最終面接にたどり着いたものの「最終面接では何を聞かれるだろうか?」「質問に対してどんな対策をとれば良いの?」と不安や緊張を感じている新卒生は少なくありません。
最終面接には、事前の対策が重要です。面接官の評価ポイントや予想される質問を知っていれば、当日落ち着いて質問に回答できるでしょう。
この記事では、最終面接でどんな対策をしておけばいいかわからず不安な新卒生向けに以下の内容を解説します。
- 最終面接とは?
- 最終面接の特徴・一次面接と二次面接との違い
- 新卒生がすべき最終面接対策6選
- 聞かれることリスト(回答例付き)
本記事で面接対策をしっかりと行い、内定獲得を目指しましょう!
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最終面接とは?
最終面接とは、採用プロセスの最終段階で行われる面接です。主に社長や役員などの役員クラスが面接官を担当し、就活生の入社意欲と自社とのマッチ度を確認します。
一次面接・二次面接などの面接記録や評価を踏まえた質問がされる可能性が高いため、最終面接はより十分な対策をして臨みましょう。
最終面接の特徴・一次面接と二次面接との違い
ここでは最終面接の特徴を解説します。最終面接の特徴と併せて、一次面接と二次面接との違いもご紹介します。
最終面接と一次面接・二次面接との違いを表にまとめると以下のようになります。
一次面接 | 二次面接 | 最終面接 | |
面接官の役職 | 人事担当者・現場社員 | 人事担当者・管理職 | 社長・役員 |
評価ポイント | ・基本的なマナーと態度 ・コミュニケーション能力 ・入社意欲 | ・人柄や価値観 ・会社が求めるスキルや能力の有無 ・論理的思考力 ・入社意欲 | ・入社意欲 ・企業とのマッチ度 ・キャリアビジョン ・一貫性のある態度・回答 |
面接形式 | 個人面接・グループ面接 | 個人面接・グループ面接 | 個人面接 |
一次面接・二次面接との違いを理解した上で、最終面接の特徴を詳しくみてみましょう。
面接官の役職が役員クラス
一次面接や二次面接では人事担当者や現場の管理職クラスの社員が担当する面接官ですが、最終面接では役員クラスが担当することが一般的です。会社の規模によっては社長自らが行う場合もあるでしょう。
採用決定権をもつ役員クラスの経営層が、就活生と直接言葉を交わすことで「今後自社で貢献してくれる人材かどうか」を見極めています。
一次面接と二次面接の時よりも最終面接では緊張感を持つ就活生が多いと思いますが、どのような立場の人が面接官であっても、自分自身をアピールできるように準備をしておきましょう。
評価ポイントが入社意欲や企業とのマッチ度
最終面接で重要となる評価ポイントは入社意欲と自社企業とのマッチ度です。なぜならスキルや能力があっても、企業の価値観や考え方と合わない人は企業内で活躍することが難しいからです。また、せっかく入社してもミスマッチですぐに退職してしまう可能性も考えられます。
企業は、「入社後長く働いてもらいたい」「会社に貢献してもらいたい」という気持ちで採用活動をしているので、「自社で働きたい」という入社意欲を重要視しています。
企業理念や価値観などをしっかりと理解した上で、自身と共感する部分を明確にアピールしましょう。
面接形式が個人面接
最終面接は面接形式が個人面接である場合がほとんどです。なぜなら最終面接では、就活生一人ひとりと向き合い、就活生の本質的な部分を見極めようとしているからです。
個人面接ではグループ面接時と比べて、詳細な回答や回答を掘り下げる質問をされる可能性が高くなります。一次面接や二次面接時よりもさらに深い自己分析や企業研究をしておくことが重要です。
新卒生がすべき最終面接の対策6選
ここでは新卒生がすべき最終面接対策を6つ紹介します。
- これまでの回答を振り返る
- 志望動機・自己PRを再確認する
- 企業研究を深める
- 入社後のキャリアプランを考える
- 最終面接で聞かれることの回答を準備する
- 逆質問の準備をする
前提として最終面接では、今までの面接内容と回答が一貫しているかを見られる可能性が高いです。志望動機や自己PRなどエントリーシートや履歴書に書いた内容と相違が無いように意識しましょう。
またグループ面接の時よりも回答を深堀りされる可能性を踏まえて、企業研究を深めたり、志望動機や自己PRのブラッシュアップを行っておくことが重要です。
対策としてあげた6つの内容を詳しく紹介します。
これまでの回答を振り返る
新卒生がすべき最終面接の対策1つ目は、これまでの回答を振り返ることです。なぜなら最終面接で大切なことの一つに、これまでの面接内容との一貫性が求められるからです。
最終面接を担当する面接官には、あなたのエントリーシートや履歴書、これまでの面接での評価が共有されています。最終面接で今までと大きくずれた回答をしてしまうと、回答の信憑性が失われてしまう可能性があります。
これまでの回答を振り返り、深掘りされてもうまく答えられるように準備しておきましょう。
志望動機・自己PRを再確認する
