ENEOSホールディングス株式会社(以下、ENEOSホールディングス)は、日本最大級のエネルギー企業グループを率いる純粋持株会社です。石油製品・石油天然ガス開発・電気・再生可能エネルギーなど幅広い事業を展開し、国内エネルギー産業において圧倒的な存在感を持ちます。転職・就職を検討する方にとって、同社の年収水準は特に気になるポイントのひとつでしょう。
有価証券報告書(2025年3月期)によると、ENEOSホールディングスの平均年間給与は1,069万円と開示されています。国税庁「民間給与実態統計調査」における全国平均年収460万円の約2.3倍に相当する高水準です。本記事では、年度別の推移・同業他社との比較・役職別・年齢別のデータを一次情報に基づいて詳しく解説します。
ENEOSホールディングスの会社概要
ENEOSホールディングスは、新日本石油と新日鉱ホールディングスが2010年4月に共同株式移転によって設立した持株会社「JXホールディングス株式会社」を前身とします。その後、2017年に東燃ゼネラル石油との経営統合を経て「JXTGホールディングス」となり、2020年6月25日に現在の「ENEOSホールディングス株式会社」へ商号を変更しました。東証プライム市場に上場し、国内最大規模の総合エネルギー企業グループの頂点に位置します。
グループは石油製品ほか事業・石油・天然ガス開発事業・機能材事業・電気事業・再生可能エネルギー事業の5つの事業を中核に据えています。2024年4月には実質的事業持株会社体制を解消し、ENEOS・JX石油開発・ENEOSマテリアル・ENEOS Power・ENEOSリニューアブルエナジーからなるグループ体制へ再編しました。さらに2025年3月には子会社JX金属が東証プライム市場に上場し、連結対象から外れています。
ENEOSホールディングスの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式社名 | ENEOSホールディングス株式会社 |
| 証券コード | 5020(東証プライム) |
| 設立 | 2010年4月1日 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目1番2号 |
| 代表者 | 代表取締役社長 齊藤猛 |
| 主な事業 | 石油製品ほか事業・石油・天然ガス開発事業・機能材事業・電気事業・再生可能エネルギー事業 |
| 連結従業員数 | 34,238名(2025年3月期) |
| 単体従業員数 | 1,339名(2025年3月期) |
| IR情報 | ENEOSホールディングス IR情報 |
出典:ENEOSホールディングス株式会社 有価証券報告書(2025年3月期)・同社公式ウェブサイト
ENEOSホールディングスは純粋持株会社として、グループ全体の経営管理・戦略立案を担う機能に特化しています。そのため単体の従業員数は1,339名と少数精鋭の体制ですが、連結ベースでは34,238名が在籍する巨大な企業集団です。カーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギーや水素エネルギー分野への投資を積極的に推進しており、エネルギートランジションをリードする存在として国内外から注目を集めています。
ENEOSホールディングスの平均年収はどのぐらい?
ENEOSホールディングスの平均年収は、有価証券報告書に単体(提出会社)の「従業員の状況」として毎年開示されています。最新の2025年3月期では1,069万円と公表されており、国内上場企業の中でも上位に位置する高水準です。ただし、この数値は純粋持株会社である本体社員のデータであり、傘下のENEOS株式会社など事業会社の社員を含まない点には注意が必要です。
年度別の平均年収推移
直近3期分の有価証券報告書に記載された「提出会社の従業員の状況」のデータは以下のとおりです。
| 年度 | 平均年収(万円) | 平均年齢(歳) | 勤続年数(年) | 従業員数(名) |
|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 1,006 | 45.0 | 19.5 | 905 |
| 2024年3月期 | 948 | 非開示 | 非開示 | 非開示 |
| 2025年3月期 | 1,069 | 44.0 | 17.4 | 1,339 |
出典:ENEOSホールディングス株式会社 有価証券報告書(各年3月期)
2024年3月期は948万円と前期比で一時的に落ち込んでいますが、これは原油価格の変動や業績連動賞与の影響を受けた結果と考えられます。2025年3月期には1,069万円まで回復しており、収益基盤の立て直しとともに年収水準も上向いていることがわかります。また、2025年3月期の従業員数が1,339名と前期から大きく増加しているのは、2024年4月のグループ再編に伴う組織変更が反映されたためです。
他企業との比較データ
同じ石油・エネルギー業界の上場企業と、有価証券報告書(直近開示期)の平均年収を比較すると以下のようになります。
