「ガクチカの例文を知りたい」
「ガクチカが無い場合の書き方がわからない」
就活を始めた新卒大学生は、こんな不安を抱えているでしょう。
この記事では、ガクチカの書き方で重要な6つの構成要素を解説しています。アルバイトやボランティアなどのケース別に、400文字の例文も紹介します。
面接官に評価されるガクチカを仕上げ、目標の企業に就職しましょう。
企業がガクチカを聞く3つの理由
企業がガクチカを聞く理由は3つあります。
- あなたの性格や資質を知るため
- あなたと企業の相性をチェックするため
- あなたに積極的な行動力があるかを把握するため
詳しく解説します。
あなたの性格や資質を知るため
企業にガクチカを聞かれるのは、あなたの性格や資質を知るためです。あなたが学生時代、何に力を注いできたのかを聞くことで、面接官はあなたの情報を掘り下げます。
あなたと企業の相性をチェックするため
あなたと企業の相性をチェックするためにも、ガクチカを聞き取りされます。あなたの性格と資質を見極め、企業の業務や社風に相応しいかを判断するためです。
仕事上の人間関係を築くための会話力や、違う立場の意見を受け止められる協調性など、企業はコミュニケーション力を求める傾向にあります。
あなたに積極的な行動力があるかを把握するため
あなたに積極的な行動力があるかを、面接官はガクチカの内容から把握します。
たとえば、あなたが歴史に強い興味を持ち、全国の城や仏閣などを訪ねていたとしましょう。各地への移動で、下記のような強みを企業にアピールできます。
- お金の工面方法
- 日程の策定手順
- 歴史の調査内容
一見趣味のような行動でも企業にアピールできる要素が隠れています。
【ガクチカの書き方】構成に必要な6つの要素
ガクチカの構成に必要な要素を6つ紹介します。
- 結論を最初に書く
- 課題について書く
- 課題の解決策を書く
- 解決策の行動内容を書く
- 成果や学んだことを書く
- 経験をどう活かしているかを書く
一つずつ押さえていきましょう。
参考:厚生労働省 札幌新卒応援ハローワーク「ガクチカの書き方と例文」
結論を最初に書く
最初に結論、学生時代に力を注いだ内容を書きます。初めに最も重要なことを書いて、あなたが何を伝えたいかを印象付けます。
「私が学生時代に最も力を入れたことは、ディベートサークルの活動です」といった文章で、結論は短く終わらせましょう。
課題について書く
結論の行動を実践するうえでの課題を書きます。あなたが解決すべき課題を書いて、次の行動につながる起点を作ります。
ディベートサークルで精力的に活動していたならば、たとえば下記の課題があげられるでしょう。
- 円滑な意見交換
- 意見表明できるメンバーの偏り
課題を伝えたら次のステップです。
課題の解決策を書く
課題の次は解決策を書きます。解決策を伝えることで、あなたの考え方や課題解決力をアピールできます。
- メンバーごとに得意なテーマを選んでもらう
- 役割を均等に担当する
課題の解決策を伝えたら次のステップです。
解決策の行動内容を書く
解決策の行動内容を具体的に書きます。下記のようなエピソードを伝えることで、あなたの行動力を面接官にアピールできます。
- テーマの選定者が詳細を共有した
- 得意な役割の効率的な進行方法を共有した
実際の体験を書いたら次のステップです。
成果や学んだことを書く
行動内容で得た成果や学んだことを書きます。解決策を実行した際の成功・失敗体験を書けば、ガクチカに説得力が生まれます。
- 堂々とした態度が身に付いた
- 会話力・プレゼン力が向上した
- サークル全体の専門知識が深まった
成果や学んだことを書いたら、最後のステップです。
経験をどう活かしているかを書く
最後に、これまでの経験をどう活かしているのかを書きます。日常や学生生活にどう活かしているか、どんな変化があったかを書くことで、ガクチカを印象強いエピソードに仕上げます。
- レポートの質・評価が上がった
- 人間関係の構築がスムーズになった
- 講義やゼミで円滑に質問できるようになった
ガクチカの経験前と経験後の話題を盛り込めば、あなたの変化や強みが面接官に伝わるでしょう。
ガクチカで嘘を書くのはNG
ES・履歴書などを含めてガクチカの嘘はNGです。長年大学生を面接してきた面接官は、嘘を簡単に見破ります。バレずに就職できたとしても、嘘がバレないか気にするあまり、会話や仕事への集中力が落ちるリスクもあります。
行動内容を膨らます程度なら小さいリスクで済みますが、部活の大会順位や学業の成績など、大学に問い合わせればすぐに判明することです。ガクチカを嘘にしないための方法を知りたい人は、下記の記事をチェックしてください。
【ケース別】400文字のガクチカ例文集5選
400文字でまとめたガクチカの例文集を紹介します。
- 留学の経験
- アルバイトの経験
- ボランティアの経験
- インターンシップの経験
- その他の経験
順番に確かめていきましょう。
留学の経験
「私は学生時代にブラジルのサンパウロ大学へ3カ月留学しました。私が最初に設定した課題はポルトガル語の習得です。オンラインスクールでポルトガル語の基礎を学び、翻訳アプリを試して留学に臨みました。