新卒生がすべき最終面接の対策2つ目は、志望動機・自己PRを再確認することです。最終面接では一次面接や二次面接のとき以上に入社意欲が重要視されます。「なぜ他社ではなく、この会社を志望するのか」「自分が持っているスキルや能力が会社でどう貢献できるのか」こういった質問を聞かれたときに明確に回答できるよう、志望動機や自己PRを確認しましょう。「御社だから」ということが伝われば、入社意欲の高さを感じてもらえるでしょう。
企業研究を深める
新卒生がすべき最終面接の対策3つ目は、企業研究を深めることです。企業研究を深めておくことで、会社への関心の高さや入社意欲をアピールできます。
応募書類を送付したときと最終面接までの期間中に、企業や業界の状況が更新されている可能性もあります。最終面接で質問された時にきちんと答えられるよう、企業のwebサイトや求人ページ、IR情報なども欠かさずチェックしておくことが大切です。「会社や業界のことをよく勉強している」と好印象を与えられるでしょう。
入社後のキャリアプランを考える
新卒生がすべき最終面接の対策4つ目は、入社後のキャリアプランを考えることです。入社後のキャリアプランを伝えることで、企業側もあなたが今後どのように成長し活躍できるのか具体的にイメージし判断することができます。キャリアプランを伝えるときには「〇年後に〇〇の仕事をしたい」「そのためには〇〇に力を入れる」など具体的な数字や取り組み内容を示せることが重要です。
最終面接で聞かれることの回答を準備する
新卒生がすべき最終面接の対策5つ目は、最終面接の回答を準備することです。最終面接は一次面接や二次面接のときよりも緊張してしまいがちです。回答を準備しておくことで、当日落ち着いて回答できるでしょう。回答を全て丸暗記するのではなく、伝えたい内容をある程度決めておく方が、当日自分の言葉として自然に回答できます。
企業に提出したエントリーシートや履歴書の内容に目を通し、深掘りされそうなところをピックアップしておくのもおすすめです。
聞かれることの回答例をリスト化しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
逆質問の準備をする
新卒生がすべき最終面接の対策6つ目は、逆質問の準備をすることです。逆質問は最終面接でも聞かれる可能性があります。一次面接や二次面接のときとは違い、役員クラスが面接官を務めるため、経営に携わる人にしか答えられない質問をすることをおすすめします。
面接官に合わせた質問をすることで、企業のことをより深く知ることができ、同時にあなたの入社意欲の高さをアピールすることができるでしょう。
聞かれることリスト【回答例付き】
ここでは最終面接で聞かれることを8つ紹介します。
- 志望動機を教えてください
- 自己PRを教えてください
- 長所と短所を教えてください
- なぜ当社を選んだのか教えてください
- 当社の企業理念についてどう思うか教えてください
- 入社後、当社で貢献できると思うことを教えてください
- 5年後、10年後のキャリアビジョンを教えてください
- 他社の選考状況を教えてください
全て回答例付きで紹介するので、最終面接対策としてぜひ参考にしてみてください。
志望動機を教えてください
志望動機を伝える時のポイントは、なぜその業界・企業を選んだのか、自分の経験や企業の特徴を含めて具体的に伝えることです。
私が御社を志望する理由は、お客様との直接的なコミュニケーションを通じて地域の人から喜ばれる仕事をしたいと考えているからです。
私は大学生時代にアルバイトとしてコンビニの接客を経験しました。お客様が求めている商品をお客様との会話からリサーチし仕入れておくことで、顧客満足度を高めながら店舗の売り上げにも貢献するという小売業の魅力を感じました。
御社は、地域密着型の店舗運営を行っており、本部ではなくお客様の声を聞きながら現場判断で仕入れを任せてもらえるところに大変魅力を感じております。
入社後は接客のアルバイトで培ったコミュニケーション能力やリサーチ力を通じて、御社の成長に貢献できるように努めたいと思っています。
自己PRを教えてください
自己PRはあなたの人柄が分かる質問です。企業に自身の強みを分かりやすくアピールできるように、具体的なエピソードや数字を用いて説得力を持たせましょう。
私の強みは、困難を乗り越える継続力です。
私は大学時代バドミントン部に所属していました。1年生のときはなかなか試合で勝つことができず、とても悔しい思いをしたことがあります。自分の何が勝つために足りないのか考えたところ、練習量が圧倒的に足りないことに気がつきました。足りない練習量を補うために部活の練習後に毎日1時間の自主練習を行うことで、3年生の時には県大会のベスト8位に入賞するまでに成長することができました。1年生から3年生になるまでの間、毎日欠かさず自主練習をした成果だと自負しています。
大学時代の部活動の経験から、現状を変えるために努力を継続することで目標を達成できることを学び、継続力が自分の強みだと感じています。
長所と短所を教えてください
長所と短所についての質問も、人間性を知るためによく聞かれる質問です。長所を伝えるときには、具体的なエピソードに加えて、志望企業での活かし方まで話せると好印象を与えることができるでしょう。
短所を伝えるときは、短所を改善するための具体的な取り組みを伝えることが重要です。
