常態化しており、業務外でのスキルアップや資格取得に充てる時間が十分に確保できない状況が続いています。エンジニアとして継続的に成長するためには、業務時間の効率化が図られた環境で働くことが重要だと考えるようになりました。残業を削減することが目的ではなく、限られた時間の中で質の高いアウトプットを出し、その余白でさらなる技術習得に取り組みたいという思いから、転職を決意しました。

【この例文のポイント】「残業が多くて辛い」という本音を、「スキルアップの時間を確保したい」という成長意欲の文脈で伝えています。「残業を減らしたい」だけでは受動的な印象を与えますが、「成長のための時間を確保したい」と言い換えることで主体的な動機として機能します。

キャリアアップ・上流工程挑戦が目的の転職理由例文

SESエンジニアとして3年間、さまざまなプロジェクトの実装工程に携わってきました。この経験を通じてシステム開発のプロセス全体を理解し、プログラミングスキルと問題解決力を磨くことができました。現職での経験を土台に、今後は要件定義や設計といった上流工程に携わり、プロジェクト全体を俯瞰できるエンジニアとして成長していきたいと考えています。しかし現職の体制上、上流工程へのキャリアパスが限られているため、そのステップを踏める環境に身を移したいと思い、転職を決意しました。将来的にはプロジェクトマネジメントにも挑戦し、技術とマネジメントの両面でチームに貢献できる人材を目指しています。

【この例文のポイント】現職での経験をしっかり評価したうえで「その次のステップ」を語る構成になっており、前向きさと一貫性が伝わります。将来のキャリアビジョンまで語ることで、面接官に「この会社で長く活躍してくれそう」という定着イメージを与えられます。

エンジニアの転職理由でやってはいけないNGパターン

転職理由の伝え方には「やってはいけないパターン」がいくつかあります。面接の準備を入念にしてきたとしても、以下のパターンに陥ってしまうと評価が下がる可能性があります。事前に確認しておきましょう。

前職や現職の批判・悪口

まず最もNGなのが、前職や現職の会社・上司への批判や悪口です。「上司がひどい人で」「会社の経営がずさんで」といった言い回しは、たとえ事実であっても面接の場では絶対に避けるべきです。面接官は「この人は自社に入社してもネガティブな発言をするかもしれない」と感じ、採用リスクとして見なします。批判したくなるほど辛い環境だったとしても、「チームで協力し合える環境を求めている」「より透明性の高い評価制度がある環境に移りたい」というように、自分が求めるものを前向きに語る言い方に転換しましょう。

曖昧な転職理由

次にNGなのが、転職理由が曖昧すぎるケースです。「なんとなく新しい環境に挑戦したかった」「もっと良い会社があると思って」といった回答は、熱意が感じられず、面接官に「この人はすぐに辞めてしまうのでは」という不安を与えます。転職理由は具体的であるほど説得力が増します。「どの技術を、どんな環境で、なぜ身につけたいのか」まで言語化できている状態を目指しましょう。

転職理由と志望動機の矛盾

3つ目のNGパターンは、転職理由と志望動機が矛盾しているケースです。たとえば「チームで一丸となって仕事をしたい」と転職理由で語りながら、「御社はエンジニア一人ひとりが裁量を持って独立して動ける点に魅力を感じた」と志望動機を伝えてしまうと、面接官は矛盾を感じます。前のセクションで解説した「転職理由→求める条件→志望動機」の一貫した流れを意識し、回答に矛盾が生じていないか、面接前に必ず見直しておきましょう。

応募先にも当てはまる問題を転職理由にする

4つ目として、応募先の企業でも当てはまる問題を転職理由にしてしまうことも避けるべきです。たとえば「残業が多いのが嫌だった」という理由を、残業時間が多いことで知られる企業の面接で伝えてしまうと、「なぜうちに応募したのか」という疑問を招きます。応募する企業の実態をあらかじめリサーチし、転職理由が応募先でも同じ問題として生じないかを確認しておくことが重要です。

NGな伝え方改善した伝え方
「上司が理不尽で、一緒に働けなかった」「チームで協力し合い、互いに成長できる職場環境を求めています」
「なんとなく環境を変えたかった」「AWSの実務経験を積み、クラウドエンジニアとしてのキャリアを確立したい」
「給料が低くて生活が苦しかった」「スキルと成果を正当に評価いただける環境でキャリアを築きたい」
転職理由と志望動機が矛盾している転職理由・求める条件・志望動機を一本の線でつなげる
複数の不満を次々と列挙する最も本質的な理由を一つ選び、それを軸に話を組み立てる

エンジニアが転職理由を固めるための次のステップ

この記事では、エンジニアの転職理由ランキングTOP8から、自己診断の方法、面接での伝え方のポイント、例文、NGパターンまでを解説してきました。最後に、転職理由を固めるうえで大切な考え方をまとめます。

転職理由を整理する作業の本質は、「なぜ今の職場を離れるか」を説明することではなく、「自分がこれからのキャリアで何を実現したいか」を明確にすることです。この問いに自分なりの答えが出せたとき、転職理由は自然とポジティブで一貫したものになります。面接官を説得しようとするよりも、まず自分自身が「この転職は正しい」と納得できる状態を作ることが、面接での言葉の説得力につながります。

転職理由が整理できたら、次に行うべきことは転職先の情報収集です。転職理由で語った「求める条件」が、応募先の企業で本当に実現できるかどうかを、求人票だけでなく口コミサイトや転職エージェントを通じて確認しておくことが大切です。エンジニアの転職市場は売り手市場が続いており(出典:東京ハローワーク2024年7月調査、新規求人倍率3.19倍)、条件の良い選択肢は確実に存在します。焦らず、自分のキャリアビジョンに合った環境を見極める姿勢を大切にしてください。

もし転職理由の言語化や面接対策に不安を感じる場合は、IT・エンジニア専門の転職エージェントに相談することも有効な選択肢です。「本音で話せる場所で相談し、面接では整理された言葉で伝える」というプロセスを踏むことで、転職活動の精度は大きく上がります。あなたのエンジニアとしてのキャリアが、次のステップでより充実したものになることを願っています。

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