| 企業名 | 平均年収(万円) | 対象期 |
|---|---|---|
| INPEX | 1,167 | 2024年12月期 |
| ENEOSホールディングス | 1,069 | 2025年3月期 |
| 出光興産 | 994 | 2025年3月期 |
出典:各社有価証券報告書(従業員の状況)
比較表の数値をもとに評価すると、ENEOSホールディングスの平均年収1,069万円は、同業大手の出光興産(994万円)を75万円上回り、石油・エネルギーセクターの中では上位水準にあります。INPEX(1,167万円)には及ばないものの、国内エネルギー業界全体で見れば高水準の部類に入ります。
ENEOSホールディングスの役職別年収データ
ENEOSホールディングスの役職別年収については、有価証券報告書・IR資料・公式採用サイトのいずれにも具体的な数値が開示されていません。公式データとしては非開示となっています。
| 区分 | 公式開示の状況 |
|---|---|
| 役職別年収 | 非開示 |
| グレード別給与テーブル | 非開示 |
| 賞与・インセンティブ詳細 | 非開示 |
上場企業の有価証券報告書が開示する「従業員の状況」では、平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数が記載されますが、役職ごとの内訳までは開示義務がないため、ENEOSホールディングスをはじめ多くの上場企業が役職別データを非開示としています。役員報酬については有価証券報告書に一定の開示がありますが、一般の管理職・専門職・一般社員の区分ごとの数値は公式には公表されていません。詳細はENEOSホールディングスのIR情報からご確認ください。
ENEOSホールディングスの年齢別年収推移
ENEOSホールディングスの年齢別年収についても、有価証券報告書・IR資料・公式採用サイトのいずれにも具体的な数値が開示されていません。公式データとしては非開示となっています。
| 年齢帯 | 公式開示の状況 |
|---|---|
| 20代 | 非開示 |
| 30代 | 非開示 |
| 40代 | 非開示 |
| 50代 | 非開示 |
有価証券報告書に開示される「従業員の状況」は全従業員を対象とした平均値(平均年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数)のみであり、年齢帯ごとの年収内訳は法定開示事項に含まれていません。ENEOSホールディングスは単体従業員が1,339名の純粋持株会社であり、年齢帯別の人員構成・年収の詳細については公式には公表されていない状況です。参考値として、有価証券報告書(2025年3月期)からは平均年齢44.0歳・平均勤続年数17.4年という社員像が確認できます。
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ENEOSホールディングスの福利厚生
ENEOSホールディングスの福利厚生制度は、有価証券報告書(2025年3月期)および同社グループの採用公式サイトで確認できる範囲でご紹介します。なお、ENEOSホールディングスは純粋持株会社であり、具体的な制度運用はグループ中核事業会社であるENEOS株式会社をはじめ各社が担う場合があります。
住宅・交通
ENEOS株式会社の求人情報によると、住宅手当は家賃負担がない方や持ち家がある方にも支給される制度が整備されており、支給金額は居住エリア・年齢・扶養家族の有無により変動します。 グループ全体の方針として、社員の居住環境に対して手厚い支援を行っていることがわかります。
休暇・ワークライフバランス
求人情報ではENEOS株式会社グループの年間休日数124日、有給休暇取得率90〜96%(2023年度実績)が記載されており、6日間の大型連休取得を推奨する体制が整っています。 持株会社本体でも同様の休暇基準が適用されています。
育児・介護・ダイバーシティ
ENEOSグループは男性育児休業取得率や有給休暇取得率が業界でも高水準とされており、フレックスタイム制やテレワーク制度も採用しています。 有価証券報告書(2025年3月期)では、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金差異についても法定開示がなされており、グループ全体でダイバーシティ推進への取り組みを進めていることが確認できます。
その他の主な制度
製油所・製造所には社員食堂が設置されており、現場勤務社員の就労環境を支援しています。 また、転勤猶予制度(転勤猶予カード)が導入されており、会社が認める範囲で一定期間「転居を伴う異動」を猶予する仕組みです。なお、本制度は利用年数に応じて賃金控除が発生し、勤続満3年未満の社員は対象外となります。
福利厚生制度の詳細および最新情報は、ENEOSホールディングス採用情報または各グループ会社の採用サイトからご確認ください。
ENEOSホールディングスの転職難易度は?