長所も短所も具体的なエピソードを話す前に結論から述べることで、相手に分かりやすく伝わります。
私の長所は計画性があるところです。自分でゴールを設定し、ゴールを達成するために必要なタスクを洗い出し実行することが得意です。計画性のおかげで1ヶ月で簿記3級の資格を取得した経験があります。
仕事においても達成までの期限を明確にし、必要なタスクを洗い出すことで計画的に業務を進めることに貢献できると考えています。
私の短所は完璧主義なところです。細部にこだわりすぎて作業時間が多くかかってしまうことがあります。
自身の完璧主義の特徴に気づいてからは、作業時間をはじめに設定し、タイマーをかけて作業に取り組むようにしました。現在では時間内に作業を終わらせるために、優先順位をつけて作業に取り組むようにしています。
なぜ当社を選んだのか教えてください
最終面接で企業はあなたの入社意欲を知りたいと考えています。「同業他社ではなく、なぜ当社を選んだのか」という質問に対して具体的に答えられるよう、十分な企業研究を行うことが大切です。志望企業の具体的な理念や事業内容、社風などに触れた上で回答しましょう。
御社を志望した理由は、御社の「本物志向で質の良い製品を届ける」という企業理念に強く共感したからです。
私は子供の頃から一つのものを大切に使い続けることを心がけています。現代ではたくさんの物が安く簡単に手にいれることができますが、すぐ壊れてしまい捨てられることも多いです。御社が作る家具は一般的な価格から見ると高価ですが、長い間お客様の生活を支え暮らしを豊かにする唯一無二の家具だと思っています。
私も御社の理念のもと、お客様から長く愛される品質が高い家具を作りたいと思い御社を志望しました。
当社の企業理念についてどう思うか教えてください
企業理念についての考えを述べる場合は、具体的に企業理念のどの点にどのように共感したのか伝えましょう。ホームページや選考中にもらった資料を確認し、企業理念について自身の経験と共感できる点を整理しておくことが大切です。
私は御社の「人を大切にする」という企業理念に深く共感しました。大学時代のサークル活動を通じて、一人一人の個性を活かすことで、大きなことを成し遂げることを学んだ経験と重なる部分があったからです。
人を大切にするという企業理念は、お客様だけでなく、従業員や取引先など会社に関わる全ての人を大切にすることで、持続的に支持される企業を目指すという考えに感銘を受けました。
入社後、当社で貢献できると思うことを教えてください
「入社後、当社で貢献できると思うことを教えてください」という質問は、あなた自身の強みが企業でどう活きるのかを見極める質問です。これまでの経験で得たスキルがどう仕事に活かせるのか、具体的に示しましょう。
私はアルバイトで培った接客スキルを活かして、御社の売上向上に貢献できると考えています。
大学時代にアパレル販売のアルバイトをしており、お客様のニーズを聞き出す丁寧な接客を心がけてきました。ニーズを聞き出す丁寧な接客のおかげで常に売り上げ目標の120%を達成していました。
御社に入社してからもお客様に寄り添った接客を行い、顧客ニーズを的確に把握し、適切な商品を提案することで売上向上に貢献したいと考えています。
5年後、10年後のキャリアビジョンを教えてください
入社後の活躍を見据えるため、最終面接では5年後10年後のキャリアビジョンを質問される場合があります。ただやりたい業務を伝えるだけでなく、その業務に関わるためには具体的に何を努力するのか答えることが大切です。
御社に入社した際には、将来的に商品開発・企画の業務につきたいと思っています。そのためにはまず3年程現場で働き、お客様のリアルな声に耳を傾けます。5年後に商品開発・企画の業務に携わりたいです。商品開発・企画の業務に真摯に取り組みながらマネジメントを学び、10年後には商品開発・企画部門の管理職として活躍できる存在になりたいと考えています。
他社の選考状況を教えてください
他社の選考状況を教えてくださいという質問は、内定を承諾するかどうかの想定をするために聞きます。また志望業界などに一貫性があるか確かめることで、就活生の考え方や価値観を確かめている可能性もあります。
入社意欲が高いことをアピールしつつ、志望企業の選考状況についても素直な回答を心がけましょう。
私は食べ物を通じて人々に笑顔と幸せを届けたいと考えているため、食品メーカーを中心に就職活動を行っています。
現在は御社を含めて食品メーカーを8社受けており、そのうち2社が結果待ちの状況です。なかでも御社が手がける〇〇の商品開発に携わりたいと考えており、採用いただいた際には御社に入社したいと思っています。
まとめ
この記事では、新卒生に向けて最終面接の対策を解説してきました。最終面接において大切なことをまとめると以下のとおりです。
- 回答に一貫性をもつ
- 回答に対して具体的なエピソードを準備する
- 入社意欲が高いことをアピールする
- 志望企業についてよく調べる
最終面接ではこれまでの面接内容を踏まえつつ、より具体的で説得力のある回答を心がけましょう。事前の対策をしておくことで、最終面接でも落ち着いて回答することができます。入社への高い意欲と自身の価値を明確に伝えて、内定の獲得を目指しましょう!