留学開始直後に私は自分の甘さを痛感します。ブラジルのポルトガル語は本来の言語と違いが多く、私の言葉が上手く通じませんでした。最初はボディランゲージなどで乗り切りましたが、このままでは時間の浪費になると考え、交流による学習を最優先しました。言葉の違いを文字と生の声で見聞きし、2週間ほどで日常会話をこなせる語学力を身に付けました。
私は留学を通して、自分とは違う文化を受け入れる経験をしました。当初は文化の違いに戸惑うことが多かったですが、現地の文化や宗教観、言語を深く知るうちに、より尊敬の目線で見られるようになりました。御社はグローバル企業で、多国籍な社員が集まるので、きっと私が今まで身につけてきた協調性が活きてくると思います」
アルバイトの経験
「私は大学入学から現在まで、家電量販店でアルバイトとして働いています。私がアルバイトで最初に学んだのは、商品の魅力の伝え方です。エアコンや扇風機の種類は多く、性能を伝えるだけではお客様に購入してもらえませんでした。
先輩や上司から家電について学び、少しずつ売上に貢献しましたが、一定の数値に達した時点で売上が伸び悩んでしまいました。問題解決のために私が次に起こした行動は、人の観察です。売上トップの人物がお客さんとどんな会話をしているのか見聞きして、私はコミュニケーションの重要性に気付きました。売上が高いスタッフが重視していた話題は、商品ではなく雑談です。
雑談を通して信頼関係を築く方が、商品を購入してもらえるきっかけになると学びました。お客様との雑談を優先した結果、売上の向上につながっています。雑談を通して関係を構築できる会話力で、御社に貢献できると考えます」
下記の記事で職種別にアルバイトの例文をまとめているので、参考にしたい人はぜひ読んでおきましょう。
ボランティアの経験
「私は大学3年時に、1年間児童養護施設でボランティアとして働きました。最初に取り組んだ課題は、子どもの警戒心を解くことです。施設の子どもとの距離を詰めることは、簡単ではありませんでした。
ベテランの経験者に相談し、子どもが興味を持つオモチャや食べ物、話題など、とにかく何でも試しました。会話できるようになるまで数日の子もいれば、数週間かかった子もいます。最後まで会話できない子もいました。
大人が相手ならば趣味や仕事について話題にできますが、人生経験が少ない子どもと話せるテーマは簡単に見つかりません。子どもと会話をスタートさせるまで、試行錯誤し続けるしかありませんでした。
子どもとの触れ合いで私が得た力は粘り強さです。目の前の人物が何を好んで何を嫌い、何を望んでいるのかを把握できるようになりました。相手をよく観察し求めていることを提示する提案力は、御社での営業に役立つと考えます」
インターンシップの経験
「私は大学3年生時、6カ月間Web制作会社のインターンシップを経験しました。携わった業務は、新規アプリケーションの開発です。チーム内のエンジニア・マーケター・デザイナーとの情報共有、クライアントとのヒアリングなど、経験者の支援を受けながら幅広い業務に携わりました。
特に困難だったのは知識の習得です。プログラミング以外の職種の方と関わる機会が多かったため、会話を進めるために時間がかかりました。今まで関わったことがなかった人と会話することで、考えた内容をわかりやすく伝える難しさに気付けました。
インターンシップを経験して、私は会話の重要性を学びました。同じ職種の方とも会話に食い違いがあったため、確認作業を徹底しました。意図を確実に把握することが社会人としての必須スキルだと考えます。インターンで培ったプログラミングスキルと対応力で、御社に貢献したいと思います」
インターンシップは、実際に企業の業務を体験できる制度です。インターンシップをガクチカにまとめる具体的な方法を知りたい人は、下記の記事を読んでください。
その他の経験
「私は学生時代、自己管理を強く意識して過ごしてきました。学業とアルバイトを両立させるためには、スケジュール管理を徹底する必要がありました。
私が重視したのは健康面についてです。スケジュール管理が上手くいかず、遅刻や成績の悪化、アルバイトでのミスなど、大学入学後に生活の質が一気に崩れています。これらの問題を解決するために、隙間時間の活用を徹底しました。
通学時間でのテキスト学習、入浴時のオーディオブックリスニング、運動不足解消を目的とした階段の利用など。人や本、ネット上で学んだ時間効率化の方法を実践しています。隙間時間を活用できたことで、私は大学生活を無事に過ごせました。
留学や部活などの強みはありませんが、時間効率の重要性は強く意識できている自信があります。作業を効率良く進められる管理能力を、御社の業務改善に活かしたいと思います」
まとめ
この記事では、ガクチカの構成で重要な6つの要素を解説しました。
- 結論を最初に書く
- 課題について書く
- 課題の解決策を書く
- 解決策の行動内容を書く
- 成果や学んだことを書く
- 経験をどう活かしているかを書く
また、留学やインターンシップなどのケース別に例文も紹介しました。面接官に強くアピールできるガクチカをまとめ、就職活動を成功させましょう。