ENEOSホールディングス(持株会社)とENEOS株式会社(事業会社)は別組織であり、待遇や仕事内容の詳細は双方の制度や現場の特徴を踏まえて判断する必要があります。 持株会社本体への採用は、グループ経営管理・戦略立案・M&A推進など経営中枢機能を担うポジションが中心となるため、求められるスキルセットの水準は高く、公式採用サイトからも即戦力・専門人材志向の採用方針が確認できます。
求められる人材像
ENEOSグループの採用サイトでは、求める人物像として「自導する人財」という言葉が掲げられています。これは「会社の理念やありたい姿の実現に向けて自発的に考え、自らを導いて進んでいく人財」を意味します。
具体的な要素として、既存の枠組みにとらわれず新しいことにチャレンジできる「無限の探求心と革新的創造力(Xploration)」が挙げられています。 また、経理・財務・法務などの専門職採用では大卒以上の学歴と大企業勤務経験が求められるほか、TOEIC730以上が歓迎要件として設定されており、経営や他部門を巻き込んで物事を進める調整力・コミュニケーション能力が必須とされています。
ENEOSホールディングスの持株会社機能(経営企画・M&A推進・IR・法務・財務など)への中途採用では、 M&Aに関する知見と経験を持つプロフェッショナルな人材と、案件を遂行する能力を有する若手人材の両方を募集しており、経験・年次を問わず高い専門性が選考の軸となっています。
転職成功のポイント
採用面接では、グループ内の位置づけや主要子会社の機能・多様な事業領域と社会インフラとしての強み・規模と成長投資のバランス感覚を踏まえ、「なぜENEOSか」「他社とどう違うか」を整理しておくと説得力が増します。
職務経歴書では、これまでの実績を単に羅列するのではなく、「自導する人財」という求める人物像を意識してアピールすることが重要です。自身が主体となって課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決に至った経験をSTARメソッド(Situation, Task, Action, Result)を用いて成果を定量的に示すと効果的です。
応募するポジションで求められる専門スキルについて、具体的なプロジェクト名や役割、使用した技術などを明記し、即戦力であることをアピールすることも有効です。 ENEOSホールディングスはエネルギートランジションを中核戦略に据えているため、再生可能エネルギー・水素・M&A・DXなどの分野で実績を持つ人材はとりわけ評価される可能性があります。最新の求人状況はENEOS株式会社 採用情報(HRMOS)からご確認ください。
ENEOSホールディングスのまとめ
本記事では、ENEOSホールディングスの平均年収・福利厚生・転職難易度について、有価証券報告書をはじめとする一次情報をもとに解説しました。
有価証券報告書(2025年3月期)によると、ENEOSホールディングスの平均年収は1,069万円と開示されており、同業大手の出光興産(994万円)を上回り、国内エネルギー業界の中でも高水準に位置します。ただし、この数値は純粋持株会社である本体社員(単体従業員1,339名)のデータであり、傘下の事業会社社員の年収とは異なる点に注意が必要です。
転職・就職を検討する場合には、まずENEOSホールディングス本体への応募なのか、ENEOS株式会社などグループ事業会社への応募なのかを明確にしたうえで、各社の採用情報を確認することをおすすめします。持株会社機能への転職では経営企画・M&A・財務・法務などの高度な専門性が求められる一方、事業会社ではエンジニアリング・営業・DX推進など多様なポジションが存在します。
ENEOSホールディングスはカーボンニュートラル実現に向けた事業ポートフォリオ転換を加速させており、再生可能エネルギーや水素分野での成長投資を積極的に推進しています。エネルギー業界の大きな変革期に関わりたいと考える方にとって、魅力的なキャリア選択肢のひとつといえるでしょう。最新の採用情報および有価証券報告書は、ENEOSホールディングス IR情報よりご確認ください。


